新しい靴を買わなくちゃ インタビュー: 中山美穂と向井理の「ドキッ」がちりばめられた「新しい靴を買わなくちゃ」

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新しい靴を買わなくちゃ

劇場公開日 2012年10月6日
2012年10月3日更新
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中山美穂と向井理の「ドキッ」がちりばめられた「新しい靴を買わなくちゃ」

ヨーロッパでは、“靴”が幸せになれる場所へ連れて行ってくれる、だから女の子は素敵な“靴”を──という言い伝えがある。映画「新しい靴を買わなくちゃ」も、立ち止まっていた場所から一歩踏み出させてくれる、そんな物語だ。そして、幸せを届けてくれるのは、中山美穂向井理。パリで偶然出会い、ひかれていく男女をロマンティックに演じている。(取材・文/新谷里映、写真/片村文人)

初共演となる2人が扮するのは、パリ在住の編集者のアオイ、ある理由でパリを訪れるカメラマンのセン。偶然出会った彼らの3日間のラブストーリーを描くなかで、中山と向井が大切にしたのは、アオイとセンの心が自然と近づいていく恋の感覚。そのために中山は、あえて役者・向井に関する事前情報を入れずに撮影に臨んだという。くしくも撮影初日はアオイとセンの出会いのシーンが用意され、「セン君が目の前に現れた! という感じでしたね。向井さんはセン君そのままでした。新鮮な空気でスタートがきれたので、そのままの流れで(2人の)空気感を作っていけたと思うんですよね」と、出会いを懐かしむ。向井も、「最初からアオイさんでした」と、当時の気持ちを思い起こす。互いに抱いていた印象がぴたりと重なる、まさにベストキャスティング、日本映画史にベストカップルがまた一組誕生したというわけだ。

そもそも今作の発端は、中山と監督&脚本の北川悦吏子が6年前に交わしたメールのやりとり──「靴をなくしたパリに住んでいる女の子が靴を買うまで」という小さな物語がきっかけで、企画がスタート。その後、北川監督が相談に乗ってもらった岩井俊二のバックアップを経て、今年3月にクランクインを迎える。主演の中山、北川監督、プロデューサーの岩井が組んだ輪のなかに加わることになった向井にとっては、新鮮と挑戦が入り混じる現場だったはず。だからこそ、スケジュールの都合上とはいえ、アオイとセンの出会いのシーンが最初だったことはラッキーだったと語る。「(アオイ=中山さんが)どういう人なのかなと、探りながらやっていた気がします。大丈夫かな、という不安も多少はありましたけど(笑)、はじめましての挨拶の後に出会いのシーンだったので、初対面でも自然と現場に入ることができたというか」。そう話すように、2人の出会いのシーンは自然な出会いとして映し出されている。

しかし、ロマンティックなストーリーからは想像し難い、過酷な現場が待ち受けていたと向井。「撮影期間が2週間ということもあって、考える余裕のない現場でした。日々、セリフの変更があって、しかもテストもドライ(カメラなしのリハーサル)もなく本番だったので、こういうふうにしていこうという話し合いの場がなかったんですよね(笑)」という告白に、中山も和やかにうなずき「たとえば、バーのシーンは、撮影が始まる前にバーのドアを開けたら、いきなりカメラが回っていて(笑)。でもその時、向井さんとならどんな撮影もきっと大丈夫! って思えたんですよね」と打ち明ける。ほか、撮影初日のエピソードとして、アオイが携帯電話でセンをナビゲートし目的地のホテルまで案内するシーンは、アオイの北川班とセンの岩井班という2班に分かれ、リアルタイムでパリの街を歩きながら撮影したのだという。

アドリブを取り入れた臨場感あふれるシーン、リアルな会話、さすがは恋愛ドラマの名手と言われ、人気脚本家として数多くのドラマを手掛けてきた北川監督が生み出す世界観。中山は、「北川さんの書いたセリフを話すのが好き」と愛しい眼差(まなざ)しで北川ワールドを語る。「脚本を読んだとき、本当にかわいい(ストーリーだ)なと思ったんですよね。おとぎ話的な要素のあるこの手のスタイルの物語って、日本映画にはなかなかないと思うんです。そして、おとぎ話のようでもあるのにアオイは悲しいもの(過去)も持っていて、それがリアルでもあって……そういうアオイの心情を笑顔で表現できればいいなと。アオイのどのセリフも好きですが、酔っ払って公園を歩いているときの『たいていのことは大丈夫よ』というセリフが特に好き。なんだか実感こもっちゃったんですよね(笑)」。演じている中山がリアルだと感じたように、観客の心にもアオイのセリフひとつひとつが深く突き刺さるだろう。

一方、向井は「かわいらしいストーリーであるのに核心を突いている」と、中山に共感しつつ北川ワールドを男目線で分析する。「どこか少女漫画っぽい要素も持ち合わせているので、リアリティだけで体現するのではなくメルヘン的なものも必要だと思ったんですよね。実在の人物+理想像=セン、というか(笑)。恋愛に関するセリフの端々にリアリティも感じました。しかも核心を突いている。なので、センの悩みを100%理解できていないとしても、なんだか分かるんですよね。なかでもピアノを弾きながら、お酒を飲み、アオイさんに気持ちをはきだしていく一連のセリフとシーンが好きです。あと、最初は転んだり酔っ払ったりしていたアオイさんとは違う一面が垣間見られる、ドレスを着て登場するシーンはドキッとしましたね」。向井自身が感じたその「ドキッ」は、もちろんセンというキャラクターにも投影されている。

今回、北川監督が取り入れたテストなしの撮影方法は、中山と向井からリアルな「ドキッ」を引き出すためだったに違いない。パリの街で偶然出会った男女が、互いの心の隙間を埋めるかのようにひかれ合っていく──。アクション映画のドキドキやサスペンスのドキドキとは違う、恋ならではのドキドキが詰まっているのだから。また、「パリの街が舞台というロケーションも確かに武器ではあるけれど、パリと密着しているストーリーがいい」と向井。密着しているという点では、パリ生活の長い中山がアオイを演じることで、いい意味での土くささがにじみ出ているのもいい。「パリで気に入っているのは橋、ポン・マリー橋が好き」という中山の“好き”を取り入れ、北川監督が用意したラストシーンにも「ドキッ」があり、アオイとセンの物語と並行して描かれるもうひとつのラブストーリー、桐谷美玲綾野剛が演じるスズメとカンゴの若いカップルの恋物語にも「ドキッ」が用意されている。

そんないくつものドキッとせつなさが詰まったこのラブストーリーの結末を、向井は「終わりのようで始まりのようでもある」と、なんとも興味をそそる言葉を選び、中山は「私自身が“新しい靴を買わなくちゃ”って思えた」と、寄り添い背中を押してくれる映画だと伝える。このラブストーリーは、恋をしている人、かつて恋をしていた人、これから恋をしたい人すべての人の足(心)にぴたりと合う靴。どれだけぴたりと合うか、そのはき心地を劇場で確かめて。

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