おとなのけんかのレビュー・感想・評価
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小賢しいバカ親を嗤う映画
凄く面白かったです。4人が素晴らしい演技で、役にぴったりハマってました。
被害者の子供の両親:
アフリカを救おう、みたいな人道活動をしている文筆家の「自分は正しい」女(J. フォスター)
好人物で子煩悩だが頭はちょっと弱い水道屋の夫(ジョン. C. ライリー)
加害者の子供の両親:
子育てに無関心で、製薬会社の不祥事をもみ消す仕事をしているゲスな弁護士(C. シュルツ)
おっとりした風の、うわべは良識家だが酒癖の悪い単なる親バカなOL(K. ウィンスレット)
4人(人物設定自体がほんと絶妙です)の立場とか関係性が目まぐるしく変わっていくところがメチャ面白い。親同士が愚かな諍いを続けている中、子供は子供でわだかまりもなく仲良しだし、ハムスターは彼なりに元気にやっている、というラストシーンがまたよかったです。完成度高いですね。
風刺がきつくて笑えない人もいるかもです(笑)
『法の根源は暴力だ』自虐的ヨーロッパ亡国論
一言で言えば、ワンシュチュエーションコメディではない。人物設定がめちゃくちゃ。
携帯電話を壊せば良いのにって思っていたが、やっと最後に壊した。
ちょっとうざすぎる。
どちらの男も馬鹿男なのはわかるけど,
やっぱり、こう言った話は舞台で若手がやった方が良い。
脚本の進行として、お酒を使うって.短絡的でずるいと思うが。これでは、酒が入ったから、話がこじれたとなるし。
携帯電話とか吐瀉物とかハムスターとか藤田嗣治の絵とか母親とか余計な事が多すぎる。子供の喧嘩がきっかけで、新たな『おとなの喧嘩』になったのは分かるが、なんか、発想と展開が稚拙で、しかもくどい。話の落ちも想像できる。大監督と言われる人の発想には見えないし、脚本家の経歴もコンゴ(キンシャサ)が登場するので、ベルギーかフランス辺りのインテリな、リベラル気取り(悪い意味じゃない)の女性だと思う。
やっぱり。ドンピシャ。話の中にアフリカの事とか、女性の権利活動とか盛り込んで貰いたくない。少なくとも、アフリカで活動している女性活動家が、こんなバカ亭主とバカ亭主が闇で手に入れた葉巻をリビングに放置する訳がない。
まぁ、LGBT等の性の問題に至らなくて良かったが。もっとも、この演出家には、その表現には無理があるし、説得力にかける。
子どもケンカの話をしていたはずなのに
11歳の少年が遊んでいて友達の少年を小突いて怪我をさせてしまう。怪我をさせた少年の両親が怪我をした両親のもとを訪ねる。 最初は寛容な態度を見せる被害者両親、謙虚に謝罪の姿勢を見せる加害者両親、社会的な顔で取り繕い、何とかまるく収まりそうになるのだが、些細なことがいくつか重なって、ボロが出始める。 それぞれの両親の計4人がリビングで話し合うだけの作品。が、演じる4人の役者の奥深さに、精密に計算された舞台を観るように、引き込まれていく。 口論の論点は次第に、被害者-加害者だけでなく、それぞれの夫婦間の対立、男-女、男-男、女-女、父-母、家族-仕事、世俗-理想などなど、様々な対立軸へ飛躍していく。 こうした、怒りという感情が引き出す、様々な「飛躍」の妙が実に見事。子どもケンカの話をしていたはずなのに、というシーンは、鑑賞者の思い当たる節を刺激する。時折、苦笑いしながら鑑賞する大人の作品。 タイトルを全部ひらがなで「おとなのけんか」とした訳者は優秀。(原題の「Carnage」は虐殺という意味)
笑顔の裏に少しずつ積もっていくイライラがリアル
なっ… なんだこれ…!? なんか凄いものを見たぞ…! 約70分間、大の大人がひたすら喧嘩をする映画(?) キャストがキャストなだけに、演技力はもの凄い。 でも内容は大人の喧嘩。 そして待ち受ける驚愕のラスト。 ちょっと…! えぇっ!? おーいっ!(笑) 何かすごく大事な事を伝えようとしている感じがするのだけど… ごめんなさい! 私は一度見ただけではそのメッセージを掴む事ができませんでした!🤣💦 いやもう… ただただヒートアップしていく皆さんの演技力に圧倒されました。 80分あれば見れますから! 興味がある方は是非!
