少年は残酷な弓を射るのレビュー・感想・評価
全14件を表示
男は逃げられるが、女は贖罪の如く毒が残る。
男社会に対する、女性としてのささやかな嘆きの気持ちだと思った。
フィクションだから、この経緯でこんな悪魔の様な息子が生まれる訳はないが、もし、仮にそんな事があった場合、それでも母は息子を愛さなければならないって言っているのかなぁ。
過去、ある映画で、『出産の時の女性の苦しみ』を否定的(?残酷にかなぁ?)に表現した映画を見た事がある。
そんな、苦しみの中、産んだ息子が悪魔だったら母はどうしたら良いのか?
さて、
こんな悪魔の様な息子はいないだろう。でも、息子にはこう言った心理がどこかにあると、僕自身の体験から証明出来る。
この映画で気がついた事。
色が赤になると、不幸が訪れる。
青が平和。そして、真っ白で終わる。
さて、
日常は黄色なんだけど、白、赤、青。
フランスの国旗じゃん!
と思ったら
星条旗も同じだった。
今は亡き母に捧ぐ
「お母ちゃん。ごめんなさい。安らかにお眠り下さい。」
僕は67歳になってもマザーコンプレックスである。
しかし、娘の場合。
第二成長期以降がある意味に於いて「息子」よりも母親にとっては大変なんじゃないかなぁ。運悪くウマシカな男に毒される事もあるし。
そして、その娘が一般的に母親になる。
女性だけで子供は今の所作れないのだから、毒息子を選んでしまうと、毒の子供が産まれる場合もある。
女性って大変だね。
男は逃げられるが、女は贖罪の如く毒が残る。
ヘタなホラーより怖い
全ての子供を持つ可能性のある人にとつて
よく考えるとこんなに怖いことがあるだろうか。
特に母親にとって。
己の腹を痛めた子だからといって、
己の分身ではないし
完全に理解出来る存在ではないのが子供だ。
それに親が、こうあってほしいと願う子供像を
重ねて見たいと言う気持ちが
子供を見る目を曇らせる。
この話の父親は都合のいいところしか見なかった。
母親はどう対処すればいいのかわからず
後回しにしてしまっていた。
誰も長男を正面から受け止めていなかったのだ。
子供にとって不幸なことである。
しかし難しいのは、じゃあ
完璧によく出来た親なら
完璧な子供が出来あがるのか?という
決まり事などない事だ。
どんなにダメな親でも素晴らしい親でも
サイコパスの子供を授かる可能性はありうる。
それはフィクションのホラーより
何倍も怖いことではなかろうか。
それでもこのラストに、
やっと母親が息子の目を正面から見て
2人の関係が今後変化があるかもしれないと
思えるのが唯一の救いではある。
映画自体については見やすかったけど
その筋書き自体は評価しかねます。
ネタバレは書きたくないのですが、こんなにも小さいときからあんなに歪んだ愛情の表現、獲得方法を持ち得る、知り得るんだろうか?
その疑問が消えません。
そして、そこんとこは映画では全く描かれていない。
なんでそーなったの?
生まれつきなの?
ハテナだらけです。
エズラミラーの演技がうますぎてこわいし。。。
俳優さんは子役も含めて演じきっていて素晴らしいです!
私にとって、この映画に問題を感じるとしたら脚本かな、、
タイトルなし(ネタバレ)
原題と日本題でどうしてこんなに違うのかとはずっと思ってた。
序盤から息子のケビンが何かをしでかしたおそらく死傷者が出るほどの事件を起こしたことはわかる
終盤、どうするの、なにするのケビン!ってハラハラしてたら
まさかの日本題の壮大なネタバレだった
わたしが察する能力低いから良かったけどまじかよ!って感じ笑
赤ちゃんケビンを泣きやませようと必死に笑顔を作るけど、まったく1秒も作れてないエヴァが印象的
ケビンが体調崩した時と
一緒にパターゴルフに行ったとき
少しずつ心を開きそうな瞬間はあるのに
どうしてこんなに歯車が噛み合わないんだろう
とりあえずエズラミラーはどこをどうとっても美しすぎた
さすがにオナニーしてるときは笑ってしまったけど
そんな顔でこっちみんなってなったわ笑
堕天使系美少年は究極のマザコン
フォロワー様に恐ろしいくらいに美しい美少年の画像を送っていただいた際、私は観なければと確信した。
なんていったって、美少年。
フォロワー様曰く、堕天使系美少年。
そんなもん観なきゃいかんでしょう!!っとこの作品を観ることになったのですが...
とんでもない内容だった。
ガチで堕天使美少年じゃないですかああああああ!!!
