ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日のレビュー・感想・評価
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感想メモ
映像が素晴らしい
動物は全てCGか?
発光生物が夜の海に浮かんでいて幻想的!綺麗!すごい!鯨!からのイカダ水没缶詰全滅の流れ最悪過ぎて、実話では耐えきれない
トビウオのシーンすごく好き!画面サイズを縮小する事で画面外から魚が飛んできているように見える!天才!このシーンだけで見る価値がある
映像効果もすごいが、話自体もとても深い、深過ぎて理解できていないと思う
まず宗教、主人公のパイは複数の宗教を信仰している、え
キリスト教、ヒンドゥー教、イスラム教
イスラム教は唯一神のアラーを崇めるが、ヒンドゥー教はシヴァ神やヴィシュヌ神など複数の神様がいる、どういうことだろう、魚も食べるタイプのビーガン?命を奪うことにすごく抵抗を感じていたので違うかも
まあ、無宗教なので詳しいことはわからない
そして真相、最後に病室のベッドでパイが語った物語、これがどこまで本当なのか、コックはハイエナだと小説家は言っていたが、これもミスリードの可能性ありそう
なんと見返すと伏線あちこちにあるそうなのですが、サブスクでの無料配信が終わっていたので2回目はまたいつか
そして浮島、海藻でできた大量のミーアキャットが住む島
これの意味するところ、全くわからん
トラと一緒に漂流したという話は信じ難いが、ワクワクした
しかし、トラは振り返ることもなく森に消えていき、消息を絶ったという最後だけが妙に現実的で引っかかる
一番悲しいのはさよならを言えずに別れを迎えること、それだけは確かだったのだろう
実際にあった事件
船員4人が難破し、1人を殺害して食べ、生き残った
食べられた船員の名前はリチャード・パーカー
このことからトラは何の隠喩か、パイが涙を流して告白したことは何だったのか
虎には友情はない?
昔観たけど、幸運にも内容を忘れたのでAmazonでもう一度観ました。
冒頭はちょっと退屈したけど、船に乗ってからはずっと引き付けられました。
本当にリアルでよくできた映像だし、話も面白かった! 一番印象に残っているのは、最後に虎が振り向かずに去るところ。何を意味するか分からないけど、平凡な映画だと虎に友情が芽生えて悲しくなるシーンになると思うけど。虎には友情なんてないんだろうね。蛇足ですが、日本人役は日本人がやってほしいね。他の映画もよく見られるけどね。
ラストで印象ががらりと変わる異色作
【鑑賞のきっかけ】
本作品は、アカデミー賞を受賞していることと、トラのCG表現が素晴らしいということで、着目したけれど、未見でした。
予告編を見ても、トラと漂流する少年が映るばかりで、何となく、退屈な映画、と感じてしまったためです。
今回、動画配信にラインナップされているのを発見して、時間のある時に鑑賞してみようか、と。
【率直な感想】
やはり思ったとおり、全体的に物語に起伏は乏しく、物語に没入するには至らず。
それでも、ちょっと意外だったのは、少年が一緒に漂流することになったのは、トラだけではなく、オランウータン、ハイエナ、シマウマと、複数の動物がいることでした。
また、さすがに、トラのCG表現は文句なしであるし、全体的に映し出される大海原などの情景がとても綺麗で、多くの方は、この辺りに魅了されて鑑賞したのだろうな、と思っていました。
ところが。
ラスト近くになって、状況は一変します。
最初は、意味がよく分かりませんでした。
でも、視点が現代に移り、今は大人となった少年の回想を聞いていた、相手方の男性の台詞に、大変に驚きました。
本作品は、動物たちとの漂流という、ファンタジックなイメージでいたけれど、それは全く違って、ファンタジーとは真逆の世界を描いている作品なのだ、と。
私は、ミステリ小説が好きなのですが、密室トリックやアリバイトリック、といった古典的なトリックのほかに、20世紀末くらいから、着目されるようになったトリックがあります。
それは、「叙述トリック」と呼ばれます。
ミステリ好きでない方は、ピンとこないかもしれませんが、この「叙述トリック」というキーワードが、私にとっては、本作品の特徴を一番的確に表現できると思い、この言葉を使用させていただきます。
本作品は、叙述トリックにより、ラストに至るまで、観客は、実際とは全く違う情景を観てしまう作品です。
【全体評価】
ラストになって、これほど物語全体の印象がこれほど変わる作品はとても珍しく、貴重です。
しかも、それが単なるミステリ的な面白さだけではなく、奥深い人間ドラマが浮かび上がってくるという物語構成については、アカデミー賞受賞も納得の秀作と感じています。
ファンタジーアドベンチャー映画だと思っていたのに
ラストで虎がジャングルへ逃げ、彼は浜辺で助かったと言うラストのままだったら5点をつけていたと思う。その後の彼のもう一つのエピソードによってその感動が覆された感じである。