子供の喧嘩に親が出てこないように!
最高!まさに最高に傑作の映画でした。超豪華な実力派の名俳優の演技のぶつかり合いで、ムチャクチャ見応えのある作品でした。ジョディ・フォスターのコメカミの神経がぶち切れんばかりの激怒しまくってる所なんて、本当おかしくてたまりませんでした。
やっぱり子供の喧嘩に大人はあんまり首を突っ込まない方がいいかもね。子供なんて理屈抜きで喧嘩してもすぐに、仲直りするけど。大人は、相手の嫌な所ばかり見て、いつまででも引きずって、どうしようもないもんね。
この映画で一番良かった点は、まぁ最初は、お互い喧嘩、喧嘩してるけど、最後は、仲直りして終わりかと思ってたけど、実際はそれとは真逆に、最後の最後まで、喧嘩して、最終的に、お互いの感情がピークになって後味最悪で、ジ・エンド。そこがまた超リアルって言うか。
とにかくこんな映画に出会えて、良かったです。
被害者と加害者
リベラルな作家であるペネロピ(フォスター)、金物商マイケル(ジョン・C・ライリ-)のロングストリート夫妻。投資ブローカーのナンシー(ウィンスレット)と弁護士アラン(ヴァルツ)のカウワン夫妻。最初は穏やかに解決しようとしていたのだが、マイケルが飼ってたハムスターを外に置き去りにしたことなど、些細なことからいがみ合うことになってゆく・・・ 英語圏のコミュニケーションというのは、言葉一つ一つに思いやりがあって、1つ罵倒しても、すぐさまフォローが入るなど、日本語から考えると興味深いところがある。ちょっとした会話の誤解が直後に解決したとしても、心の奥では因縁が残ったりする面白さ。80分間、ほぼ密室劇なのに心のやりとりが非常に面白い。 子どものケンカがいつのまにか大人のいがみ合い。よくある話だと思うが、四人四様に穏便にすまそうとする平和主義が見え隠れする。その中でもペネロピだけが“被害者と加害者”を分けて考えてる様子。男同士、どこか仲間意識が現れるところなど、ほんと面白い。まぁ、世界の戦争などといった、縮図とまではいってないが、争いごとは絶えないという皮肉もあるにはある・・・かな。
会議は踊る、されど会議は進まず。
丁々発止、 インテリゲッチャのギャグ満載です。 口角泡を飛ばす言葉の応酬は、誰かの表現だが、「言葉のキャッチボール」ではなくてこれはまさしく「言葉のデッドボール」ですねー(笑) 「スーダンでは~!」 「難民キャンプでは~!」 と金切声をあげる先進的イノベーター、ジョディフォスターに「あんたのお友達のジェーンフォンダは〇〇」とブラックにおちょくる弁護士クリストフ・ヴァルツ。 環境、地域紛争、富の不均衡、株価、ジェンダー、ハリウッドスキャンダル、花、セーターそして希少な画集・・、すべてが戦いのための実弾。何でも有りのつかみ合いの喧嘩です。 偏差値高め。 台本、超厚そう。 俳優たちの実力には腰を抜かす。 あのイーサン・ホークの「ビフォーシリーズ」が嫌いでないあなたなら、きっとハマる。そんな“ウルトラ会話劇”です。 切り上げどころを失った二組の夫婦の喧嘩は、“やれるところまでやってやろうじゃないか”状態で、観客として傍観する僕としては連中のやり合いが可笑しくて仕方がなかったのだけれど、 ゲロよ。 ケイト・ウインスレット様のゲロ、凄まじい。 下着姿もついに平気で晒したり、とうとうド突き合いも始まるし、電話で相手の母親を愚弄までして、これこそまったくみっともない“こどものけんか”ですね。 