おおかみこどもの雨と雪のレビュー・感想・評価
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遠吠えの意味
おおかみ男の子どもを産み、育てる。 将来に備えて田舎に移住したのは...
兄妹がいたら、親だから分かるところもあるかな
二人兄妹で生まれ、二人の子供を持った自分には分かる。
自分は兄だから、たった数年早く生まれたからこそ、しっかりと妹を見届けたい気持ち。だから、突如として威圧的に兄貴風吹かしたこともある。そういったところに、妹は甘えたり反発もあったと思う。この姉弟もそういうところあったかな。しっかり者の姉は親の気持ちを汲んで人間として生ききようと頑張る。マイペースの弟は、自分の道を見つけて離れていく。この弟との再会はあったと信じたい気持ち。
さて、親の気持ち。長男は、プロセスで苦労もあったが立派に乗り越えた。自分の人生をしっかり歩んでいる感じ。任せておいてもきっと何とかやるだろうと信頼も。娘が生まれてから、親の目線が下に行くとちょっと愚図ったこともあったな。でも、親って下の子が気になるよな。
だからお母さんの行動も分かる。ただ、追いかける前に、学校に電話するとかできなかったかな? ちょっと盲目的すぎる気はする。しかも自分の危険も顧みず。お姉さんへの配慮が足りない印象はあったな。
菅原文太みたいはお百姓だなと思っていたら、ご本人でした。余りに雰囲気だったので、これは、(笑)でした。
今更、初鑑賞。
感情が持っていかれました。
2012年。原作・監督:細田守。
「揺るがない心」はこの映画の主人公・花の生き方を指します。
そして細田守監督のこの映画の製作過程にも言えることだと思います。
19歳の女子大生の花。
天涯孤独の孤児。
花は好きだと思った青年が、ニホンオオカミの末裔だと知る。
好きという気持ちは少しも、揺るがない。
妊娠したとき、「産む」と言う選択もまったく揺るがない。
子供が2人になり直ぐに父親おおかみは死んでしまいます。
そして成長するに従い、おおかみらしさを現す幼い雨と雪。
尖った耳が愛らしい。
唸る雪。
駆け回る雨と雪。
近所から苦情が来ます。
そして花は決断します。
お父さんおおかみの故郷の山奥の村へ移り住むことを。
おおかみの子供、雨と雪の性格の違いがとても印象的です。
雨はとても活発なのに、勉強や友だちが好き。
対して雨は、自分のルーツ・・・山の奥へ奥へと向かい・・・
山を治める長老おおかみの「先生」を師の仰ぐのでした。
雨・・・は「野性の呼び声」の大型犬・バックのようですね。
人間に従って生きることより「自由と野生」を選ぶ。
臆病な雨が、自由を選び、
勇敢な雪が人間との共生を選ぶ。
おおかみとの結婚を選んだ母親(花)の半生を描くことで、
生きることの多様性を提示する感動の物語りでした。
過去鑑賞(2022/01/30)
生まれてきたこどもが狼とのハーフということで、境遇が違いすぎること...
良い映画ですね
僕はこの話で泣いてはいけないと思います。最後になって、息子の雨が決めた決意は苦難な事です。そのくらい、森の中は破壊されていると言う事だと思います。これからは、彼が森を守っていくのではないでしょうか。
雨と雪が降るから、日本の自然は豊潤なんです。
花が森に彷徨い込んで、熊と出会うシーンがありますが、その時の雨は小ぶりになっています。
あれ! って思うかもしれませんが、自然で守られた森の中ってそんなもんなんです。僕自身も何度も経験しました。
山は多分立山と剣岳だと思います。自然に見えますが、かなり以前から自然は破壊されています。頑張れ、雨!僕はそう感じましました。
娘が語る母親の半生
「母親の人生」を、娘が語ります。
子供の頃からの記憶を遠く辿りながら、ナレーションし、述懐をしている。
母親の死後なのだろうか?思い出語りで、とつとつと、娘は母を語るのだ。
(このあたり「20センチュリーウーマン」や「我が母の記」などを思い出してしまう)。
「父親の不在」。
そして
「シングルマザーの孤軍奮闘」。
これが脚本の隠れ主題にして骨格。
お父さんの名前もよく覚えてはいない娘だ。
(劇中、男の名前も不明のままで=どこにでもある“父親のいない家庭”の設定)。
男親に可愛がってもらった経験も、それが自分の記憶なのか、後々母親から聞いた話だったのか、もうおぼろ気なのだ。真実は霧の彼方なのだ。
父親がいなくなってしまった理由など、子供たちはそう簡単には母親から聞き出せないものと思う。
なんとも詰まらない都会のコンクリートの川に落ちて、父だった人は死に、ゴミ収集車に投げ込まれて、どこかに消えてしまった。
姓名不肖、自称会社員の男の、行方不明のあのシーンは、
あれは僕そっくりだと思った。
男手なしに子育てしたわが元妻は、大変だったろうと最近とみに想う。
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人もオオカミも、子育ては難しい。
そして子別れは辛い。
日を追うごとに元夫に似てきてしまう男児=雨と、
同性として支え合い、話し相手となり頼りになる女児=雪と、
・・この二人の子供たちを抱えて、五里霧中で生きたシングルマザーの物語なのでした。
自然の描写が美しいだけにね、僕にとっては、家族の危うさや大人の弱さがかえって浮き彫りに見えてくる
ちょっとイタい作品だったかな。
でも絵がきれいなのは日本のアニメーションの実力の高さ。
