「アニメ好きの大人が子供に戻れる作品。」パシフィック・リム ひちょさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメ好きの大人が子供に戻れる作品。
まず、私自身は怪獣好きというわけでもないし、特撮好きというわけでもない。
単純に子供の頃日曜朝のレンジャーものとか、ウルトラマン、ゴジラとかは何となく見てた程度。
それでもこの作品は十分に楽しめたので、前途のものが好きな人はもっと楽しめると思う作品。
日本人なら幼い頃見ていたアニメ、特撮ものとかでのハラハラドキドキ感が存分に楽しめる。
映画、ドラマ、アニメを歳の数だけ見ている本数が増えれば増えるほど、先の展開は読みやすくなる。それだけ蓄積したストーリーが増えるから。
でもこの映画は、それを踏まえても十分「いけ、行くんだ!」という気持ちと「そうだよね……行くんだよね……行かないで欲しいけど」という気持ちで楽しめる。
イェーガーと呼ばれるメカやギミック、何より怪獣のデザイン等々日本人なら親しみやすいのもあるし、イェーガーの要である精神(記憶)の共有などもまたアニメを見ている人なら親しみやすい。
ある意味王道。
それこそ、使われ尽くしているセンテンス、キャラクター。
でもそれを王道に乗せて、尚且つこれだけ楽しめるエンターテイメントに仕上げてるのだからすごいと思う。
今回は初3D鑑賞となったが、コレもちょっとおもしろかった。
モニター画面が奥行きがあるように見えるので、実際に作中にあるように「浮いて見える」感じが、作品の中に溶け込めた気がして楽しいのだ。
そして何より、セリフの端々にある日本アニメや映画あるある的なノリが面白い。
「心の壁」は吹き出しそうになりましたが。
ですが、その「心の壁」を上手く演出に織り込んでるのも映画として楽しめた要因かと。
徐々に世界の危機が迫るにつれて、一致団結していく登場人物達の壁を演出内に盛り込んでいたのはわかりやすく、そして面白かった。
コレは面白い。
もう何度か劇場で見たいと思うし、設定資料等々膨大な数であろうコンセプトアートなどを見たいと思った。
あと、ラストのタイトルのところとか、シーンがメカモノ的なかっこ良さがたまらない。
最後まで楽しめる作品でした。