グスコーブドリの伝記のレビュー・感想・評価
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三歳の子どもと見てきました。
三歳になるちび助と見に行ってきました。
いつもはがさがさ動いたりするのですが、終わりまで一生懸命見ていたのが驚きでした。
最後の場面では一言「しゅごい…」。
小さいなりに何かをかんじとっている様子でした。
終わった後も「青いにゃんにゃんが!」などなど一生懸命話してくれて、たのしかった様子でした。。
今、意味はわからないとおもうけれど、何かが子どもの中に引っかかって十年たっても話せる映画のような気がしました。
子どもと見に行くのもいいもんだなあ‥
原作の良さを出しきれず…
映画「銀河鉄道の夜」を観て宮沢賢治が大好きになり、現在普通に読むことができる賢治の作品はほとんど読みました。
また同じスタッフでこの作品が作られるのを知り、ものすごく期待をしていました。
銀河鉄道の夜では、原作からアレンジされた部分が良い結果となり、映画に深さを出していたと思ったのですが、本作では原作から変えてしまったところがあまりにも悪く、物語の一番重要な部分を削ってしまっているように感じます。
結果、内容が非常にわかりにくくなってしまっています。
所々削るべきでないところを削ってしまっており、不必要な夢が長々とプラスされています。
特に最後のシーンは、ブドリが自ら火山に向かうからこそ、美しく終わるのに、本作ではコトリに半強制的に連れ去られてしまっているようで、ブドリの犠牲により飢饉を防いだということがわかりづらくなっています。
銀河鉄道の夜のように心に残る作品ではありませんでした。期待が大きかっただけあり、非常に残念で仕方ありません。
んー・・・あー↓
映像は美しい。本当に。でも、ただそれだけ。
85年の「銀河鉄道の夜」をベースに考えて、期待して見に行ったのが悪いのか、ストーリーは細切れ。BGMは何度も何度も同じものが流れ、最後の方に小田和正…(小田和正はエンディングロールで流せばよいのではないか)。残念としか言いようがない仕上がりになっている。音楽は細野晴臣さんがよかった。
声優陣も有名な俳優さんを揃えていたが、違和感ありまくり。主役の声が低すぎる。合っていたの柄本さんぐらいだろうか。
楽しみにしていただけに本当に残念だ。観たい方はDVDになってから観た方が損はないと思います。
愛情や思いのつまった映画!!
素晴らしい映画でした。本当に感動しました!
映画を見はじめてすぐに引き込まれました。
ひとつひとつ丁寧に思いを込めて描いてあるんだということが、どんどんと伝わってきて、泣きました。
子どもたちのために。未来のために。使い古された言葉かもしれません。
口で言うのも簡単です。
しかし、この映画作品のように愛情をいっぱいに持ってそれを表現されたものを見たとき、思いが伝わってきて、ほんとうに心が震えました。
自分の死んでしまった後の世界がとても身近に感じられるようになりました。
美しいもの、作品の強度とは、こういうもののことをいうのでは。
未来に寄り添うように、この作品が誰かの糧になることを願います。
絵は綺麗だが、物語は暗い
冷害による飢饉で、父に続いて母も家を出ていき、妹が連れ去られてひとりぼっちになってしまうブドリ。
そのブドリが時折り迷い込む不思議な世界と現実の狭間で生命の神秘が蠢く。
常にブドリには温かい手が差し伸べられるが、ブドリと山師の赤ひげによる農作業の光景が、唯一、楽しく明るい。
全篇、色使いが綺麗な絵で描かれるが、後半、街を飛び交う乗り物のCGの質感がほかの手描きの絵に馴染まない。寂れた森と文化の進んだ街の差を出すために、わざとそうしたのだろうか? そうだとしても、ギラギラしすぎて背景から完全に浮いた感じは違和感がある。
物語の方はというと、再びやってくる冷害を、ブドリが命を賭して防ぐ覚悟を決めるのだが、どうも話が抽象的で得心がいかない。
ブドリの行動に共感できるだけのプロセスが希薄で、そのうえ具体的なアクションもない。
こういう描写も有りだろうが性に合わない。
それに、この子(ブドリ)は『はい』しか言わない。
物分かりがいいのか、主張がないのか。
もっと前向きで明るい猫の物語がいい。
何かと何かを繋げるのりしろをを残した作品
久しぶりに映画はこうじゃないと!という作品を見ました。
輪郭のない光のようなものが、無意識に心に響いてくるような感じ。
ストーリーがとか、描写がとかもう関係ない。。
見終わった後に説明のつかない何かがのこります。
銀河鉄道の夜が公開された時、そこにいた大人は 誰がこんな映画見るんだ!と話題になったそうです。
しかし、かつての子どもであった、私たちにはちゃんと届き強烈な印象を残しました。
大人になってしまった私達には感じられないものを、子どもたちは胸の内にのこすのかも知れません。
なぜあの歌をえらばれたのかも素敵です。
きれいに小さくまとまったものを見過ぎてしまった私たちには多少刺激的かもしれませんが、こういう何かと何かを繋げるのりしろをを残した作品こそ、自分の子どもに見せたい映画です。
迷っている方は、是非ご覧下さい!
