新しい靴を買わなくちゃのレビュー・感想・評価
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女性が過去を乗り越えて、一歩踏み出す姿を描いた映画
フランスでほんの短い間だけ生活したことがあるので、本当に美しいパリの街並みや空気を、よく描いた作品だなと思った。他の国が舞台だとまた違う話になった気がする。フランスで一人暮らす日本人の孤独は、とても深い気がしていて、そこで前を向いて強く生きているアオイは、本当に芯が強い女性なのだと思う。でもきっとずっとどこか張り詰めたものがあって、それをセンとの出会いで少しだけ緩めることができた。そして新たに手に入れた靴で、新たな一歩を踏み出すことができる。そういう映画だと思う。
俳優陣は、中山美穂はそんなアオイをうまく演じていたように思う。センの行動ができすぎ!こんなことできる男の人いるかなぁ、というか、そこに納得感を出せる俳優さんだと、もっとよかったと思う。向井理は格好良かったけど。。一度観ればいい。
大人ってこんな感じなのかな
大人恋の始まり、爽やかに
懐かしい気持ちになれる
パリの風景。
絶妙の距離感
フランスロケを敢行した作品。物語は最初から最後まで全てパリが舞台。
妹の付き添いでパリへ旅行にやって来たセン(向井理)が、現地に住む女性アオイ(中山美穂)と偶然出会う話。
映画はほとんどが向井と中山2人の会話で占められている。知り合って間もない男女が徐々に惹かれていくさまが実に上手く描かれた印象。
熟女と青年のわずか3日間の関係、岩井俊二らしいリアルなタッチが心地よい。大人の恋愛だけどキスすらしない、相手を気遣う遠慮がちな距離感を表現した演出が絶妙、身近で感情移入できる。そういや初対面でひと目惚れってこんな感じだよね。
センがちょっといなくなっただけでうろたえるアオイ。そのなにげない仕草がなんともいい味出している。ミポリン43歳、まだまだいけるなぁ(笑)ドーンとした感動があるタイプではないけど、気が付くとわけもなくしみじみ泣けている、そんな感じの映画。
劇場公開時は記録的な不入りで全く話題にならなかったけど、たとえヒットしなくてもこんないい作品ってあるんだなぁと改めて確認。
あとからあとから、、、
癒やされました♪
靴だったり、パリだったり、仕事だったり、夢やぶれた経験だったり。働く女子のツボがちりばめられた映画でした。北川悦吏子さん、さすが…。でも、いかにも、なあざとさを感じさせないよう、さり気なく、おしゃれに、丁寧に描いている印象がありました。
確かに、北川悦吏子、岩井俊二、坂本龍一、というとすごい顔ぶれで、変な先入観に捕らわれそうになりますね。その割にシンプルな感じはしますが、かえってムダが無くて、引き込まれました。若い感性というより、大人のセンス、かな。
ラストシーンは“たとえ上手く行かなくても、がんばって来たのは間違いじゃないんだよ。”って優しく語りかけてる気がして、なんだか癒やされました(^-^*)
ミポリンとの疑似恋愛
思い出は遠い昔に
岩井さん、北川さんということで
YEN TAN ロンバケ、花とアリス、LOVE LETTERと好きでしたが
完璧にやられました
近年見て来た映画では1、2を争う欠作でした。
自分が歳をとりすぎて、捻くれただけかなとも思ったけど
いやいや、岩井さん、北川さんも歳を取りすぎて。。。
感性っていうものはやはり若い人には叶わないと思い
自分自身、落ち込みました。
そんなことは無いのだろうけど、
なんか作り手さんの自己満足作品でしょうか。
もう全部が見ていてどうでもよくて。。。
でも
Paris とっても好きなところ 凱旋門もエッフェル塔もシャンゼリゼ通りも
そしてなんといってもノートルダムのたたずまい。最高です
ところどころに岩井タッチのカット
そして向井くんファンなら、この映画オススメです
向井PVといってもいいくらい、いい男ですよ
なんといっても作品中のスタイリングが最高です。誰だろう?スタイリストさん。
でも、それだけ。
フジテレビで放送されたら、見ればいいんじゃないですか
「もしも」のために、ハンカチ必携
「ハルフウェイ」の北川悦吏子が、撮影監督に岩井俊二、主演に中井美穂、向井理を迎えて描く、ロマンティックラブストーリー。
何はともあれ、本作を鑑賞しようかと考えておられる皆様、とりわけ、愛する恋人と映画館へ向かおうとされている方へ、じゃあ、ひとつ提案。
ハンカチ、あるいはティッシュ、持って行った方が良いか、と。
美と芸術の都、フランス、パリ。フリーのライターとしてパリで生計を立てる美しき女性と、日本で「それなりに」成功したカメラマンの男性。二人が偶然に出会う事から始まる、3日間のラブストーリー。
ともすれば、恋愛の上辺だけをすくい上げた陳腐な恋愛コメディの様相を見せる本作。多くの観客は、恋愛ドラマの一時代を築いたともいえる女優、中山美穂と、現代日本映画界をけん引する若手のホープ、向井理の美しさを目当てに作品と向き合おうとするだろう。
だが、この作品、巷に溢れる「役者アップで許してね、テヘ」風味のお手軽ラブストーリーとはどうも、違う。何が違う?どこが、違う?
「熱」が、違う。
余りに美しすぎる、向井、桐谷兄妹のカットから始まる物語は、実のところ登場人物はほぼ4人のみという極めてミニマムな構成。その中で、遠景の沈黙を拒絶するように、何気ない会話を細かく、細かく、積み重ねていく。
これが熱く、さりげなく、華麗に卑猥だ。
パリという特別な空間で、互いの存在を引き寄せ、時に突き離し、じりじりとにじりよっていく男と、女。洒落、孤独、疑惑。言葉の魔術師、北川の手に掛かった台詞は一音、一音が熱を帯び、劇場の温度計を駆け上がる。熱く、むせ返るような恋愛の、人間の不埒な世界。
そのマジックに染められた言葉を吐き出すのが、現代日本映画界で高い注目を集める向井、桐谷、綾野なのだから、時代が産み落とした熱力に支えられた言葉はさらに沸点へと爆走する。
あるべき音を、あるべき場所で挿し込んでくる坂本龍一の円熟したスコア。岩井の妖艶なカメラワークにも助けられ、不埒な劇場は最高温度へ。観客は夢のような熱の幻惑へと迷い込む。まさにそれは、恋に浮かれた感情の如し。怖く、痛く、気持ち良い。
と、いうわけで劇場の温度を、そして貴方の体温を間違いなく3度、4度平気で押し上げる熱情が、演出、カメラ、音楽、あらゆる分野において詰め込まれた魅力・・いや、むしろ近年稀な芸術の持つ暴力性すら醸し出す作品。気を付けないと、劇場で鼻血をだす羽目になること請け合いである。愛する彼氏、彼女にはあまり見せたくない失態である。おお、怖い、怖い。
さて、改めて。ティッシュ、あるいはハンカチをお忘れなきよう。
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