臨場 劇場版のレビュー・感想・評価
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邦画らしい。
みんな演技が下手糞なのは役者の問題か、それとも監督の問題か。
日本の映画やドラマの、大袈裟で不自然で違和感のある演技が大嫌いです。
作品は古臭く定型的で、映画というより2時間ドラマって感じでした。
ちょっと期待はずれ
テレビで放送していたので見たが、ドラマよりも盛り上がりにかけ、ただ不幸をたくさん集めただけという仕上がりでげんなりした。
テレビ放送なのでカットされている部分があるかもしれないが、事件が二つあったせいか、登場人物が多くいろんな人物の上辺だけをさらっと撫でたような感じで焦点が散漫だった。
ドラマの検視シーンは専門的で面白かったが、今回は犯人が検視の内情を分かっている人物なので、証拠や落ち度が少なく、検視での見せ場が少なかった。
また、立原管理官とその上の人物も倉石を買っていて、ツンデレなだけで障害にはならないので、淡々の物語が進んでしまう。
終盤、サスペンス物のドラマにはお決まりの犯人との会話シーンは無駄に長かった。片手間に見るだろうと想定されるドラマならともかく、腰を落ち着けてみる映画にあんなやり取りはいらないと思う。それまでに十分に伝わっているし、いきなりの長台詞で緊張感に欠ける。
倉石を神のような位置に置いてしまったのが残念。恩師の犯罪が分かったならその時点でもっと苦悩しないのか。
死んでも同情のしようのない人物が殺されて、犯人が分かったとき、それを黙っていようとは思わないのか、そのあたりを倉石でなくても、小坂、永嶋あたりにやって欲しかった。
難しい
完成披露試写会に参加させていただきました。出演者の舞台挨拶もあったので満足でした。作品は重いテーマを描いているので賛否両論かもしれませんが、私は楽しんで見る事ができました☆
生き様とは。
テレビでは、1~2度見ただけ。
内野さん演じる倉石の仕事へのこだわり、情熱が伝わる作品。
ストーリーが良いな~と思ったら、横山秀夫さん原作だった。
疑問点が残らず、そうだったのかと納得できるストーリーだった。
犯罪の加害者と被害者。
どちらの心にも深くメスを入れた作品だった。
≪もう、こうなったら自分がやるしかない≫
それは、犯罪であっても良いのか?!
命の限りが見えたら、そうしないでもない。
クリント・イーストウッド監督も同じような作品を作られたね。
悪い奴がとことん悪く、被害者の無念さを思い、遺族の悲しみに胸が震える。
「死」を迎えるとは、どういうことなんだろう。
「死」が迫ったら、どうするだろう。
できるだけ家族や友人などに迷惑をかけずに、亡くなりたいものだけど、こればっかりは、どうしようもないか。
それぞれの、覚悟の上の生き様が、素晴らしい。
そう言えば、トム・クルーズは、「ラストサムライ」で、≪どう生きたか≫と言っていたな~。
変な演技で面白い
けっこう盛りだくさんな内容で、140分もあるのに退屈は全然しなかったが、そもそも検死官は検死をしてその報告をした時点で仕事は終わりのはずで、そんな彼らが事件に介入すること自体に無理を感じた。
内野聖陽さんの変な演技がとても面白く、それだけで損した気分にはならなかった。また通り魔の場面はとても迫力があって、もし自分があの場にいたらと想像するとゾッとした。
犯人がピュアにキチガイとして描かれていて、なぜそのような人物になってしまったのか全く語られていなかった。別にそれでダメとは思わないが、背景はとても気になったのでモヤモヤした。
テレビ版を全然見ていなかったので見ていた人向けらしき描写もあった。
何を罰し何を救うか。
残念ながらドラマ版は見ていなかった。
なのでキャストそれぞれの立ち位置も、今作を観ながら。
特に説明もなく、段々と片づけられていく主人公・倉石の
自宅が、冒頭の映像の意味を物語り始める。
なるほど、もう死期が近いんだな…この人は。と。
それにしてもかなり凄惨なシーンが展開されるのが特徴。
幾らドラマだ、映画だ、と思ってはいても、
今回と同じような無差別殺人事件が後を絶たない最近の
世の中のニュースを、顔を背けたくなるほどの臨場感で
延々と見せつけてくる。実際に被害に遭われた方だったら、
この映像をどう感じるのだろう。ただ、理不尽な死に方を
余儀なくされた多くの犠牲者には言葉もないという事件だ。
娘を失った母親(若村麻由美)は未だにその街を徘徊する。
なぜ娘がその時、その街にいたのかすら分からない。
こんな酷い仕打ちを受けたうえ、犯人が心神喪失無罪では