映画はこうじゃないと!
“宮澤賢治って素晴らしい”がそもそも胡散臭い
中盤以降、劇場のそこかしこからイビキが聞こえてきてたわ。
たぶん、コレがこの映画の本質だと思う。
そもそも宮澤賢治を有難がる風潮が日本にはあって、それがあたくし嫌いなんだよね。
“雨ニモ負ケズ”で、「デクノボウ」で「褒メラレモセズ」、「苦ニモサレナイ」って
現代の無縁社会の構図まんまじゃん? 全員死後、白骨死体で見つかるとかなん?
「褒メラレモセズ」、ラストは「自己犠牲推奨」なん?
実質誰にも褒められんと、がんばって汗流してきたお父ちゃん達に、さらに犠牲を
強いるんか、東電みたいに?
「そらァ泣けェ!!」とばかりに小田和正の楽曲を起用し、映画の教訓からは誰ひとりと
幸せになれない… どんなうつ病映画だよ
それと、正蔵師匠が「タッチ」の頃より声優ヘタになってて、どんだけぇ~~!!!!!!
海老名家の“デクノボウ”を出すべきじゃなかった。
小栗旬をはじめ、みんな頑張っている!親子で、家族で、そしてデードにも良いかも?
映画の原作が日本人なら誰でもお馴染の宮沢賢治作品であるだけに、そのイメージを壊さないように、しかも映画としての良さをアピール出来る作品に仕上げる事の難しさは並大抵の苦労ではなかった事は容易に想像出来る映画だった。
この作品はとっても画像の色彩の美しさと音楽の良さで、宮沢賢治の作品から受けるイメージを大切に扱かう事で救われている作品だったと思う!
何と言っても、有名な小説や、お話ほど読み継がれる過程で、みな人それぞれが思い思いに心の中で作品に対する自己のイメージを思い描いているために、世界観がそれぞれに出来上がってしまっていることが有るので、その自己のイメージとこの作品のイメージが一致出来た場合は、もの凄く良い評価が出来るのだろうけれど、それが違っていた場合は、返って期待外れと言う事になり、正当な評価が出来難い作品とも言えると私は考えるのだが?どうでしょうか・・・
本題と少し話が逸れるのですが、この作品を観て私は、かつて超有名だった映画評論家で今は故人なので、若い人の中では淀川長治氏のことを知らない方もおられるかも知れないが、その淀川氏が映画の見方について語っておられた言葉を思い出した。
「映画は、感性で観るのだよ、心で観るのだよ。あまり理屈ばかりで観ていたら、楽しむ事が出来ずに、面白くない」と淀川氏は言っていた事がズバリこの映画を観ていると思い出される様な気がした。
只単シンプルに、それぞれの人がどっぷりと宮沢ワールド映画の不思議な世界を心で感じてみる体験をする映画なのだろうと思います!
しかし、映画COMにレビューを書く私などは、ついつい屁理屈が先に立ってしまう事が多々有るので素直に映画を楽しめないで、映画を観る時には、いつでも構えて観るクセが付いている為か、この作品では、シーン変わりが有る度に次の画面に移る際の切り替えの処理が悪いと思えて、自分の気持ちが次に繋がり難い事に気を捉えられてしまい、シーン変わりの度に、折角映画に感情移入出来たかなと思うと、感情が途切れてしまう事に自分自身気を取られ、物語の世界に深く入る事が難しい作品だった。そこで理屈は脇に置いて画像の美しさと、勿論原作である宮沢賢治のお話しのエッセンスを堪能してGな作品ですね!と言う事になるのだ。正直、私は最近仕事がハードで、疲労困憊状態で、仕事帰りに観たと言う個人的な理由も手伝い、睡魔に勝てない事態で、映画のクライマックスのブドリが大人になり再び、寒波に襲われた村で、ブドリが火山の噴火を促す為に自己犠牲の道を選ぶ大切なシーンで不覚にも寝てしまった。ブドリが研究所で働き、寒波の再来問題で、研究所の先生達と懸命に働いている所までは憶えているのだが、気が付くと後はエンディングタイトルのクレジットが出始めたところで目覚めると言う久々の失態をしました、それなのにレビューを書いてゴメンなさい!そこで正直思うのだが、尺が108分とは少し長いと思う。90分以内位でも、充分に見応えの有る作品になったと思う。子供向けのみの作品として出来ているとは決して思えないが、多くの子供も観る事を考慮するならば、尺はもう少し短くするのがベストですね。もう一度近日中に見直します!ゴメンなさい!