「お前のかーちゃんデベソ」レベルまで逝っとる訳で。 で、クスクス笑いが止まらないのは、きっとこれは誰しもが思い当たるからなんですね。 「虫の好かない相手」が私たちにも日ごろから存在する。(もしかしたら)こんな収拾のつかない喧嘩を自分もホントはやってみたい、・・そんな憧れが、僕らの心の奥にあるからなんだろうなあ。 違いますか? ・・・・・・・・・・・・・ 2×2、そして3×1と、この目まぐるしく攻守入れ替わるバトル・フォーメーションの変化は、今をときめくコントグループ「東京03」のセオリーと同じで、僕の大好物です。仲間かと思っていたら次の瞬間には敵になる人間関係。 あのジャニー喜多川さんはフォーリーブス結成に当たって「3人グループでは喧嘩の時に2対1になってしまうから、仲間割れをしても2対2でおれるようにね」と、4人結成にしたのだと。人智ですね。 でもこの映画ではジャニーさんの思いやりはオシャカでした。 「敵の敵は味方」。3対1になったり、4人がバラバラになったり、手を結んだり。 反目と結託の目まぐるしさと言ったら(笑) ・・・・・・・・・・・ オススメ映画 「スマホ」が小道具になるのは、同じワンシチュ物の「おとなの事情」(イタリア2016)。
舞台劇らしい作品
2021年6月20日 映画 #おとなのけんか (2011年仏独ポーランド)鑑賞 子ども同士の喧嘩を話し合うために集まった2組の夫婦。はじめはお互い遠慮して理性的に話し合っていたのだが、徐々に抑えていた忍耐を解き放ち・・・ 4人の会話劇のみの映画なんですが、人間の醜さとかがよく表現されていました
最高のキャスト!!
4名の役者が素晴らしいから、ずっと笑ってられました。 吐いてから元気になり、酔ってからますますパワーアップのウィンスレット良かった!ジェーン・フォンダまで例に出されたペネロペ(ジョディ・フォスター)、こういう人居ます、居ます。小道具からわかります!ベーコン、ココシュカ、フジタの画集、そういうのをリビングのテーブルに置く感覚、スーダンのこと言ったり、アフリカ土産みたいのを壁に飾るセンス。客が来るから用意した、黄色の沢山のチューリップを大きいガラスの花瓶に入れるのもそう。「リベラル」な「インテリ」。そういう人の夫が、荒物屋の主人というのも面白い。 そして、クリストフ・ヴァルツ!一番平静を保っていたがゆえに、バスルームでズボンを脱いで乾かしてる場面と、携帯水没後の斜め座りには、涙が出るほど笑えました。ガーガーうるさいドライヤー、何度もかかってくるこれまたうるさい携帯と電話(小道具、うまいな!)。あの、ちょい嫌みなウィーン男が、そんな姿になるなんて! 文脈外せば、言ってる台詞は理性的で別におかしくない。でも、誰が誰に、どんな風に、どのタイミングで、どんな言い方をするかのタガか外れてしまったがゆえの、凄まじい大人の喧嘩!子どもはとっくに仲直りしてるよ~! 酔っ払いの演技って凄く難しいと思います。日本版ってできるかな?変な顔芸はしてもらいたくないし。特に「ペネロペ」は、かなり欧米的な現象だと思うので、日本のコンテクストだったらどんな風な女性にしたらいいのかな、と思う。 誰もがこんな喧嘩を、「表面的」な親しい相手にもふっかけたいのでは?(私だけ?) クリストフ・スマイル、良かった!
