劇場公開日 2012年5月19日

虹色ほたる 永遠の夏休みのレビュー・感想・評価

全20件を表示

4.5大人に向けられたアニメ作品

2024年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

テーマの一部に諸行無常的な「別れ」という宿命を乗せている。
2012年の作品
アニメらしいファンタジー
ダム工事によって沈んでしまう村
最後の夏 夏祭りに向けてする準備
そして村を去る人々
さて、
のどが渇いた老人に水を飲ませる少年ユウタ
昭和56年にタイムスリップ
昔ばなしのように展開する物語だが、感動が抑えられなくなる。
ユウタの父 交通事故死という忘れられない過去
迷い込んだのは自分だけだと思い込んでいた。
垣間見てしまうサエコの正体
兄の交通事故死 その原因となった父のバイクと車との事故
現在意識不明のサエコ
彼女が望む「死」 兄との邂逅のため
彼女の選択にはユウタと同じ「諸手続きにかかる時間」が必要だった。
そして、ダム湖に沈む前の「蛍が丘」という場所 聖地
しかし、
ケンゾーは、ユウタより35歳も年上なのが気になる。
また、記憶を消された者同士の再会のシーンはいささか急ぎ過ぎている。
生きる決心をしたサエコの目が失明している設定は良かったが、彼女との再会に工夫が欲しかった。
「オスのホタルは運命の相手を探すために光る」のであれば、二人の再会はもっと特別であって欲しかった。
さて、
神のような老人 聖なるものは不滅なのだろう。
蛍が丘という聖なる場所がダムに沈んでも、そのパワーは変わることがない。
あの場所は、そもそもサエコのために用意されたのだろう。
視力を失っても生きるのか、それとも生きるのをあきらめるのか?
生きることができるのにあきらめる選択をしたサエコに、あの老人には「諸手続きの時間」が必要だったのだろう。
ユウタの諸手続きはついでだと思われる。
サエコの心の内と父の事故
生きるのをやめる選択をしたサエコに、ユウタはひどく狼狽える。
サエコは、自分の選択に少々時間がかかる諸手続きをただ待っている。
しかし突然現れたユウタと過ごすうち、兄のことを忘れていることに気づく。
そうなってしまう自分が「間違っている」と思う。
祭りで着る浴衣は、サエコにとっての白装束だろう。
楽しいはずの最後の夜 夏祭り 花火がとても寂しく感じる。
子供たちでにぎわう夜店に、いたたまれなくなって去る。
ユウタはサエコを追いかける途中にあの老人を見かけたことで、この日がサエコの最後の日だと知る。
「絶対逝かせない」
ユウタは「虹色ほたる」に願いをかなえてもらおうとサエコの手を引き秘密の場所へ向かう。
この物語のもう一つのテーマが、「生きる希望」だと思う。
サエコにとってたった一つの希望が、記憶をなくしてもユウタに見つけてもらうこと。
そのためだったら、失明しても生きる価値を見出せる。
しかし、
失明という代償は大き過ぎる。
最後にあの老人によって奇跡が起こされるが、この物語で描かれている奇跡という「環境の変化」が2012年当時の考え方なのだろう。
ただ、
現代に生きる小さな少女が生きる希望を失うことという設定に心が痛い。
生きることを昭和56年当時の田舎の生活に合わせた設定も面白い。
生きる希望をなくした少女に「生きろ」と必死になって伝えようとする12歳の少年の純粋さも泣けてくる。
この純粋さがサエコに生きる選択をさせたのだろう。
そんな大切な記憶がなくなったサエコは、どうして蛍が丘のイベントにやってきたのだろう?
この些細な部分をもう少し具体的に描いてほしかったが、全体的にはとても感動した。
自分の中にわずかに残る純粋さが大きく揺さぶられた。
この作品は、大人向けのアニメだと思った。

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R41

3.5絵が動いてる

2024年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

アニメなんだけど、絵本が動いてる感じ。

水やほたるの描写がすごく美しい。
タイムスリップした主人公はダムの底の村の暮らしを知る事になる。
そこで同じくタイムスリップした少女と出会う。
フラッシュバックのような断片的な映像で何が起こったか理解出来るようになっている。

昔の暮らしも楽しそうだ。戻りたいとは思わないけど。
それに昔と言っても、、この時代の私はすでに20代で
東京だったし、すでに夜空に星も見えなかった。
タイムスリップものの昔に自分は既に大人だったということに気付いてしまった。

説明臭くなくていい、、と思ったけど、
最後の言葉で思いっきり説明されてしまったような、、、。

バイクミーティング、アメリカンが多いような。当時の流行だったのかな。

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くろすけ

1.0戻ってどうなったの?

2024年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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odeonza

5.0虹色ほたる

2023年5月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

忘れてしまった大切な夏休みの思い出がじわじわと蘇ってくる心暖まるストーリーです。

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Y&M

3.0致死量の懐かしさを全身に浴びられる

2021年9月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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といぼ:レビューが長い人

3.5よくある感じでなんとな〜く展開が読めちゃったので。 多分これが良い...

