「欠点だらけの人間たちは物語を生む」その夜の侍 marumeroさんの映画レビュー(感想・評価)
欠点だらけの人間たちは物語を生む
まずは、愚鈍、臆病、軽率、傲慢、虚栄、惰性、依存、執着、そういう人間のネガティブな性質を、中途半端にしないできちんと描かれています。観ていて苛々することは、この場合良しとするところです。
これらは忌むべきものではありますが、“人間らしさ”の源泉でもあるのでしょう。
詰まるところ、慎重さや真面目さや意志の強さといったポジティブな性質の、裏返しであったり過剰な形態であったりもするのです。
だからこそ、これらを完全に排除できないのが人間で、どう付き合っていくかが人生なのでしょう。
そういう人間らしさを存分に堪能できる作品です。
ストーリーがもう少しわかりやすく面白ければもっと良かったのですが。
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