どんな遺族とて犯人をぶっ殺したくなるというのは当然だ。
2年後に起きた、当時の関係者に対する連続殺人事件の
巧妙な手口に、警察の見解に対し異を唱えるのが今回の
倉石の下した検視となるわけだが…。
何しろドラマを観ていなかったので(原作も知らず^^;)
この倉石率いるチームの役割と、警視庁の内部事情など、
観ていて分からない点も多く、おそらくこれは…こうだろうと
何となしに納得しつつ、観進めていった。
しかしその、分からない中でも際立つのがキャスト其々の
演技と説得力だった。分からなくても面白い。惹き込まれる。
ドラマ時代から卓越した演技を見せていたんだろうな~と
思わせる倉石役の内野聖陽に、松下由樹、高嶋政伸、段田安則、
若村麻由美、柄本佑、平田満、長塚京三…とすごい顔ぶれだ。
これで面白くなかったら、相当脚本と演出が悪いことになる^^;
物語の方は…後半かなり突っ込みどころも多い作品だったが、
検視という仕事の綿密な作業と経験による積重ねの理論など、
観ていてまったく飽きなかったし、勉強になった。
それにしてもあのラストの解釈は…どう考えるのが妥当なのか。
あまりに悲しい気がするが、もしまたドラマ化されたなら
見てみたいと思わせてくれる一本だった。観応え、かなりあり。
(内野さん、べらんめぇな役が上手いわねぇ。俺のとは違うなぁ~)
法と人との隔たりは埋められるか
ドラマ版は最初の何話かを観たが、「俺のたァ違うなぁ」と感じて鑑賞中止。
シナリオの出来にも不満はあったが、決め台詞を無闇やたらと連呼するのと、
一部キャストの演技が冷や汗が出るほど浮いてる点に辟易したというのが理由。
ファンの方にはブン殴られるだろうが、このドラマの松下由樹って桜島大根級の……やめとこ。
本作を観たのは、監督が橋本一だから。
ドラマ版の演出も手掛けている彼だが、劇場版ではどうかと思って鑑賞した。
ひとまず上記の不満点はかなり払拭されていて安心。
決め台詞も物語に違和感無く織り込まれてるし、
一部キャストも……我慢できる(新たに平山浩行という大袈裟演者もいたが)。
何より本作、悲惨な事件に遭遇した人々の哀しみを描くサスペンスドラマとして十分な見応えがあった。
サスペンスというのは凝ったトリックやシナリオじゃなく、
遺恨や愛憎といった人間の感情を描けて初めて生じるものだと思う。
連続殺人の真犯人は序盤で読めたが、
娘を殺された母、
息子を“殺された”警官、
命の尊厳を汚す者を憎む医大教授、
(長塚京三が素晴らしい)
3人の憎悪が集約する終盤は“誰に何が起こってもおかしくない”という非常な緊迫感があった。
が、クライマックスの会話が極めて冗長、事件の顛末が予定調和、
そして、柄本佑演じる通り魔がただただ邪悪で姑息で卑小なクズとしてしか描かれない点が残念。
やはり彼なりの動機を聴いてみたかった……納得できるかは別としてね。
不必要に人の命を奪う人間は赦し難い。
遺族が犯人に殺意を覚えるのは至極当然だ。
だがそれを殺してしまったら、自分が憎悪する相手と同類になってしまう。
思うに、悪意を以て殺人を犯した人間はその時点で、
“自分や自分の大切な人々が殺されても文句を言えない立場”に自分を追い込んでいる。
自分の大切な人々の存在価値までをも地に落としている。
「大切な人などいない」とあなたが言うなら、僕にはもう何も反論できないが。
歯痒いが、一個人が人間の尊厳を守りつつ犯人に制裁を加えるには、
倉石のあの最後の一撃が限界なのかも知れない。
だからこそ、誠意無き精神鑑定や横暴な捜査を見抜く為の“法の目”が整備されんといかんのよ。
真実を白日の元に晒し、重罰か軽罰かに係わらず、皆がその裁量に納得する為の“法の目”が。
きっと理想論だけどね。
以上! 重苦しいが、良作です。
<2012/6/30鑑賞>
母の憤りの底にあったもの
検視官の枠を超えて事件に関わっていく倉石が担当するのは、過去の事件に端を発していると思われる殺人事件、彼の強烈な個性に圧倒されました。
冒頭から衝撃的、ドラマ未見ですが置いてきぼりな感じはありませんでした。
我々一般人も刑事裁判に関わる可能性がある今、判断のとても難しい事件を取り上げ、検視や鑑識による客観的な証拠の読み解きは興味深かったです。娘を亡くした母親の激しい憤りの底にあったものに触れ、胸が熱くなりました。
少々長いと感じてしまったのは、役者さん上手いし映像だけで充分と思う事の、台詞説明がちょっとくどく感じてしまったからでしょう。でもそこが番組の味なのかな。
倉石と連続殺人犯はどうなったの?