仔オオカミの目線で、地面すれすれに走るあの光景とスピード感は、素晴らしかったなぁ。
山での生を選び、母親と訣別して出ていく親別れ・子別れの儀式も。
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そういえば、
NHKのラジオ深夜便には「母を語る」という長寿コーナーがある。でも
「父を語る」という番組はない。
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僕は毎年クリスマスに、
離婚したあと離れて暮らすわが娘に《オオカミの出てくる映画》のDVDをプレゼントしている。
娘は美大で、オオカミの彫刻をずっと6年間やっているものだから。
昨年はフランス映画「クリスマス・ツリー」だった。
本作品のDVDも購入済みだ。
“いなくなった父オオカミ”からのこんな贈り物を、彼女はどう受け取るだろうか。
来春には美大を卒業。
僕からの仕送りも終わる。
父母から離れて独り立ちをする季節だ。
辛い別れを体験したあの子にも、この映画、観せてやりたい。
お母さんが死んでしまった甥っ子にも送ってやろう。
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雨上がりの駐車場での別れ ―
「行ってしまうの?」
「守ってあげたかった」
「何もしてあげられなかった」
「元気で・・」
「しっかり生きて!!!」
朝の光が全天を満たす。
声優・宮﨑あおいの、
あの声。
超ド級の迫力。
家族が解散する瞬間の餞(はなむけ)の叫び。
親と子の遠吠え。
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アイデンティティをどこにもつか
見る人によって、大きく感想が異なる作品だと思った。
1人で子どもを育てなければならない母、人間として生きたい姉、狼として生きたい弟とアイデンティティがそれぞれ異なる点が印象深かった。
特に、同じおおかみこどもである姉と弟がそれぞれのアイデンティティ違いから、喧嘩をしていたのは考えさせられるテーマだ。
自分が観るには早かった
一人の女性が子を産み育て、そして送りだす。
そのシンプルなストーリーの中に、子育ての苦労と喜びを、かけがえのない存在を守る強さを、感動的に描く本作。
天涯孤独の大学生・花が、同じく孤独を感じさせるオオカミ男と出会い、そして子を成す。
男は死ぬが、子供たちを守るため花は自然豊かな環境へと居を移す。
その風景の美しさたるや。
周囲の農家の気のいいおばさんたちの助けもあり、伸び伸びと育ち時に憎たらしくもある子供たちの、無条件な可愛さに抵抗出来なくなります。
やがて訪れる、まだうら若き花にとって早すぎる別れ。
最後のシーンの彼女の表情を見るたび、この複雑な感情を、自分が理解できる日が来るのだろうかと必ず自問してしまいます。
日本人が忘れつつあるモノとの再会
子どもや男性をオオカミに喩え🐺
狐を先生🦊とするところに
もう既に忘れつつある日本を
見ることができる映画だと思った。
この監督の作品はこれといった
主張を押し付けてはこないけど
一貫したメッセージがあるなぁ。と
感じる◎
当たり外れはあるけど、本作は僕の中で
間違いなく当たり(^^)
花さんの笑顔が怖かった。
地上波放送していたので録画して観ました。
母と子の13年間を描いた物語です。
■花さんの笑顔が逆に怖い
待ち合わせで寒い中かなり待たされて遅れて来た彼に笑顔で対応する花さんを見て、この子・・・ちょっと怖いと思いました。
まぁ狼男と分かって一線を越えるあたり、やっぱり普通の子ではなさそうだよねw
その後も苦難が続きますが、いつも笑顔で対処してて、
いくら父親からの教えとはいえ、ちょっと不気味に感じました。
■トトロをオマージュしてますか?
引っ越し先がまるで『まっくろくろすけ』が出てきそうな山の感じと古民家。
そして雪ちゃんがメイちゃんにしか見えんかったw
■貯金どれだけ貯めこんでた?
田舎に引っ越して仕事するまでの貯金だけで生活していますが、役所の手当もなしに
子供を小学校まで育てるのは相当な金額がかかりますし、
いくらなんでもお父さんの稼ぎではそんなに貯金があるように思えなかったですw
■草平が男前すぎた
転校してきた当初、雪ちゃんにしつこくつきまとって、
なんやねんこいつ!って思ったけど、後半めっちゃ男前な奴だと気づかされる。
この年代の男の子なら狼であることに恐怖を感じるか、からかうか・・
なのに、彼女を受け入れて秘密にしてくれていた。
もう雪ちゃんの彼氏でいいよね。
■花さんは幸せだったのでしょうか?
最終的に1人ぼっちになってしまった花さん。
最後の笑顔を見ると幸せだったかな?
ぃゃ・・花の笑顔は本心が見えにくいのでなんとも・・・。
ほんとは寂しいんじゃないかな。
最後の笑顔はとても複雑な感じがするなぁ。
なんか苦労続きの壮絶な人生だったなぁ・・と思ってしまいました。
雨くんも狼として生きるとしてもさ、時々は顔見せに帰ってたらいいな。
雪ちゃんも夏休みとかには帰ってきてるといいな。
でも立派に子供育てたんだから、きっと花さんは満足していると思います。
親子の絆、子供の成長、子離れ、母の強さ・・・そんなメッセージ性を感じる映画でした。
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