カナダ人作家のシマウマとハイエナとオラウータンの喩えの説明で、虎と漂流したこと自体が偽りであったことがわかってしまう。
虎と一緒に漂流したこと自体は映画を見る限り本当の話であるような気がしていたのであるが、確かに最初に虎とシマウマとハイエナとオラウータンが同じボートに乗り込むこと自体は考えてみればそんな偶然はありえないはず。またあの浮島も改めて考えると嘘っぽく思えてしまった。ファンタジー映画好きな私にとってはファンタジーのままにして欲しかったので非常に残念なラストであった。
どちらか、または両方が作り話
映像、音楽ともに、現在の映画の技術の粋を凝らした最高峰のものと言えるだろう。
それは、総合芸術と言える映画ならではの到達点か。
でも、すべてはストーリーを語るための方便で、アクセントに過ぎない。
限定された舞台で、起きることに説得力を持たせるため、映像があり、音楽がある。
どうしてパイは虎の出てこないお話を語ったのか、そして、どちらの話が真実なのか、それは語るまでもないことなのだろうし、それにて、映画のストーリーに、より深みが増したと言えるだろう。
好みが分かれるでしょうが、私は「アリ」です。
というのは、映画の着地点が、誰もが望む方向に行かないからなのですが、そこはこの監督、さらに斜め上に押し上げてくれる感じです。
長い物語の中に、彼の名目の由来を語るくだりがあります。パイ=うんちというあだ名を嫌った彼は、断じてそんな由来の名前ではないということを強弁するために、パイ=円周率を授業中に黒板に書きだし、果てしなく埋め尽くします。不名誉な名前を避けるために、後付けでくどくどと円周率を暗記したエピソードは、一見するといかにもありそうなお話に聞こえますが、これを作り話と考えればのちのお話しのテイストは一気に変化します。
つまり、ごく自然にウソがつける、もしくは、自分にもウソか本当か分からないほどに記憶が書き換えられている。とすれば、保険会社と、本人の供述が矛盾しても、仕方ない。虎は始めから存在しなかったのだ。彼が生き延びたのは、ボートに乗った他の人の遺体を食いつないだから。彼の内なる虎を飢えさせないための方便が、リチャード・パーカーという幻の虎を生み出したという解釈が成り立つ。そのウソを、より真実に近づけるために彼はベジタリアンとして生きた。
ちなみに、リチャード・パーカーという名前は、かつて実際にあった話で、遭難し、漂流したのちに、奇跡的に発見されたボートに乗っていた船員たちが、体力もなく真っ先に衰弱し、死にかけていた少年を殺して食った犠牲者の名前で、偶然この名前になったとは到底考えられない。
さらに面白いトリビアが、大人のパイ役を演じた俳優が、同じ年に公開された『アメイジング・スパイダーマン2』に出演した時の役名がリチャード・パーカーという、不思議な偶然。主人公のピーター・パーカーのお父さん役なので、初めから決まっていた設定であり、偶然キャスティングされたようです。
2013.1.27
疑問を投げかけるような作品
映像、BGMがすばらしい。
パイが小説家相手に語るシーンから始まり、回想シーンのあと、再び語るシーンで終わる。
全体に仕掛けがある。
深く考察して楽しむこともできるし、考察しなくても楽しめる。
「おしっこ」というニックネームが氣に入らず、「パイ」と全員に呼ばせるエピソードから察するに、パイは名前にこだわる。
名前と言えば、トラの名前の由来。
“のどが渇く”は英語で“サースティ”。
リチャード・パーカーという人物は、『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』(1838年刊行 原作:エドガー・アラン・ポー 自称実話をもとにした長編小説)に被害者として登場する。
刊行の約50年後に小説の内容を再現したかのようなことがあり、被害者の名前が同じリチャード・パーカーだった。
エドガー・アラン・ポーが50年後の実話をもとにしたとしたら、タイムパラドックスだ。
パイの父親は、数ある宗教をどれも選ばなかった。
独自で創った決まりを家族に守らせていた。
父親の教えを守る家族は、小さな宗教みたいなものかもしれない。
肉を食べない決まりをおそらくパイは守れなかった。
父親の言うことが正しかったと彼が言っている。
数ある宗教の物語のどれも、信じられないようなファンタジー要素があり、それでも人は信じたいものを信じる。
選ばないという選択もある。
彼が最終的に選んだのは、父親のように独自に宗教を創ることだったのかもしれない。
ラスト、パイが小説家相手にどちらが好きか聞いた。
人の氣持ちをコントロールする話術や情熱もある。
人は好きなほうを選択する。あるいはどれも選ばずに自分で創り上げる。
今作で氣になる場面は、島が人で出来ている描写だ。
世界中に巨人もしくは巨大な動物の形をした島がある。
歴史は本当だろうか。
宗教は本当だろうか。
人類は本当のことをどれほど知っているのだろうか...