テレビの劇場版ということで、見てきました。連続殺人犯とそれを、刑法39条に無理やりあてはめ無罪に持っていった、精神鑑定医と弁護士の殺人事件、無実の息子を犯人にされ、自殺まで追い込んだ捜査員に対する怒りをもつ駐在所のおまわりさん。三つの事件が絡まって行くのを倉石が謎解きしていく。最後に倉石が死んだように匂わせて終わるのと、連続殺人犯がどうなったか描いてもらいたかった。特に連続殺人事件で娘を失った若村真由美の悲しみ、犯人に対する殺人まで起こしかねないうらみ、それを踏みとどまり・倉石に良く頑張った。娘さんの声はどこかに残っているはずと言われ、娘が現場にいたのは、絵の上手な彼女がボランテイアでシャーターに絵を書いていた事が判り、娘の声が聞こえた場面は涙がでてきました。
俺の思ったのとちがう
臨場なかなか見応えありました。
映画らしい臨場と言うべきか色々盛りだくさんであり脚本もTV以上に練りこまれて感があります
2つ言わせてもらいたい、劇中 倉石が病気で倒れるのだが(これはネタバレにはならないだろ)
倉石の病気は映画の最後まで引っ張っぱり、そして映画も終わるんだけど これがシーズン3への伏線なのか それとも映画だけの話なのかよくわかんなかった 疑問が残るようにワザと終わったとも思えるんだよな
あと1つは、冒頭で起こる殺人犯の動機だ、犯人の心の闇とかを見つけるとかが臨場の面白さとかじゃなかったっけ?あれ?違うか?w その後に起こった事件の犯人の心情ってのは よく描けてんだけどね。なんか軽く終わった感が否めない。
あーーそーそーー今回 映画版 臨場の一番の最大の見所はですね
高嶋政伸が段田安則の胸ぐら掴んで罵声浴びせるとこですw
なんでかって言いますと 多分 高嶋政伸は今ニュースで話題の美元に
こんな感じでケンカしたんだろうなと思えるのでw 高島さんは段田さんを美元と思って演技したのかもねw
迫力満点で思わずニンマリでしたw
映画ならではの生々しさ
人気刑事ドラマの映画版。ユニークなキャラクターたちと重量感ある雰囲気があって私もこのTVシリーズは結構好きでしたのでこの劇場版を鑑賞。
ストーリーは映画向けに規模を少々大きくしより社会派ドラマになっています。ところどころTVドラマの雰囲気も残しているといった感じです。各登場人物の個性や性格を表しているシーンもあるのでドラマ未見の方もなんとなくでついていけると思います。
ただこの「臨場」というドラマは謎解き要素が魅力的ではなく、亡くなった人の思いや無念を遺族や友人に伝えるのが目的でありそれの意外性を秘めた真実が魅力。なのでミステリー要素を期待してみると少々はめをはずすかもしれません。というのも犯人が後半ぐらいでなんとなくわかってきてしまうため、誰が犯人なんだろうなどという楽しみ方が出来ないためです。
しかし劇場版ということもあってか表現がところどころ生々しかったのは驚きました。特に没頭の殺戮シーンはあまりのえげつなさに鳥肌が立ちました。あれは邦画の中でもかなりショッキングなシーンに入るのではないでしょうか。
このドラマシリーズのもう一つの魅力である検視のシーンもドラマにはない生々しさで一段とリアルさが出ております。でもこういったドラマでは味わえない生々しさがあると殺された人の遺族の無念さがドラマ版よりさらに感じられた気がします。
ただのドラマの延長に縮まらずに映画ならではのテイストを入れていたので個人的には結構満足のいく出来となっていると思います。
まだ書きかけのレビューだけど、倉石の圧倒的な気迫に男泣き(:_;)
今までのテレビシリーズを超え、『相棒』を含むテレビ朝日のサスペンス・刑事もので一番傑作だと思うくらい、完成度の高い作品でした。
冒頭に病魔に冒された主人公の倉石が雨の中で倒れていく長回しのシーンからはじまる本編は、全編を死期を悟った倉石が、たとえ最後の1秒となっても、死者の声を根こそぎ拾い上げるまで、終われないいう執念が、悲壮感を伴って、観客のハートを鷲づかみしてくるのです。何という鬼気迫る表情なのでしょう!
本作では、そんな倉石が何故死者の声を根こそぎ掴むことにこだわり続けるのか。テレビ編では、死んだ妻雪絵の声を拾えなかった慚愧の念が、倉石を動かしていることになっていました。けれども劇場版ではもっと深いルーツが明かされます。そしてテレビ版では倉石のこだわりを全く理解しようとしてこなかった小坂も、初めて根こそぎ掴む大切さに気づき倉石と同じ動き方を独自の判断で開始することもポイントの一つ。倉石イズムが徐々に広がりを見せ動き始めたのです。
渾身の演技を見せる内野聖陽を見ているというか、劇中の倉石の生き様を見ているだけで男泣きしそうなくらい熱くなってしまう本作。
さらに演出面でも『探偵はBARにいる』の大ヒットでノリまくっている橋本監督が手掛けただけに、ダイナミズムさと繊細さを織り交ぜた「臨場」ならではの情感で仕上げてくれました。
ストーリーがいまいち
ドラマは全部観ているのでとても期待してみた。
演技派の俳優ばかりで、とても熱のこもった演技はよかったが、
ストーリーがいまいち。え、これって結局どういうこと?という箇所がいくつかあって納得いかない。
主演の内野さんも好きな俳優だが、ドラマ以上に舞台っぽいわざとらしさが鼻についたのが残念。
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