賛否両論。でも、素晴らしい作品でした!
賛否両論ありますが、素晴らしい作品でした。
映画を見たあと、気持ちがつるっとしているのではなく、何かを考えるきっかけとなりました。
考える過程もなんだかへんてこで、感じとったものを言葉にしようとする、なんだか不思議な感じでしたが、是非体験を!一見の価値有りです!!
銀河鉄道の夜は、かつての子どもに強烈な印象を残し、印象に残っている人も多いはず。その世代が大きくなりブドリを子どもと一緒に見る。
大きくなってしまった私達が感じることのはるかにたくさんの事を子ども達は感じ得るかもしれない。
すばらしい作品は常に時代を予感するのでは。
「言葉」と「思い」の間にある何かを感じる映画!!
これからの未来に大事なことを教えてくれた映画でした。
不思議な世界観にすぐにとりこまれました。
数年前に公開予定だったはずがいろんな偶然で延び、3.11後に公開となり、この時期に必然的な何かを感じました。
いろんなことを感じ、さいごには号泣してしまいました。
こどもには難しいかな。。と思ったのですが、銀河鉄道の夜を小さい頃に見た私の奥に作品が残っているように、この作品も子ども達のどこかに残ってゆく、子どもにしか感じられないものがあるのかもしれません。
あの黄色い三角は「言葉」と「思い」の間にあるものなのかも。
意味を理解するのではなく、感じる映画として是非体験してもらいたいです!!
独特の世界観が…
始まっていきなりの世界観にすぐに引き込まれました。
音楽も素晴らしくマッチして、とても心地良い空間でした。
思わず目頭があつくなる場面や…幸せな気分になる場面も…
もう一度観てもいいかな?と思える
作品で満足でした。
原作→漫画→映画
おそらく、原作を読んだ人読んでない人、
ますむらひろしの漫画(グスコーブドリの伝記をネコ漫画化したもの)を見た人見ない人で、作品に対する印象が大きく異なります。私は原作・漫画ともに知っていた分、ストーリー展開やキャラクターの扱われ方に対して結構違和感を感じてしまいました。特にグスコー・ネリと泥棒(コトリ)に関してです。
「宮沢賢治の物語は幻想色が強いもの」というイメージとは別に、杉井監督はエンターテインメントとして楽しめる作品であることも強調していることもあり、宮沢賢治が表現しているものとは「別のファンタジー」も含まれていると思います。
(もちろん猫世界であることとは別にです)
この映画から「グスコーブドリの伝記」という一つの物語を知った場合、映画を見ててどこかに疑問を持った時には、すでに出版されているますむらひろしの漫画(宮沢賢治シリーズ)や原作を読むことをお勧めします。
今の時代の物語世界として原話をスケールアップしたかたちで演出していること、映像美に関してもとても満足できた作品です。猫好きの方にもお勧めです。
製作が発表されたのは2008年、杉井監督は震災とは結びつけたくはないと言っているが、タイミング的に「震災前と震災後でどこか内容が変わっていたとしたらどこだろう」などと考えてしまう・・・
もし、原子力がなかったなら、この映画で描かれたように…
1985年公開の劇場アニメ「銀河鉄道の夜」。宮沢賢治の童話をますむら・ひろしがネコのキャラクターで漫画にしたものを杉井ギザブロー監督(最近では劇場アニメ「あらしのよるに」05年も)が映像化した。そのスタッフが27年ぶりに集まり、さらに手塚プロダクションも参加して作り上げた。
宮沢賢治が生きた1920年代に東北は地震や冷害にみまわれ、それが賢治の作品にも反映しているという。このアニメの企画がはじまったのは5年前だが、制作途中の2011年3月に東日本大震災が発生。スタッフたちはこの映画に、東北の復興再生へのメッセージを託したという。
ますむら・ひろしの愉快なネコのキャラクターたちを起用したことでファンタジー色の強い異世界を作り出すことに成功。ジェームズ・ティソやアンドリュー・ワイエスの絵を参考にしたという阿部行夫美術監督によるイーハトーヴの森の情景は絵画のように美しく、街の描写ではレトロ調な近未来世界をも創造している。
イーハトーヴの森で、木こりの父と料理上手な母、兄を慕う妹ネリと暮らしていたブドリだったが、冷害が襲い幸せな生活は一変してしまう。最後の食べ物を子どもたちに残して両親が森に消えるなどの悲劇の描写があっさりしていて、よくわかりづらい。人攫いに連れて行かれる妹ネリの行方も、より幻想的な描き方だったが、そこは原作通りの結末にした方がまだ救われたように思った。
子供だったブドリが出会いと別れをくり返す成長物語になっている。
この映画の世界では火山の研究開発が盛んだ。もし、原子力がなかったなら、日本でも代わりに火力が発展し、今回のフクシマの悲惨な出来事も避けられたのではないかとも思った。
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