「二番煎じだけど美味かも」グランド・マスター 海猫Nさんの映画レビュー(感想・評価)
二番煎じだけど美味かも
久々のチャン・ツイイー見たさと、イップ・マンがブルース・リーの師匠だってことに反応して功夫好き家族で観に行きました。
多分、ウオン・カーウアイ監督作品は初めて。
最初の雨のシーンは、あれ?どっかで見たことある感じ・・・多分チャン・イーモウ監督作品・・・HEROかもう一本のなんか(忘れた)の出だし?のシーンと、色調、水を使っているとこ、そっくり感。
ただし、緊迫感と美学は、チャン監督の方が上だったな・・・二番煎じな感じはぬぐえないスタートです。
途中の、ルオメイさん(ツイイー)の父の葬儀シーンも、美しくはあったけど、なんかどっかで観たような感じだわ。
確かめてみなくっちゃ。
でも、娼館のムードなんかは楽しめて、そこでの各流派の闘いも、美しさを保っててよかったです。
話のバラバラ感は皆さんがおっしゃってる通り。
アクションシーンは、八卦掌や形意拳、八極拳、詠春拳と、相当楽しめました。なつかしさと、うつくしさと、闘い方(用法)、状況、使い手、すべてにヨカッタ。
馬三との姉弟対決の蒸気機関車シーンは、寒さとともに、とっても中国っぽくってなつかしい感じでしたヨ。
列車、長いんだよね~。日本のよりでっかくって。今も走ってるんかなあ。
トニー・レオン、初めて観たけど、素敵でした。この人、功夫スターだっけ?と思うくらい、上手かった。
チャン・ツイイーは、やはりすごかった。美しく飾った人たちの中にあって、静かに発光する人。舞踊から出発しているとはいえ、功夫もかなりの腕前と感じられます。
いい役者がそろい、中国武術家の高い精神性を、自負をもって描き出してるという意味で、尊敬に値する作品ではありました。
いろいろ気になるトコはあるけど、もう1回は観たいね。