最初から最後まで笑いっぱなし、だけど……
芸達者な4人の、軽妙で滑稽な密室会話劇。喧嘩がヒートアップしていく描き方が秀逸で、節目節目のきっかけ(ゲロ吐くとか酒飲み始めるとか)とうまく連動しているので、違和感なく入り込めた。味方と敵がくるくる目まぐるしく入れ替わるのもおもしろい。笑いっぱなしだけど、やがて、ふと、自分もこういう感じなんだろうなあと思わされて背筋がぞっとした。終わり方は、見た時は「?」って感じだったけど、もとの日常が復活したことを象徴しているのかと思うと、あれが良いような気もする。
ロマン・ポランスキー至極の一本
個人評価:3.8 最高に贅沢なキャスティングの会話劇。それをあの巨匠がまとめ上げる。 子供のケンカの為に集まった両夫婦。始めは穏やかに丁寧な口調から、最後にはエキサイティングに大口論。子供のケンカの様に、大人は仲直りできるのかしら。 ロマン・ポランスキーの至極の一本。
日本でリメイクしたどうなるかな
被害者の親の家に加害者の親が話し合いに来て、 話がどんどん逸れていくのをリアルタイムに映す。 舞台はほぼ変わらず、演者も4人で固定なので、 「演劇みたいだなあ」と思っていたら、 原作は舞台劇らしいです。 それを巨匠ポランスキーがブラッシュアップして、 ここまでスタイリッシュな映画になったのは、 やはり脚本の出来の良さ。 そしてそれをやりきった演者の台詞回し、演技。 話題によって4人の関係性が変化していくのだが、 それをカットによって、この二人、今度はこっちの二人、 ここはひとりぼっち、とか、 見せていくカメラワークも秀逸。
【”ヤスミナ・レザ”のオリヴィエ賞とトニー賞受賞舞台劇をポランスキー監督が、熟達した役者4人の演技合戦に仕立てた映画。特にクリストフ・ヴァルツ演じる会話途中に矢鱈に携帯で話す男が秀逸だと思った作品。】
ジョディ・フォスターとジョン・C・ライリー、ケイト・ウィンスレットとクリストフ・ヴァルツが2組の夫婦を演じる室内でリアルタイムに進行する会話劇。 こどものけんかがきっかけで、最初は取り繕っていた二組の夫婦が真剣なけんかに発展するくだりがとても面白い。 クリストフ・ヴァルツの演技と、ロマン・ポランスキーってこんな映画も撮るんだと驚いた作品。 <2012年5月21日 劇場にて鑑賞> <その後、一度NHKBSシネマにて鑑賞>
う〜んわかるわかる!あるある!
と終始観ていて思った。
子どもが起こした喧嘩を2組の夫婦がやりとりするだけの映画。だけどちゃんと映画になっているし、アメリカンジョークがシュールでたまらない。普段のフィクションなジョーク映画と違い、「あるある!」と思えるようなジョークが入っている。
最初は取り繕って「いい人」を演じる4人も話が進むに連れ、フラストレーションも溜まり暴言を吐きまくる。議題の子どものケンカなんかより超えてひどい事態になるww
1番シュールに笑えるのは、やはり空気の読めない仕事の電話。
ほんとにシュールで笑える。そして唯一の登場人物4人、特にケイトとフォスターの演技力は群を抜いて凄い。ほんとにその場でケンカを観ているように見えた!
シュールな笑いが少し難しいかも知れない。なので合う合わないがハッキリ分かれるかも知れない。
爆笑。ケイトウィンスレットの顔。もともと不機嫌そうな顔だからハマっ...
爆笑。ケイトウィンスレットの顔。もともと不機嫌そうな顔だからハマってる。花瓶の水の中に携帯水没させるときに奥でやったぜーい!って腕回すところとか良い。ポカポカ殴るとこも良いしジョディフォスターの動きがかなり面白い。 ゲロはモザイク必要。
まさにタイトル通りの物語
いわゆるワンシチュエーションの会話劇。 子供の喧嘩で傷を負わせた子と負わされた子の両親が集まって話し合ううちにどんどん険悪になり、最後にはみっともなく罵倒しあうという舞台劇を名匠ロマン・ポランスキー監督が監督したコメディー。 最初は取り繕って上辺の会話をしている彼らが、次第に対立する様子が会話の流れのなかで自然に描かれていて、笑っちゃうけど、ちょっとした一言からお互いの化けの皮が剥がれていく様子がちょっと怖くもある。 たった80分の物語に色々な要素が詰まっている名作。
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