「小栗旬をはじめ、みんな頑張っている!親子で、家族で、そしてデードにも良いかも?」グスコーブドリの伝記 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
小栗旬をはじめ、みんな頑張っている!親子で、家族で、そしてデードにも良いかも?
映画の原作が日本人なら誰でもお馴染の宮沢賢治作品であるだけに、そのイメージを壊さないように、しかも映画としての良さをアピール出来る作品に仕上げる事の難しさは並大抵の苦労ではなかった事は容易に想像出来る映画だった。
この作品はとっても画像の色彩の美しさと音楽の良さで、宮沢賢治の作品から受けるイメージを大切に扱かう事で救われている作品だったと思う!
何と言っても、有名な小説や、お話ほど読み継がれる過程で、みな人それぞれが思い思いに心の中で作品に対する自己のイメージを思い描いているために、世界観がそれぞれに出来上がってしまっていることが有るので、その自己のイメージとこの作品のイメージが一致出来た場合は、もの凄く良い評価が出来るのだろうけれど、それが違っていた場合は、返って期待外れと言う事になり、正当な評価が出来難い作品とも言えると私は考えるのだが?どうでしょうか・・・
本題と少し話が逸れるのですが、この作品を観て私は、かつて超有名だった映画評論家で今は故人なので、若い人の中では淀川長治氏のことを知らない方もおられるかも知れないが、その淀川氏が映画の見方について語っておられた言葉を思い出した。
「映画は、感性で観るのだよ、心で観るのだよ。あまり理屈ばかりで観ていたら、楽しむ事が出来ずに、面白くない」と淀川氏は言っていた事がズバリこの映画を観ていると思い出される様な気がした。
只単シンプルに、それぞれの人がどっぷりと宮沢ワールド映画の不思議な世界を心で感じてみる体験をする映画なのだろうと思います!
しかし、映画COMにレビューを書く私などは、ついつい屁理屈が先に立ってしまう事が多々有るので素直に映画を楽しめないで、映画を観る時には、いつでも構えて観るクセが付いている為か、この作品では、シーン変わりが有る度に次の画面に移る際の切り替えの処理が悪いと思えて、自分の気持ちが次に繋がり難い事に気を捉えられてしまい、シーン変わりの度に、折角映画に感情移入出来たかなと思うと、感情が途切れてしまう事に自分自身気を取られ、物語の世界に深く入る事が難しい作品だった。そこで理屈は脇に置いて画像の美しさと、勿論原作である宮沢賢治のお話しのエッセンスを堪能してGな作品ですね!と言う事になるのだ。正直、私は最近仕事がハードで、疲労困憊状態で、仕事帰りに観たと言う個人的な理由も手伝い、睡魔に勝てない事態で、映画のクライマックスのブドリが大人になり再び、寒波に襲われた村で、ブドリが火山の噴火を促す為に自己犠牲の道を選ぶ大切なシーンで不覚にも寝てしまった。ブドリが研究所で働き、寒波の再来問題で、研究所の先生達と懸命に働いている所までは憶えているのだが、気が付くと後はエンディングタイトルのクレジットが出始めたところで目覚めると言う久々の失態をしました、それなのにレビューを書いてゴメンなさい!そこで正直思うのだが、尺が108分とは少し長いと思う。90分以内位でも、充分に見応えの有る作品になったと思う。子供向けのみの作品として出来ているとは決して思えないが、多くの子供も観る事を考慮するならば、尺はもう少し短くするのがベストですね。もう一度近日中に見直します!ゴメンなさい!