ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日のレビュー・感想・評価
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So which story do you prefer?
最後まで観てから、船の遭難シーンを見返すと…これはやはりmetaphorの話なのだということが分かりました。
仏教徒の日本船員は叫びながらシマウマを指差し、シマウマがボートに飛び乗る瞬間、船員役の役者は船上で倒れ、スクリーンから消えてますね。見間違えてたらすみません。
ボートに乗ってる筈のコックは?
オラウータンに対し息子は?という質問。
ハイエナ殺す瞬間、パイのすぐ下からトラが飛び出す。
登場人物と動物、宗教辺りまでは何となく摑めますが…恐らく一度の鑑賞で?、深いレビューを書ける方々には敬意を表したいです。私は2回観ないと見逃している所が沢山ありました。
ちなみに中年パイが奥様を猫と表現していると書いている方がいましたが、字幕は知りませんが、セリフではそうではありません。
劇中パイの読書が、彼の成長と共に、アメコミ風クリシュナ物語から、Verne, Dostoyevsky, Camusと変化します。そこまで考察できたら、一層深みが増しそうです。
リチャード・パーカーがパイに与える勇気
インドからカナダへ移住するために乗っていた船が難破。
救助艇に残された少年パイとベンガルトラのリチャード・パーカー。
彼らが広い太平洋の真ん中で生き抜く姿を描く。
面白かったな〜。好きだな〜。この映画。
面白いな〜と思ったのは、最後に明かされる驚愕の事実。
そこで、なぜ、そこにトラがいたのかや、トラとパイの関係について考える。
すると、パイがいじめられてきた子供時代や、救助艇で起きた出来事がパイの精神状態に与えた影響について思い、リチャード・パーカーがパイを導く勇気の象徴であることに気づく。
神は、パイが孤独や恐怖に打ち勝つために、ギフトとしてリチャード・パーカーを与えたのだと思った。
リチャード・パーカーとの別れの時は、パイがもう1人でも大丈夫だという神からの合図。
素晴らしい冒険と成長の物語だった。
監督は「グリーン・デスティニー」、「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー。
漂流中、パイの思い描く幻想的な世界がとても美しい。
最初はリアルだったけど 途中の不思議な無人島からリアリティーがなく...
最初はリアルだったけど
途中の不思議な無人島からリアリティーがなくなって
なんじゃこりゃ⁉︎と思ってたけど
ラストまでみて、納得の内容でした
映像がグレートネーチャーみたいで綺麗でした
虎に投影された少年の心とは
虎と漂流することになった少年のサバイバルを描いた感動の冒険譚、というイメージを根底から覆す後半の展開が物凄い。
生き延びたパイが作家に語る漂流記という形式。
第一の物語はパイの少年期の生活、船に乗る経緯と難破、そして虎とパイがいかにして共に漂流したか。そして、その話を信じなかった日本人保険員に語る第二の物語は「人間たちとの漂流記」。
この話では、漂流したメンバーは、パイ、パイの母親、貨物船でベジタリアンの母親に執拗に肉を出し続けた陰険なコックと、足を負傷した日本人船員の四名。
どちらの話を信じるかは聴き手に委ねられている。しかしこの第二の漂流記が真実であるとする方が、この話は何重にも深い重みを増してくるのである。
興味深いのは、自己犠牲をする船員は仏教徒、ベジタリアンの母は戒律者、本能のまま振舞うコックは無宗教者という点。
前日に肉入りの食事を拒否していたパイ一家は、空腹に空腹をかさねていただろう。 私は、いただける命に差をつける主義に疑問を感じてしまう。とにかく皮肉にも、宗教が命を脅かす枷となったことはたしかだ。
虎の行動をパイに置き換えると、彼もまた人食の禁忌を犯し、ネズミを食べ、魚を食べ、戒律を無視し、母親を殺した憎きコックと同じように外道に堕ちてしまったことになる。
彼の罪悪感や狂暴性が虎の姿を借りて語られていたとすると、最初は生き残ることに必死で(凶暴で勢いのある虎)、そのうち自分の罪や宗教について逡巡し(筏にのったパイは良心/ボートにのった虎は罪悪感)、死を意識し(クリシュナの姿とも言われる謎の島の出現)、辛い現実と罪をおかした自分を受け入れる(衰弱した虎に寄り添うパイ)…と、心の変遷を辿ることができる。
キリスト教、ヒンズー教、イスラム教の3宗派を学問していたパイにとって、果たして生きることに宗教は役に立ったのか?というのがこの映画のテーマなのかもしれない。 私見だが、結局、宗教は枷にもなり生きる依り代になったとも言える。
パイのように深い哲学的思考をすることができなければ、延々に続く時間というのは苦痛でしかない。自分の状況を神が与えた試練と捉えれば、一つ一つ乗り越えるたびに喜びが生まれ、また目的意識も生まれる。雷や鯨は神々しいまでに生き生きと感じられ、恐怖心は遠ざけられる。
虎が雷に怯えたのにパイが怯えなかったのは、彼が恐れや執着を克服する境地に近づいていたことを示していたのかもしれない。
わざわざ非常食を筏に移したことなど、いくつかの謎は残る。
島についても「無人島」説と「心のビジョン」説の二通り考え、結局前者なのかなと。
無人島に到着して食料を調達することができ安堵したパイは、うっかりずっとここにいてもいいかな…と思ってしまった。しかし、同じような漂流者の亡骸を見つけて、もう一度危険な大海原へ出て元の世界へ帰ることを選んだのかなと。
宗教的知見が足りないので、なぜ見つけたのが歯だったのか、酸の海やミーアキャットは何を比喩していたのかなどに頭が回らないが…。
酸の海は子宮の暗喩、という考察を見かけたこともある。
それを飛躍すると、たくさんのミーアキャットは精子で、そのときのパイは恋人のことを思いだしながらマスターベーションをしてしまった…何てことも考えてしまった。危機的状況のなか、そんな煩悩でさえ追い払えない自分の穢れから脱却すべく、島から脱出したのかも、と。 まあこれは飛躍しすぎたと思いますが。
パイと虎との別れですが、パイが罪悪感と決別したとも受け取れるし、家族を失った現実を正面から受け止めることができるようになった、とも受け止れる。
とにもかくにも、パイの話を証明する人間がいないので、どちらが真実かは受け手が決着をつけるしかない。
話を聞きに来た作家も、当時の保険員も、パイの最初の話を信じた(ふりをした)。
嘘はつき続けていれば本物になる。
どちらの話が、皆にとって幸せなのか…真実はパイのみぞ知る。
映像がとても綺麗!