解釈が分かれる、そしてネタバレ解説の飛躍。
動物園を経営していたインド人家族が新天地を求めてカナダへ渡る途中、嵐で遭難し次男と懐かないトラだけが最終的に生き残ったという話。
動物が殺し合いしたのか、シマウマが骨折していたのか。
それともコックや母親が乗っていたのか。
それを考えながらレビューを拝見していると、それを越えた解説を発見。
パイの家族だったのでは、という説。ただ、解説が難解なのでなるほど~くらいで。
凄まじい冒険記
スラージシャルマ扮するパイパテルはカナダ にいるインド人。元はインドに住んでいていつも生きがいを探し求めていた。家族とインドを離れた船旅で嵐の夜に船が沈没。パイだけがかろうじて救命ボートに乗ったが、オランウータンとシマウマとハイエナとベンガル虎のリチャードパーカーが同乗していた。虎に襲われながらボートの先にイカダを作り虎から逃れた。でも魚を捕らえて虎にも与えた。
ボートに飛び込むトビウオの 群れは凄いね。リチャードパーカーとともに過ごした凄まじい冒険記だね。一生懸命話ても誰も信じないかもしれない。
映画館で見たかった
ブロークバック・マウンテンがとてもよかったので公開時から見ようと思ってたのだけど、なんとなく邦題が気に入らなくて(ネタバレだし)見逃してて、ようやく重い腰を上げて見てみた。とりあえず映画館で見なかった自分を責めたい。
ストーリーについては終盤、自分にはよくわからなかったし、一応、こうではないかみたいな感想はあるのでネタバレを調べようと思うのだけど、見てる間は映像の美麗さ、海、動物、魚たちの美しさにぐいぐい引き込まれた。動物だけではなくて、主人公の褐色の肌もとてもきれいに思えた。CGだろうし現実にはありえない、人間が不快と感じる部分を省略した、美化された映像なんだよなと思うのだけど、ハラハラドキドキ感と合わせて不思議と引き込まれる。自分は普段はありえない演出だと醒めてしまうのだけど。アン・リー作品が次に公開されたら映画館に行こうと思う。
この映像美は類を観ない
めくるめくとてつもない幻想的な映像の連続に、完全にノックアウト。こんなに素晴らしい映像ってそうはないと思う。これを3Dで観たらあまりの美しさに卒倒してしまうかも。
本作については様々な観方があるようだが、私は映像美を楽しむだけでもう十分だ。
レビュー書き忘れ!
この作品は当時、映画館であまり観たい作品がなくて、消去法でたまたま選んだのですが、すごく良かった作品でした。
とにかく海とか空とか、動物の毛並みとかもあまりに美しくて、終始うっとりしながら観てました。
もちろんドキドキハラハラもしましたが、凪のシーンや満天の星空、今でも覚えてます。
公開からもう10年以上経つのか…。それでもあの美しさは心に焼き付いてるし、映画館で観るべき作品だと思います。4Dとかでも観たいけど、そこまで入らないかな?