そして、究極のマザコンであった。
最初のヒャッハーーートマト祭りを観ていただければわかるのですが、今からとんでもないこと起こりまっせフラグビンビンでした。
簡単に言えば、息子を愛せない母(ティルダ・スウィントン)と大量無差別殺人を犯した息子(エズラ・ミラー)の母親視点でのストーリーです。
母は授かった息子を孕んだ時から愛せなかった。それが伝わったのか、幼少期から息子は母親に対してのみ反抗的だった。そんな息子をどんどん嫌いになっていく母。
そんなときに、2人目妊娠。出産。とっても可愛い妹ちゃんが産まれるわけです。母はもう娘にメロメロ。ある日、息子は風邪を引くわけです。息子は普段とは別人のように母に甘えます。妹に母親をとられたためかと思いましたが、治った際には元に戻ってました。風邪を引くと、甘えん坊さんになるのか可愛いなチクショウ。個人的に凹むシーンが多いので、この風邪のシーンの破壊力すごいですよ!!!
まぁ、美少年に育ったお兄ちゃんはパッと見では妹に従わせたりいたずらしたりする普通のお兄ちゃん。普通なのか、前半のせいで普通に見えないが...。
しかし、妹のペットがいなくなったり、妹が失明したり...明らかにお兄ちゃん貴様犯人だなってこともあり、夫婦間は離婚を相談するまでに...。
そして、16歳の誕生日前に大量無差別殺人を学校で起こしちゃったんです。
ついでに父と妹も殺して。
母親だけは生かして。
18歳になり、大人の刑務所に行く息子に「なぜあんなことを?」と聞く母。「昔はわかってたけど、今はわかんない(´;ω;`)ウルウル」と言う堕天使系美少年。
これが本心かはわからないんですよね...。
なんてたって、あと2年で出てこれちゃうんですから...。
《大好きな母親を独り占め計画》は成功したんでしょうね。
結局のところ、母親は彼の帰りを待ち、彼の存在に苦しめられ続けたんですから。
母親役のティルダ・スウィントンの演技がすごすぎて、ふえええとなりました。なおかつ、美少年までついてくる。素晴らしい。演出も母親=息子というのが強く現れていて好きです。常にハラハラドキドキ感があって、EDが無音。見終わった後は(゚д゚)って顔になります。その後、無駄にテンションが上がります。しゅごいってなってます。
そう、今まさにこの状態です。
面白かった!!!
ジリジリ系胸クソ映画
要は、母親から愛情を感じなかったために仕返しに嫌がらせをし続けついに母親を孤立させてしまうヤンデレ少年とその母と家族の話なんだが、少年の動機が最後まで見てもイマイチ伝わって来ず。母親にも非があるのかも知れんけど努力はしていたと思うし、なんだかなあ。父親の理解のなさにも非があると思うし、なんだかなあ! でも無論問題はそれだけでなく、家族って難しい、どうすればよかったんだろうどうなっていくんだろう、っていう胸クソ映画。褒めてる。
エズラミラーとティルダで見かけは安心の美貌。この2人ならふつうに美しい、まぶしくなるよな家族だって演じられたろうに、えげつないなあっていう贅沢感はあった。
ゆらぎに過ぎないのか
物語でエズラミラー演じる少年は物心もつかぬ頃から母親の愛を拒否していた。人が生まれながらにもつ本能すらもたないモンスターのように描かれている。しかしある日体調を崩した彼は自分の弱みを母親に見せてしまう。そしてその時始めて母親に甘え、子供としてのあるべき姿をみせる。その時間はそれまで懐いていた父親を遠ざけるほど極端な逆転であり、そしてこの逆転は数日もするとまるでただの気まぐれだったかのように元の異常な状態へと解消される。
この異常な状態こそ事件を起こし、その後のラストシーンに至るまで、少年の安定した精神状態だったのだろう。
事件から2年たち面会に訪れた母親が少年に「なぜ?」と問いかけるラストシーン。少年は2年前とは考えが違うと告白し、母親の抱擁を受け入れる。この様子は少年にとっての本心をどうしようもなく表しているのだろう。しかし私はそれが束の間見せたゆらぎでないとは確信できない。
面会室を後にするティルダスウィントンの表情は一山を越えた後の安心感と、これからも息子と向き合っていかねばならない言い知れぬ不安感が入り混じっているように感じた。
余談だが、比較内容が近いものとしてガスヴァンサントのエレファントが浮かんだが、今作(少年は残酷な弓を射る)の方が一人一人の人物への感情描写が深く内容に入り込む事ができ、結末から想像が膨らむため、自分好みの作品だった。
捉え方が観た人によって違うけど…