とにかく圧倒的な映像美でした!
映画館で観たらもっと綺麗だったんだろうとおもって映画館で観れば良かったです。
話はフィクションであると考えて観ればとても面白い話です。必死に生き延びようとするパイの姿やあれだけ苦しめられたトラを助けようとするのはとても良かったです。
嵐にあっていろいろなものが飛んでいくのを見ていたらとても切なくなりました。
パイはトラを大切にしていたのにトラはパイを振り返って見ることもなく去っていったのは残念のようにもおもえます、でも人とトラの友情は成立しないということが伝わってきてそれはそれで良かった。
トラらしく見えない
漂流シーンの映像は美しく、それだけでも観る価値はあるように思える。でもトラがやっぱりCGを感じさせてしまい安っぽく見える。それから主人公の パイはトラとの漂流の経験によってどんな大人になったのか、いまいち伝わらない。大学か何かで先生をしてたようだったけど・・。彼のその後の人生にどんな影響を与えたのか、もっと描いて欲しかった。
今まで見た4K ULTRA HDの中で最高だった
DVDが出た当時、小さなモニターで見た記憶がある。煌びやかな映像と、リアルな虎が凄く印象的だったけれど、劣悪な視聴環境のためそれほどの感動はなかった気がする。
ここ最近、UHDの凄さに嵌まり散財しているわけだが、作品の質の高さを改めて思い知らされたのがまさにこの映画のUHD。
映像と音がとにかくすごい。もうそれだけで何度も見てしまった。しかも、もともと秘められた内容が優れている作品であったわけで、表面的な洗練度が高まれば高まるほどに、その内容も一層凄みを増すような印象で、もっとばかでかい画面・素晴らしい音響で見たいものだと思いながら、やっぱり何度も何度も見て、色んな人が色んな謎解きをしているものを読みつつ、そしてまた見て確認する─、これまでにないくらいに映画というものをBlu-rayで楽しんでいる。
オープニングからエンドロールまで、全部楽しむことができる、優れた作品。リアルタイムで劇場で見たかったと後悔しつつも、記憶媒体を形式が変わるごとに何度も見て何度も楽しむこの感じも悪くないと思ってしまった。でも、劇場の方が感動するんだろうなぁ、とやっぱ思ってしまう。
美しい海洋系のCG映像が見たければ。
海や魚、島に関する映像は美しい。
動物物で冒険物で美麗映像ときたら嫌いな人はいない。
万人向けの映画。
もっとも個人的には、ご都合主義なトラの動きが
気になってダメだったが。
もちろん、そういう観方をしない人もいるだろう。
トラの動きにはコレコレコウイウ意味があるとかを考える人。
そういう議論自体を楽しみたい人には楽しい映画だと思う。
曖昧さとか伏線といった議論の土台が一杯用意してある映画。
なお、この映画を観たからといって、
自然や動物について深くわかるということはない。
用意された考察ポイントはすべて完全ファンタジーの部分であり、
現実とは特にリンクしない。
一種のミステリーと割り切って考察自体を楽しみたい人
伏線が多ければ多いほど心が躍るような人、には刺さる映画かもしれない。
映像綺麗!だけじゃない!
見る人によっていろいろ拡げられる余地のある映画だと思います。
そしてその解釈について人と語り合いたくなるような…
まず映像はとても綺麗で本当なら3Dで見るべき作品でした。鯨が海中から上がってくるのは本当に大迫力!!DVDでもキレきさとリアルさは伝わると思います。
それプラス、ある仕掛けが評価をぐんと上げてるのだも思います。
予想ができたとかネタバレしたからつまらないとか、そんなお話ではないですので見てもらった方が良いかと思います。
見終わったあとで虎の名前を調べるとさらにびっくりすると思います。
この中で話される物語とは何か?真実とは何か?そもそも物語とは何なのか?何のためのものなのか?いろいろ考えても考えなくても充分楽しめる娯楽大作です!子供にもおすすめ!
出来れば劇場でやる時そこで!
寓話
アバターのような話はありきたりだけれど見たことのない映像が味わえるタイプと決めつけて当然のようにIMAX3Dで観たが素晴らしい映像。その光景が実は…と言うのが後から効いてくる。「寓話」がキーワード.お薦め
ブルーレイディディスクで見る価値ある作品
予告編の映像が迫力満点で印象に残っていたので観た。CGとわかってしまうとちょっと興ざめな部分も。神童パイものがたりを語る壮年のパイはもっと歳をとっていたらよかったな。そのほうが幻想的なシーンに共感できるなあと思う。
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