おおかみこどもの雨と雪のレビュー・感想・評価
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シングルマザーの大変さ
シングルマザーだけでも大変なのに、子供が狼とのハーフだなんて、想像を絶する大変さだろうなぁ~ と、独身男の想像です。 ただ、ストーリーにイマイチ入り込めない… なぜなら、子育てをしたことが無いからだろう。 後半は、大自然の中で、子育てに奮闘する花と、成長していく子供たち。映像は美しいけど、やっぱり入り込めなかった… 結婚して、子育てしたらこの作品の印象も変わるのかもね~ ちなみに、本作より高木正勝が音楽を担当。 優しくて壮大なメロディ。 細田作品に大きな力が加わった♪
優しく強い「別れ」の物語。
それぞれの個性を自分で選び変わっていく雪と雨、そして狼と人間どちらの個性も生かせるように大らかに辛抱強く愛情を注いだ母の花。それぞれの眼差しの変化が、映画全体を通してとても印象的だった。 出会いは自然と訪れるけれど、別れは心が強くないとできない。2人が去った後の家で最後にふっと笑う母の笑顔に花という名前の由来を思い出して、その一所懸命で素直な生き方に胸が震えた。
気持ち悪い
主人公がとにかく後先考えない、現実にいたら【頭悪いんじゃないの?】と叩かれまくりそうなタイプ。
でもアニメで華奢な美少女だからねえ。作った人の理想の母親像?気持ち悪い…
あまりにご都合主義的に描かれる子育ても山盛りすぎてツッコミよりも呆れが先に来た。
倒れてくるタンスを片手でヒョイって、一体どこの怪力マンですか?
ゴリ押し宣伝凄かったからどんなものかと思ったけど自分の周りの評価もイマイチでなんだか「大絶賛!」「泣けた!」というフレコミとの温度差を感じた。
鋭い
上手い。シーンの意味を深めるモチーフ選びのセンスに驚かされ続け、いちいち感嘆して観ていると、話の進行が速すぎるとさえ錯覚してしまう。
各人物のセリフやしぐさの描写も人間の味わい深さを鋭く表現していると思った。
各シーンが、おそらくは誰もがいつか経験した空気感、雰囲気を持っていてリアルだ。
例えば天候や気温、時間帯に影響される心情の変化。雨の日と晴れの日とでは気分が違うし行動に差が生まれる。
それからもっと細かい点では、前半、都会のシーンで花が追い詰められていくシーンも簡潔ながら豊富な情報量で花の心境が伝わる。夜に公園で、酔っ払いの声にすら恐怖する感じとか、ちゃんと知ってる人の視点ではないか。
このように、一つ一つのカットの視点の鋭さ、センスの良さに感銘を受けた。
狼男の死は唐突で謎だが、半分狼という体に何らかの無理があって、それが急に発現したのだ、などと推察すると自然だと思うし、少し悲しい。何かを見つけた花が思わず傘を落とすと、傘に隠れていた向こう側に狼の死体が…。この見せ方がとても好き。
田舎に引っ越す理由は、人間と狼のどちらの生き方も選べるように、というが、花自身の精神的な負担も考慮しているといえる。
初雪の輝くなかを三人が疾走するシーンが泣ける。苦難を乗り越えるために笑顔を作ってきた花が、幸福の、本物の笑顔を見せ、生の喜びを全身で表現する。劇中、最高の笑顔である。
直後、一転して雨が川に落ちるシーンがあり、少し唐突に感じたが、同じ雪の場面を用いて、生と死の対比を創っていると思われる。ここで雨の狼としての野性が現れると共に、子供を失いかけると花は正気でいられなくなることが示される。花の心の支えが子供達であることが、生と死の両イメージで描かれる。
人物の肉体性はリアリティのポイントになっていると見え、雨と雪それぞれが成長と共に感じる心や体の変化は品よく描き出されている。また、転んだり落ちたりしたときの体重の描写も良く伝わり、実在感満点である。雨がラスト、母を抱いて運ぶというのはいいアイディア。雨にとって今まで自分を抱いて守ってくれていた母の体重を、自分の腕に感じながら歩くという、なんとも生々しく、感慨深い。花の体格の華奢さがここでも生きてくる。自分を守っていたものの弱々しさを感じ、反って「母」の強さを知る。