タイトルの語感と、DVDジャケットのエズラ・ミラーの美しさ、ティルダ・スウィントンが出演しているというところに惹かれてレンタルしました。
(ミーハーなところもあるけど、いわゆるジャケ借りです。なにか力のあるジャケットですね。)
お話自体はかなり簡単に要約すると親子の憎悪が発展してある事件に至るまでと、その後の時間を交互に観せて何があったのかを追っていく展開なんですが…
冒頭の血のようなトマト祭りの風景と、役の上で結婚前の一人身を謳歌しているティルダ・スウィントンの興奮に酔いしれている表情が印象的。
このあとの展開の暗雲を予感させる雰囲気で好きです。
それまでは仕事にも恵まれ、充実していた女性が結婚、不意に子どもに恵まれる…。
生まれた子どもは、なぜか母親にだけ懐かず、まだ自意識も持たない年齢のうちから反抗…ともすれば憎しみににた態度を示す。
…たんたんと、子どもが大きくなっていく過程でのエピソードと母親の戸惑いが続いていきます。
子どもをあまり望んでいない女性だから、それが子どもにも伝わってしまっているのは分かるんですが、赤ん坊の頃から既に子どもが母親にだけ他とは違う態度を示すもんで、お腹の中にいた頃からあの親子の関係はこうなるべくしていたんだろうか?と思ってしまいました。
…重いです。
合間に挟み込まれる、事件の予感と、事件後の母親を取り巻く環境で、何があったのかと興味を持たせない限り、観るのがしんどくなってしまう感じです。
(なので、挟み込むように時系列をパズルのようにしてあるのは効果的でした)
…事件については印象的だったタイトルが災いして、他の意味を含んでいるにしてもネタバレ状態なんですが…(^_^;)、その過程をみせるお話なのでなんとも…。
事件後も息を殺すように暮らしながら、なんで私がこんなことに?って母親は思ってたのかな?
さて、最後に大人の刑務所に移ることになった息子ケビンとの対面が出てきます。
ここまで、何度面会に来ても会話がなく、間が持たなかった親子が初めて、ケビンの大人の刑務所に移る緊張と戸惑いからまともに会話をするシーン。
言葉少なに「ずっと分かってるつもりだったけど…」と、初めて母親に助けを求めるような、告白するような言い方の息子。
「今までだって要領よくうまくやってきたでしょ?」と、突き放すような言葉を放す母親。
面会時間は終わり、明るい外の光あふれる刑務所の出口に歩いていく母親の姿で映画は終わります。
…このシーンの前に、刑務所を訪れる前日だとかのあたりに、母親は息子の衣類にいつもより丁寧にアイロンをかけ、彼が帰ってきたときに快適に過ごせるように住まいを整えている。
長いこと受け入れられなかった息子を受け入れる準備をしているようにも見えたけど、あの最後の面会シーンとか、歩いていくシーンとか…私には成人する息子の呪縛から解放されて安堵の表情をみせているようにも見える…。
または、やっと親子のわだかまりが解けたのか?
私は未婚なので、完全に感情移入したりは出来ず、見守るだけの形になりましたが、
このお話は捉え方が人によって様々な気がするの。
観た後、世のお母さんに感想を求めたくなりました…。
でも、ここまで極端な話しではなくても、多かれ少なかれ、一人の個人が〝親だから〟という理由で犠牲にしてきたものや、なんで私がこんなことを…と思ったこと、世の親御さんの中にはあるわけで…。
父親とか、母親とか当たり前のようにこなしてる方にしたらお叱りを受けるかもしれませんが、親の愛は無償とはよくいったものだな、と。
…話に触れないと語れないので、やや、ネタバレになってしまいましたが、機会があれば観て頂きたい部類のお話です。
We Need to Talk About Kevin
すごく深くって考えさせられる映画やった。子どもを身籠った為に自分のキャリアを捨てなければいけなかった母と、まるでその後悔を見透かしているかのように全てのことにおいて反抗する息子。様々な行動で執拗に自分の母親を追い詰めて行くEzra Millerが演じるKevinとその狂気に苦悩し恐れるTilda Swinton演じるEva。彼らの考えつくされた一挙一動に及ぶ緻密な演技はホントに圧巻!!きっと映画の解釈は沢山あるし結末に納得いかない人もいると思う。難しい映画で、事件を犯した当人であるKevinでさえEvaの"Why?"の問いかけに明確な答えを提示していない。映画の中で彼が最後に発する言葉は"I used to think I knew. Now I'm not so sure."であり、つまり「分かってるつもりだった。」