「大泉洋ワールド全開、泣けて笑えるハートフルな映画でした」グッモーエビアン! スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
大泉洋ワールド全開、泣けて笑えるハートフルな映画でした
よくあると言えばよくあるタイプの作品でしたが、でも安心して感動できる、ハートフルでとても素敵な作品でしたね。
家族や幸せの形は人それぞれ、しかしそこに愛があれば、絆があれば、形なんてどうでもいい、ってことでしょうか。
正直アキとヤグの家庭で育ったら、ウザイなと思うことも多々あるでしょう。
でも冷え切った家庭で暮らすよりも、金は無くても底抜けに明るい家庭で暮らした方が何倍もいい、と言うのは案外大人になってから分かったりするものなのですが、まああれだけたっぷりの愛情を注がれて育ったんだと分かったら、間違いなくグッと来るだろうし、バカップルのウザさもあれはあれできっと愛おしくなったりするでしょうね。
ただ冷静に考えてしまえば、父親代わりの男があんなプー太郎だったなら、思春期の女の子はどう思うか、いや思春期の女の子じゃなくても、一体コイツは何してんだと思うこと確実でしょう。
自由人?いや、ヒモにしか見えないのが正直なところです(苦笑)
愛はあっても、やっぱりお金も必要だし、生活できなきゃ死んでしまう訳で、ある意味映画的な家族だったなと、若干引き気味に見てしまった部分もありはしたのですが、でもそこはエンターテイナーの大泉洋ワールドでそれでも何となってしまうのではないかと思わされてしまうのが、この方のホント凄いところですよね。
しかも泣かせどころはしっかり泣かせる、もうさすがの一言です、歌も甲本ヒロトっぽくてこれはこれで味があったなと思いました。
一方、麻生久美子が演じたロックな母親アキは単純にカッコ良かったですね、娘に語った終盤のシーンは本当にグッと来ました、本当は苦労して育ててきたんだろうなぁ・・・。
まあ娘にとっては普通の家族が本当にうらやましく思えるのだろうけど、隣の芝生は何とやらじゃないですが、普通の家族にも様々な問題がある訳で、まあ時には邪魔くさく思える家族でも、明るいのが一番、ハツキが大人になったらより一層そう実感することだろうと思わずにはいられない一風変わった家族の物語でした。
ただ小池栄子先生が言ってることも間違ってない、と言うか確かに「つまらん」けどむしろ正論なんで、先生としては間違いなくいい仕事してる先生だったなと、そこはフォローしてあげたいですね。
それにしてもハツキを演じた三吉彩花の美少女っぷりは半端じゃなかったなぁ、こんな子が同じクラスにいたら、ちょっとザワつきますよね、しかも親友がのんちゃん(元・能年玲奈)って、夢のようなクラスじゃないですか。
三吉は撮影当時リアル中学生だったとのことですが、相当大人びてましたねぇ、むしろのんちゃんが年下に見えたぐらい、そののんちゃんはこう言った脇役の方が案外いい味出せるのかも、純朴な少女が物凄く似合っていたと思いました。
三吉&のんちゃんの最大の見せ場であるあのシーンは、ちょっと拍子抜けでしたけどね、でも大泉洋的映画ってことで、これはこれでOKでしょうか。