シン・エヴァンゲリオン劇場版のレビュー・感想・評価
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少年は神話になった
やっぱりエヴァンゲリオンだった。
ただいつもと違うのは決着・落とし前をつけていくところ。
物語序盤はあれ?どうやって畳むの〜?なんてヒヤヒヤしてたけど、そんなことなかった。
ちゃんとキャラの内面を掘り下げ、丁寧に救済していったと思う。
特にゲンドウはだいぶ拗らせていたけど、ちゃんとシンジとユイが救ってくれた。
思うけど、エヴァって世界一のお騒がせ夫婦の物語だよね笑
綾波も髪の毛伸びてて「ヒト」としてずっとシンジを想い続けていたんだなあ。
登場人物のエヴァからの解放は、同時に視聴者のそれでもある。アニメ放映時から今まで考察を幾重に重ねてきた人も救われてるといいね。
最後の引きも「エヴァ以外にも沢山のものが世界にはあるよー」と、そんなメッセージだったのかなあと。
まあ庵野監督はシンゴジラやったし、次にシンウルトラマン控えてるし、一足先にエヴァの呪縛から解放されてたり笑
ただ今後エヴァを見れないのかと思うとやっぱり悲しい。だから最後に、また会うためのおまじない。
さよなら、全てのエヴァンゲリオン。
p.s
ユーミンのVOYAGERは今作で重要なワード「縁」を総括した歌だと思うけど、庵野監督はじめスタッフからのファンおよび作品へ対するメッセージでもあるんだろうなあ。ファンも同じ気持ちだよね。いい曲。
本当に終わりなんだね。
最後までオタク専用
いい加減にしろ碇ゲンドウ!でも庵野さん、お疲れ様でした。
エヴァが注目されはじめた当時は「セカイ系」などと評されていましたが、たかが人間が「世界」を変えるなんて出来るはずがない…というのが、先ず言いたいことです。個人的センチメンタリズムで、世界を、社会をメチャクチャにするのは本当に止めてほしいです。人間は世界の中心にいるわけではないし、世界の主人公たり得ないのだと、あらためて言っておきたいです。
とは言え、庵野さんもこの間「成長」され、エヴァもテレビ→映画→序破Qとベクトルが変化していったのも確かです。その変化を、その「落とし前」を見届けるべく、今作品に期待していました。
今回の作品で庵野さんご自身もエヴァから卒業され、あわせてエヴァファンも卒業させた…というところでしょうか。
劇中、ふと「ポスト3.11だなぁ…」と感じました。あわせて、震災のあと、オウム真理教の信者だった指名手配中の容疑者が出頭してきたニュースを思い出しました。
世界は人間の社会の外側に厳として存在し、恵みと災いを、善人悪人の区別なく、いや、人間とその他の生き物の区別なくもたらします。そのスケールを認識しないと、真の意味での「人にとっての希望」は見出だせないでしょう。(加持の企みも、ある意味「人間中心主義」の延長線上にあり、その意味に於いては限界がありますが、無意味だとは思いません)
というわけで、碇ゲンドウの「人間的な、余りに人間的な」部分が語られた本作品ですが、ある意味「ゲンドウよ、よくぞ告白した!」とも思います。庵野さんに置き換えれば「勇気をもってパンツを脱いだ!」というところでしょうか。人間誰しも、若い頃を思い出せば「あの頃、私はウザかった…」という蹉跌はあるでしょう。
ここでふと、機動戦士ガンダムにおけるスレッガー・ロウのフレーズが思い出されました。いわく「人間、若い頃にはいろんなことがあるけど、いまの自分の気持ちをあんまり本気にしない方がいい…」 文脈は異なりますが、そういうことなのかな?とも思います。
思えば、四半世紀にわたり続いたエヴァですが、これでようやく「落とし前」がついたわけです。当日の劇場では私の後ろで三人組の男子高校生が鑑賞しており、ある意味普遍的に、エヴァは若い人たちに評価される作品なんだなぁ…と思いました。であればこそ、庵野さんには「お疲れ様でした!」と言いたいし、あわせて、まだまだ新しい作品を世に出されることを期待します。
青春の終わり、ひとつの時代の終わり
90年代にサブカルに関わった人間なら、誰しもがエヴァを通ったと思います。
かくいう自分も熱心なファンというわけでは無いですが、リアルタイムでTVシリーズを観て、旧劇、新劇場版も何とはなしに観ていました。
そして今回のシリーズの終わり。
今作は一つの大きな時代、つまり青春の終わりを象徴した映画でした。
どんなに熱心なファンであってもリアルタイムでなければ、放映当初から作品を通して作品の熱を感じ、青春を過ごした人の、この何とも言えない喪失感と切なさを感じることは無いと思います。