んー、話はわからんでもないけど、
漂流するまでもちょい長く感じ、漂流してからも長く感じて、それでも評価が高めだから一応、「で、このあとどーなんの?」みたいなかんじで見てた。
まあまあ、その後の展開は、「ほおおー」ではあった。
最後の最後、終盤に。
個人的には、クセのある英語も気になってたけど、「そういう展開の、せっかくカッコいいストーリーにするなら、もっとコンパクトにしてもよかったのに」とも思ったかな。
中だるみしてた感もあったりで。
CG感も多く、そりゃ、それだけCG使ってたら幻想的にもキレイにもなろう、と。
最後は「おお」と思えど、そこまではー、ってなかんじだったなあ。
子供の頃読んだ冒険記を
追体験させてくれるような映画。ワクワクドキドキ感を上手く表現出来てるが、特筆すべきは映像美。血なまぐささはことごとく省いて、船の沈没もその後洋上で起こる自然現象も徹底してことごとく美しい映像で描ききっている。
その違和感は、要は真実はこちら的な謎解きみたいなものなんだろうが、映画としては謎は解けずしても充分楽しめる。
パイ青年のサバイバル冒険物語
なのかと思いきや!
インドのポンディシエリにある動物園に住む少年パイは、家族の事情で動物を売りカナダに移住することになる。売り物の動物たちとともに日本の貨物船で移動をしていると、ある日大嵐に見舞われ、家族と離れ離れとなりながらも一人救命ボートで脱出する。
嵐が過ぎ去り、救命ボートを見回すと傷ついたシマウマが倒れていて、オランウータンが大量のバナナの房をいかだ代わりに救命ボートまでたどり着く。すると、ボートの幌の中からハイエナが現れ、傷ついたシマウマを襲い始める…。
ここまで、トラはまだ自宅の動物園パートでしか出てこない。まあもちろん最終的に救命ボートにはトラとパイが残り、猛獣ゆえの油断したら食われる恐怖と戦いつつも、なんとかトラも自分も生き残れるように奮闘していく。
だけどいかんせん大海原の上、まずもって飲めるの?食べれるの?問題を解決しなければいけなくて、あの手この手で食料を確保するんだけど、魚にごめん!って謝っていたり、いちいちインドらしい。
そういえば、貨物船のシーンでお母さんがベジで、と言ってもそもそもベジ食など貨物船にあるはずもなく、コックと衝突するシーンがあったけど、これ南インド人あるあるで、めちゃくちゃベジタリアンが多い。まあ宗教上牛ダメ豚ダメでお肉はチキンかマトンだけって地域なので、お肉食べなくても全然OKらしい。なので、インド人が海外に行くとまず食事の面で大変苦労します。更にインドに行って食事する外国人も大変苦労します。
どーでもいいインド豆知識でした。
作品の流れは非常にゆったりしていて、時に記憶が若干飛んでしまうぐらいフワーってなる音楽と映像が流れてくる。特に夜のシーンはどれも美しい…が故に目をゆっくり閉じて、おっとっと、となる。
何しろ227日も漂流しているけど、そんなに毎日イベントがあるわけもなし、やっぱりここの退屈さをやり過ごせるかどうかが大変重要。
パイとトラの関係もそんなにガッツリと硬い友情で結ばれるわけもなく、そりゃ普通に獣と人間ですからね、なんとか共存できる、という感じ。このあたりにバディ感を感じる演出を期待されるとちょっと肩透かしかも。
と、ここまでは物語の90%ぐらいのレビューなんだけど、この物語せっかく見始めたなら絶対に最後まで観て欲しい。最後まで観たか観ないかで全く印象が変わってくる。
何故最初に宗教の話を長めに持ってきたか、ヒンディってどんな宗教なのか、いろいろな要素を頭の中に留めつつ、ラストシーンまで辿り着けた時に、今まで観てきた映像が全て違ったものに観えてくる。
そこの凄さに+0.5、でも全体的には静かな映画でした。
夢の夢
少年は終始トラと会話をしていた。
言葉として、視線として
トラを恐れ、トラを信頼した。
アン・リー監督による神秘的で美しい物語。
大きなスクリーンの映画館もいいが
ひとり、ふたり、と静かな夜の鑑賞もいい。
心地よい夢のような映画を体験できる。
※
美しければそれでいい
6:4でファンタジーの話だが、もともと漂流船自体が現実的ではないので気にならないし、美しい、不思議、感動を与えてくれるものならそれでいい。夜光る海(夜光虫?)、クジラ、イルカ、トビウオの大群、そしてトラとの漂流。 最後の保険屋向けの後日談は要らない。 アカデミー賞撮影賞受賞、うなずける。どうしたらあんな映像が取れるのだろう、たとえCGだとしても。
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