それから、無音を含め、サウンドの効果は素晴らしい。
例えば、狼男の死体を見つけるシーンでは、音が急に消える効果でハッと息をのまされる。
初雪の上を疾走するシーンや、雨が先生と山を駆けるシーンでは、SEを無くして音楽と絵のムーブメントで見せる。
逆に雪と雨の喧嘩のシーンでは、音楽はなくSEと絵のムーブメントで見せている。気持ちのいい表現だと思う。
各人物にいちいち共感できた。人間のらしさを鋭く表現していると思う。
私は子育てをしたことはないが、それでも花の一挙一動に共感できた。
それから、この物語が提示する美意識や価値観に強く賛同したい。
主人公の清貧といっていい人格は、資本主義の欠点が認識されつつある今の時代に鑑賞される意義が大きいように思う。
確かに、細かいツッコミどころはあるし、価値観の違いや、さまざまな理由で批判する意見が出るのも分からなくない。特に、花のような人物に会ったことがあるかどうかで、かなり印象が変わりそうだ。
私は、表現、そして監督の思想への共感から、どうしてもこの映画を高評価せずにいられない。
遠くの絶景
本作への意気込みを音楽に感じる。 雪山でのシーンはキャラクターと同調し、歓喜の心が画面から伝わってきた。 しかし、その他の演出やキャラクターの表情・仕草は丁寧ではあるが、予定調和の域を越えず、受け手の解釈の余地が無い。 大人から子供まで愛される作品ではあるが、大人でも子供でもないオタクにとっては凡庸な作品に映る。
狼男との出会いから出産、一人での子育てが漏れなく描かれる。母親の強...
狼男との出会いから出産、一人での子育てが漏れなく描かれる。母親の強さに感銘を受けっぱなし。雨の選んだ道がどのようなものだったのか、いまいち具体性に欠けていてもやもや。
韮崎のおじいちゃんが最高だった
すごく良かった。名シーンだらけで本当にいいところたくさんあった。 一番心を打たれたのは、おじいさんがタネイモをくれてから畑を完成させるまでの場面。 「気に入らん」から「笑うな!なにがそんなおかしいことがある」のくだりは泣けた。
やさしくなれる映画
花の笑顔や、彼の落ち着きを観ていると癒される。家族っていいなと感じさせてくれる。 随所に登場する音楽のみの情景描写、言葉よりも伝わってくるものがあり引き込まれる。 田舎暮らしの理想と現実も描かれている。 人間として生きることを決めた花と、おおかみとして生きることを決めた雨、個性を認め合い、自分の好きな生き方を決めることの大切さを教えてくれる。
何回も見たくなる
昨年DVDで初めて鑑賞しました。自分が親の元を離れ一人暮らしをしている学生という身なので、親と子の大きな愛に自分の家族を連想してしまい、ボロボロと涙が溢れました。 子供が見るより、大人、もしくは大人になりそうな齢の人が見た方が意味を噛みしめられるような気がしました。 子供の雨と雪、成長していく雨と雪、嬉しさとともに切なさがこみ上げる、でも笑顔で送り出す母、ずるいと思います……宮崎あおいさんが声優をしている作品を初めて見たのですが、とても自然でよかったです。音楽も感動を訴えかけてきて、映像も美しく雪原のシーンが一番好きです。 定期的に見て、すっきりしたくなります。細田さんの作品で個人的にダントツです。
切なくていい映画
時をかける少女も
サマーウォーズも大好きで
まあ、細田監督のファンであるのですが
おおかみこどもが一番好きかも知れない。
っていうくらいよかった。
タイムスリップも
世界の危機もないけど
心に深く残るストーリーだったな。
印象に残っている場面の天候は雪か雨で
そういうさりげなく確信犯なところが大好きです。
一番泣いたのは雨のシーン。
雨だけど雪のシーン。
見た人は語り合いましょう
違和感があるモノは受け入れない・・・