2021年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

よくある感じでなんとな〜く展開が読めちゃったので。
多分これが良いのかもしれないけど、絵がちょっと独特というか、繊細な感じでは無いのもあって感動が薄れた感がある。

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👘

3.0昔の匂いを感じられるような作品

2021年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

プライム・ビデオ鑑賞
夏の淡い物語。
導入がすごい力技なんですが、牧歌的な雰囲気のせいなのか許せてしまえます。
あくまで個人的にですが、作品で一番力が入っているであろう作画に最後まで慣れませんでした。主人公だけどうしても気になって気になって…。
物凄く丁寧なのはわかるんですが、一つ気になってしまうと作品とちょっと距離ができてしまうんですね。
でも二人が駆け上るシーンでタッチを変えてくるんです、ここは凄かった。
作品全体の雰囲気はとても幻想的。
しかしながらどこか「生と死」の匂いを入れているので、子どもよりむしろ大人向けなテーマなのかと思います。
大人が昔の匂いを感じられるような、そんな作品でした。

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白波

5.0虹色ほたる

2020年6月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

寝られる

ほのぼのとしてどこか懐かしく心暖まる作品です。

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Y&M

1.0死と乙女

2019年4月22日
iPhoneアプリから投稿

化ける可能性を感じた。
捻りの無い浅い音響と形態模写に留まる蛍の光、武井証のナルシズムからくる照れさえなければ。

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たろっぺ

4.0大人向けな内容。ケンゾーとの別れの場面は感動的だった。 老人は神様...

2018年8月14日
iPhoneアプリから投稿
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collectible

3.0王道のジュブナイル物語。

2018年8月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ひと夏の出会い。
ボールミーツガール。
タイムスリップ。
少年の父親からの自立(解放)。
死の匂い。
普遍的なテーマを内包した王道のジュブナイルだった。

夏休みって何で少し切ないんだろう。
必ず遠くない未来に終わるからだろうか。
それって生きものの命みたいだ。
だから楽しくてでも切ないのかな。

水面の動き。水滴の輝き。
日本人の心の原風景。
そしてホタルの光の美しいこと。

個人的にはユウタとサエちゃんの物語よりも、ユウタとケンゾウの一夏の友情がグッときたな。
餞別を贈り合う別れのシーンが良かった。

あとところどころ(風景や生きてる時間のズレとか現実に戻ったら忘れちゃうとことか)「君の名は。」に通じるものを感じた。
※本作のほうが前に公開されてるから「君の名は。」が後だけど。

そういった意味でも普遍的なテーマなんだろうね。

アニメーションは気合い入ってるのがとてもわかった。手間も製作費もかかってるんだろうなあ。

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ゆめ

4.5東映動画渾身のアニメーション作品

2018年7月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

元々好きな作品です。

改めて考察すれば高畑勲氏の「かぐや姫」、ローデンバック氏の「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」等と同系譜と捉えてもいいんじゃなかろうか。

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褐色の猪

4.0『君の名は。』のおかげで

2017年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

タイムスリップを絡めた以外は典型的な夏休み少年成長物語ですが、丁寧な作りとアニメーションならではの独特の表現に感動しました。
この作品については全く知りませんでしたが、『君の名は。』パクリ疑惑の記事から興味を持ってDVDで観賞。おかげでなかなかいいものに巡り会えました。

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naga1548

4.5手描き感が特徴的!主題歌はユーミン!

2014年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

”ホタルはね、運命の相手を探すために光をだしているんだよ…”
30年前にタイムスリップした少年の忘れられない夏休み1ヶ月間を描いた作品。

なんといっても特徴は絵のタッチ・手描き感で1カットもCGを使ってないようです。
作品の途中でも斬新な使われ方をされている部分がありそのシーンにはちょっとドンびきするくらいビックリ!

ジャンルはタイムスリップものなのですがいろいろな要素、たとえばカントリーやレトロあり、友情あり、ほのかな恋愛もあり、ちょうど重松清さんの作品とか好きな人はおすすめなのかも…そしてはかない運命と奇跡の感動ファンタジーになっています。

とてもいい作品です。
いろんな世代の人に見てもらいたいです。

ただツボにはまるのはやっぱり35、40歳以上の大人なのかなぁと思います、それだけ主人公たちと同年代である今の子供達は豊かな自然を知らない世代になってしまっているし共感は難しいのかなぁ…

あとひとつ不満をいえばホタルの舞い飛ぶ様子、あーいう光りかたではない!という感想、あれはCGでやったほうがリアリティあったかも(笑)

主人公のユウタのとぼけた感じ、さえ子ののほほんとした感じなどもぴったりでした。
音楽は松任谷正隆さんで特にエンドロールのユーミンの曲は余韻にひたしてくれること間違いなし!

