「踊るファンでしたが…これはギャグムービー?笑」踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 Y.Gさんの映画レビュー(感想・評価)
踊るファンでしたが…これはギャグムービー?笑
湾岸署引っ越し前までのシリーズは、映画ドラマともう3,4回以上見てます。
最後まで犯人像や動機が読めなくて、色んな小ネタや事件が伏線となって、最後一つの事件に結びつく。
それが踊るシリーズの面白さでした。
今回は出だしから小栗さんが怪しげに銃をロッカーにしまうシーン。
事件進んでからも怪しい行動連発、これはどうみても犯人だからそう見せといてシロってパターンにするのかと思いきや、あっさり黒幕。
もう序盤で事件を簡単に予測できて、伏線じゃなくバレバレ演出です。
小泉孝太郎さんに至っても全く持って同じ。
真下といいコンビだった後輩が、なぜか突然真下をわかりやすく嫌う態度。怪しい行動で何か匂わせたと思ったら、まさかの犯人。
いかにも怪しい人ほど無実で、真犯人は全然予想できない人だった、っていうのが踊るの良さじゃなかったのか。
毎回崖で犯人追いつめるお決まりサスペンスより安易な演出ですよ…
話の展開も都合良すぎます。
なんで突然2人して古傷が痛み出したのか。
しかも青島は歩いてる途中突然?いっぱい自転車こいだから?
それまでも過酷な事してて何年も平気だった古傷が、いきなり起き上がれない程の激痛?
最初、倒れた青島のシーンで、私は撃たれでもしたのかと思いました。
もっと辛い事をはねのけてやってきた人がら古傷であんな起き上がれない…なんて演出はあまりにも小さすぎます。(ボコボコにされた和久さんがそれでも這い上がるシーンと比べたら虚しすぎる)
すみれさんが九州までわざわざ夜行バスを使うって無理やりな設定は、バスでなきゃだめな面白い理由を、踊るらしく入れてくるんだろうなと思って見てましたが…
まさかの倉庫に突撃ですか⁈笑
しかもバス横転して何故無傷⁈
ていうか大型バスの免許持ってるの?笑
他の方も言ってますが、中の様子もわからず突っ込んじゃ中の人達危険でしょ!笑
なんですみれさんがバナナ倉庫だってこと知ってるんだとか、警察手帳返したのにどうやってバス独占したのかとか、CGが2000年代の映画と思えない酷さとか、まぁもう細かい事は気にせずいくとしても、バスおりて今度はいきなり青島といい感じ。
今までならもどかしい2人の関係に感動するシーンだったのですが…
撃たれて死にそうな時だって憎まれグチきくすみれさんが、バスから無傷で(痛いのは古傷だけ)出てきていきなり「青島くんが心配だったから」っていう素直女子モードになってるのはついてけなかったです…
事件も動機が無理やりすぎる。
私は、香取さん達に子供殺すつもりは最初からなくて、単に幹部達を脅すための狂言かと思いました。
それか真下に交渉させて、時間ぎれの同じ思いを味わせて、六年前と同じ決断を迫らせるのかと。
まさか普通に事件再現の為に殺すつもりだったとは…
正義の為に動く警察官が罪のない子供殺すなんて、動機と矛盾しています。
真犯人殺したまでは「悲劇」だとしても、上司の命令に苦痛の思いで従って交渉中止させた真下より、幹部達の方が憎くないですか?
香取さんが犯人とわかった時点で、なぜ泳がせたんでしょう。
小泉さんの時のようにすぐ尋問すればいいでは?
共犯者探すために事件重ねるかもしれない犯人泳がすって無理があるきがします。
私は正直、室井管理官が「バナナ」って言った時に、
”これってもしかして踊るお決まりの全部本当の事件じゃないですよってどんでん返しパターンなの⁈”
って疑いながら見ていました。
バスが突っ込んできて、中から合成バレバレの(しかも透けてる)すみれさんが出てきて、いきなり青島といい感じになって、やっぱり大掛かりなパロディかなんかってオチなんだ!って本気で確信しちゃいました。
まさかこれが本編だなんて信じられなかったんですよね…
どのシリアスなシーンも無理にギャグいれすぎ、「なんちゃって」も「バナナ」も「ピロシキ」も、事件を薄っぺらく感じさせる、苦笑いなギャグで、ストーリーは安直、展開は無理やり、いつものように疑問回収しない。
出だしに頼んじゃったビールも、事件解決に絡むことなく終わり。
ファイナルは踊るの本シリーズじゃないと信じたいくらい、残念すぎてびっくりした映画でした。
何よりも、六年前の真下が、人質を危険にさらす上からの指示を素直に従ったなんてショック!
真下ならそういう時、青島さん思い出して上と戦った気がします!
自分のせいで人質死なせた事も全く引きずらずに、裁判の行方も気にならず、犯人無罪になったことも知らないなんて、
そんな呑気な人は真下じゃないよーー(泣)