単純明快、勧善懲悪、奇想天外、そして明快な起承転結。 昨今の映画のほとんどが、こうでないとイケナイ空気に縛られている。 その狭い土俵の上でどれだけ、アタラシイ風の、とか、ミタコトナイ風の、とか、見せ方をするか? なぜこうなるのか? 違和感があるものは受け入れない。(その違和感をなぜ提示しているか考えない。) 理解不能の作品は駄作・・・。 あえて、それらに抗う作りでエンターテインメントに挑戦! だって前作、前々作で上記のような作り方で結果は出しているでしょ? 同じような事をやっても縮小再生産、あるいはジブってるとかポニョってると言われるでしょ? だったら常識破りの作り方でやってやる! と言わんばかりのチャレンジ作品、結果はこの人気振りに証明されている。 上記の四文字縛りの作り方に沿うと父と母の出会いは1シーン程度に削除して あるいはナレーションで説明して、 雨と雪のそれぞれの生き方が決まった所で起承転結の承。 そこから転→結とストーリーをうねらせて、大掛かりな見せ場とカタルシス・・・・。 もう見飽きたでしょ?そんな展開。 だったら本作は起承の部分をじっくり描いて観客を唸らせてやろう。 消化不良の人も出てくるだろうが、この二幕をじっくり味わう作品だ。 そして転結である、雨雪花のヒアアフターは観客それぞれの生き方や家族と共に無限に広がっていく。 とオッサンコドモ(私)の勝手な想像。 おじいさんのあからさまに協力はしないが、みんな応援してやろうや、 このヨソ者たちに・・のスタンスが印象的。
不幸エピソードが少し多すぎな感じ
親子の絆と田舎暮らしの大変さ&ご近所との絆とシングルマザー頑張れ、というメッセージを受け取りました。
狼旦那とヒロインの短い蜜月に対し、狼の子供を2人抱えることになった母としてのヒロインの苦労が長過ぎて少し中だるみでした。
狼旦那があっさり死にすぎたのも残念です。
奥さんに精の付く食べ物を。と狩りをしてたらすぐ死んじゃいましたが、狼ってもう少し生存能力あるんじゃないですかね。
母親の苦悩を描く為に監督に殺されたような感じが強かった。
考えさせられる箇所はいくつかありました。
かあさん、おおかみってどうしていつも悪ものなの?
映画「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督)から。
本作は「母と子」をテーマに描いたアニメ映画、という解説だが、
観賞後の感想は、マイノリティ(少数派)の生き方の難しさ、
それを支えるには、周りの人たちの温かい理解が必要と知った。
ただ、劇場公開された2012年7月頃に、そういった考えが、
社会全体に浸透していたかどうかは、定かではない。
そこで、印象的な会話をメモに残すことにした。
自分がおおかみの子どもと知った男の子「雪」は、母親に尋ねる。
「かあさん、おおかみってどうしていつも悪ものなの?」
「悪ものって・・絵本?」
「みんなに嫌われて、最後には殺される。だったら僕、おおかみはイヤだ」
「そうね、でもお母さんは、おおかみが好きよ。
みんながおおかみを嫌っても、お母さんだけは、おおかみの味方だから」
こんな時、宮西達也さんの絵本を読み聴かせてあげればいいのに・・と、
物語とは関係ない発想が浮かんで苦笑いとなった。
絵本作家・宮西達也さんの描く絵本は「おおかみ」を悪役にせず、
絵本「ぶたくんと100ぴきのおおかみ」をはじめ、
絵本「はらぺこおおかみとぶたのまち」など心優しい動物として表現し、
子どもたちに人気のキャラクターとなっているのだから。
家族愛の物語
家族愛がこの一本に詰まってます。
最初は好きな人との出会いから、秘密を大切な人に打ち明けたりなんかも。最後には親心や親離れ、はたまた子離れなんかと描かれていて見ていて飽きませんでした。
もう一度見たいとはならないものの、スッキリと一本見終わって楽しかった!と思える作品でした。
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