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ねこねこシネマズ

3.5誰の心にも温かく切なく心地良い、昔懐かしい良質のアニメーション

2014年2月11日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

一年前に交通事故で父親を亡くした小学6年生のユウタは、夏休み、父とよくカブトムシを捕りに行ったダムのある山奥へ。突然の豪雨に足を滑らせ、意識を失い、目覚めると、30年前にタイムスリップしていた…。

長き歴史を持つ東映アニメーションが、“あの頃”に浸らせてくれる。
大自然に囲まれた村、友情、淡い初恋、一夏の出来事…。
ベタと言ったらそれまでだが、あの山々の景色、そして物語のキーとなる蛍の群れの美しさを見よ!
誰の心にも、温かく切なく心地良く、郷愁を誘う。

本作はキャラデザインが話題。
良く言ったら素朴、悪く言ったら雑かもしれない。
だけど、その昔懐かしい画のタッチが、作品雰囲気にぴったりと合っている。
ユウタが出会った少女サエコの手を取って走るシーンは、「かぐや姫の物語」でかぐやが疾走するあの印象的なシーンを彷彿させた。
先にも述べた蛍の群れのシーンは幻想的。
リアルな画、斬新な設定、過激な描写が多い昨今のアニメーションの中で、原点回帰のような画や温かさは心に残る。

都会っ子だったユウタが大自然に触れ、友達と無邪気に遊び、かけがえのない経験になっていく。
そんな時知ったサエコの秘密。
ユウタがこの時代に来た理由とは…?

子供たちはやがて大人になる。
しかし、あの時の経験と約束は決して忘れはしない。例え時を隔てても。
今を生きる子供たちと、子供の時の心がまだ何処かにある大人たちへの物語。

アニメ好きでありながら、こんな良質のアニメーションを見逃す所だった。
いつ見てもいいが、特に夏休みに見たい作品。
自然のカブトムシや蛍、最後に見たのはいつだった事だろう?

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近大

3.5懐かしい

2013年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

絵があまり好きじゃないのと、動きに無駄があるかな?でも、ストーリーや映像は良かったです!どこか懐かしくほっこりします。

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asuna

4.5大人の夏映画

2013年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

目立った宣伝もしていなかったので気軽に見たのですが、とてもいい作品でした。

序盤はありがちな設定、独特な画風で子供向けかなと思いきや、全体像が見え始めえる頃には作品の中に引き込まれていました。

また音楽が素晴らしい出来で、独自の作風と混ざり合い、アニメ映画であることを忘れてしまうようでした。

現実とはかけ離れた部分もありますが、そんなことは関係ねぇ

さえちゃんマジ天使

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あるめらさん

4.0独特の絵

2012年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

知的

難しい

アニメでやりたいことをやった作品なのでは。

すごく作品、という感じだった。
絵はすごく独特でしたが、全体的には面白かった。

時系列の説明が少なくわかりづらかった部分があった。
子どもにというより大人向きのアニメ。

走っていくところには賛否両論あるみたいだったけど、私はすごく好きでした。

美術館で絵画を満喫した気分だった。

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しま公

4.5ほのぼのと懐かしい

2012年5月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

幸せ

昔にタイムスリップし懐かしい田舎の風景。
特撮なしで映像も昔ながらのほのぼのとしたアニメ。

最近ほたるも見てないし、カブト虫もいなくなったな…なんて思いながら、忘れかけていた何かを思い出させてもらえました。

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たろ助

5.0どこか宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のような切なさも感じた。

2012年5月19日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

漫画原作の大ヒットアニメを作り続けてきた東映アニメーション。
かつては「長靴をはいたネコ」「龍の子太郎」など良質の長編アニメ映画も手がけていた。その東映アニメの30年ぶりの長編アニメ映画。
CGは一切使わず昔ながらの手描きで作り上げた本作品、社長はじめ社員スタッフの熱い想いがこもった出来映えです。

2001年の夏休み、小学六年生のユウタがカブトムシ捕りに一人で出かけたダムのある山奥で体験する不思議な出来事。
ユウタは1977年のダムの底にあった村に迷い込んで、村の少女さえ子や少年ケンゾー、おばあちゃんたちに温かく迎えられて、カブトムシ捕りやホタル狩りなど楽しい夏の一時を過ごす。しかし、この村はもうすぐダムの底に沈み、ユウタにも別れのときが来る。
一年前に父を交通事故でなくしたユウタ。カブトムシ捕りは父との果たせなかった約束であり、ホタルも父が昔見たと聞いていたもの。
村の風景が郷愁を誘い、ホタルの群舞の美しさにも心惹かれるが、彼を従兄妹として迎えてくれたさえ子への淡い恋心と悲しい真相に胸が締め付けられ、最後は涙した。原作は川口雅幸氏。どこか宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のような切なさも感じた。

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aotokage