リアルタイムじゃないとファンとは言えないと言ってるわけでは無く、あの時代の空気を吸い、青春を過ごした人間だからこそ、「エヴァの終わり」は心に刺さるのです。
単なるエヴァ作品の終わりではないのです。
エヴァが終わり、90年代から続く長い長い青春時代が、今やっと終わりを迎えたのです。
自分はエヴァの熱心なファンではありませんが、それでも今回の「終わり」は、自分の中でも何かが終わったという感触が確かにありました。
エヴァンゲリオンよ。
おつかれさまでした。
ありがとうございました。
そしてさようなら。
忘れたくても忘れられない
表題の思いで25年を過ごしてきたリアルタイム世代です。
生涯のうちにしっかりと最期を見届けたい作品だったので
終焉がちゃんと見られて、今はとても感慨深いです。
上映中、なぜだか分からないけど、
シンジ、レイ、アスカ、ミサトetc..の動く姿を見るだけで、涙が零れました。
でも見に行った翌日、3/9になってから、ふと映画の内容を反芻し、
なぜか昨日見た映画がとても懐かしく感じ、
とても切なく思い、また、涙が零れました。
この映画(いや、映画体験か)は、おそらくまた14年経って振り返った時にも、
とても懐かしく、とても美しく、とても切ない思い出として蘇ることと思います。
こんなに素晴らしい作品を作っていただき、
庵野監督始め、スタッフ・キャストの皆様には感謝しかないです。
ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン
さようなら、すべてのエヴァンゲリオン
25年分の大風呂敷を見事に畳んでくれていました。凄く面白かったです...
青春が終わった気がしました。
学生の頃から始まって、学校で友人とどういう解釈をするか話した思い出が甦りました。あの頃からすっかり生活環境も変わり、劇中でも14年経っていて、14年も経てばそうだよなぁと思える所があり、ラストあたりでは、色々重なって、これで終わるんだなぁと涙ぐんでしまいました。もはや、いい歳ですが、青春が終わった気がしました。最後まで見れてとても良かったです。
結局よくわからない。
これはたまらない。こんな終わり方!
この物語は碇司令のワガママから始まった?
アスカの素性も!確かにエヴァのない世界は平和だけど、そこからの現在への実写に来る。誰も思いつかないでしょ。
しかし碇司令のワガママからとは、それで巻き込まれたらたまったもんじゃない。
今は感謝しかないです。
アスカを愛した皆さんへ
素晴らしかったです。
テレビ放映当時からエヴァを追い続けている私たちにとっては卒業式のような映画でした。
小学校4年生の時に私はアスカに恋をしました。
これは終わらない恋で結婚しても、娘が産まれても変わらず大好きでした。
まさに呪縛ですよね。
ひねくれてはいますが、いつも頑張る彼女が大好きでした。
父性を求める彼女が愛おしかった。
しかし頑張っても頑張っても彼女はずっと報われません。
惣流も式波もテレビ版も旧劇も新劇になっても。
ずっと彼女に幸せになってほしいと願って来ました。
そんな彼女に平穏と人並みの幸せが、終劇後に巡ってくるであろう結末。
これ以上望むことは何もありません。
庵野総監督には最大限の感謝を。アスカを幸せにして下さってありがとうございます。
シンジに当時の恋心を告げるシーンで私は救われました。
シンエヴァンゲリヲンで私が、私たちが愛したアスカは大人になり人並みの幸せを掴めそうです。
同志の皆さん。
お怒りになる気持ちは僕にも理解できます。
でも、ケンスケでいいじゃないですか。
あのケンスケ(当時の私たちを象徴するようなさえないオタク)が立派な大人になり、アスカの特別な存在になりました。シンジでもカヲルでもなくです。これは作り手側からの私たちへのエールです。私たちの象徴のようなケンスケがアスカを幸せにしてくれるのですから。
だって、アスカを愛した私たちには彼女を直接幸せにすることはできませんからね。
笑顔で見送ることが私たちがアスカに最後にできる愛情表現です。彼女は大人になりました。私たちも彼女の幸せを願える大人になりましょう。
同じ彼女を愛した皆さん。本当にお疲れさまでした。良い恋でしたか?
青春をありがとう。永い永い初恋をありがとう。私はそんな気分です。
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