と言うわけであるが、何が分かっているつもりだったのかは明らかではない。それに何故母親だけに敵意を向けるのか、一体Kevinは憎しみ(?)•怒り(?)•嫉妬(?)どのような感情を抱いていたのか、どうして母親だけ殺さなかったのか、逆にどうして妹に加えて父親までもを殺したのか…など疑問に対してもはっきりした解答は示されない。でも私はその答えが出てないからこそこの映画は評価されているのだと思う。まるでミロのヴィーナスのように、そこにあるものを観客に想像させるという余韻を残すからこそ美しくあると感じるのだ。観るとEzraの美貌までもが怖く見えるし決してスッキリはしないけどものすごく好きかも。でもね、最後に一言だけ言わせて…この邦題はない。笑
親子って複雑…
途中までは、こんなわけのわかんない人おらんで…
この映画の意図が全くわからん…、
とひたすら嫌な気分になっていたのだが、最後にケヴィンの人間らしい感情が見れてやっとこの映画を見て良かったと思えた。
ケヴィンとエバには似ているところがあり、エバはケヴィンを息子として、また、もう一人の自分のように見てきたところが少しあったんだと思う。
だからエバはケヴィンと抱き合うことができたのではないだろうか。
また、ずっとエバ目線で進んでいたが、ケヴィンも少なくとも少しはこの映画でエバが周りから受けてきた言動からの怯え、罪悪感という感情をケヴィンも獄中で感じていたはずだ。ケヴィンは最後のシーンで何を思ったのか…
説明が無い分いろんな解釈ができるので、見終わった後モヤモヤする映画だった
子供に対する両親の愛情が伝わらない、その理由も理解出来ない
この映画が実話を基に制作された映画なのか、全くのフィクションなのかは知らないが、アメリカでは、誠に痛ましい残念な事件であるけれども、現実に昨年の年末のクリスマスを直前に控えた或る日、アメリカでは最も楽しい筈の冬休みシーズンの始まりであるその直前に、コネチカット州にある小学校で、18人の子供を含めた26名の死亡者を出す銃の乱射事件が発生した。
この事件も何故起こったのか、未だその原因は謎であるが、この現実の事件同様にこの映画で描かれる物語も同様に理解不能だ。「少年は残酷な弓を射る」と言う映画では他者を無差別に死亡させると言う異常事態を起こしたケヴィン少年とその家族の姿を浮き彫りに描き出そうと試みていた物語の筈なのだが、しかし、私には、この映画を観る限りに於いては、何故このケヴィンが無差別殺人犯人となってしまったのかを描いているようでいても、その実全くケヴィン少年が何故、ここまで屈折してしまったのか、描き切れていないように思えるのだった。あくまでも、少年のその行動は、先天的な性格異常に起因する事であり、この事件は何らかの確実な原因があって、その原因により少年はこの大事件を起こしてしまったと言う見方では描かれていない。
生れた時から、母親とは相性が合わないと言う何とも、抽象的な描き方で、今一つハッキリと気持ちが伝わってこない作品で、その異常な性格が、彼の成長と共に深刻化し、結局のところ、反抗期を迎えたティーンエイジャーに至っては、手が付けられなくなり、事件に至ってしまった、不可思議な家庭の様子が淡々と描かれていた様に思う。
しかし、この母親も、父親も、本気で、ケヴィンの性格的な問題に取り組んでいるようには見えなかった。そんな両親が何故存在していたのか、特に母親が、我が子に対して、あんな態度に至ってしまうその過程がもっと詳しく描かれないと、私には理解不能な映画だった。
ケヴィン少年は、唯一の理解者の一人であった筈の父親から、幼少の頃から教えて貰った弓矢で、学校の生徒を無差別に殺害していくと言う心理も理解出来なかった。
しかも、母も父もこのケヴィンの言葉使いが荒く乱れてきても、全く注意もせずに、叱らないで生活していたのは、親としての責任を放棄しているようで、不可解であったし、最後には妹と父親までをこの少年が殺害していた事が判明するが、この状況に理解出来ない。
この家庭は経済的にも、生活するには何一つ不自由の無い、中流家庭なのだから、当然セラピーをもっと早期に受けるのが普通である筈だし、納得がいかない。
事件後は、近隣の人々からの、嫌がらせもエスカレートし、母親はひたすらその嫌がらせに耐え、ペンキで汚された、家を洗い流し、掃除する様は、磔にされたキリストを想わせるような重苦しさだった。これが殺人犯を家族に持つ人々の苦悩と言うものなのだろうか?しかし何人の被害者を出し、その被害者の誰一人の事も描いていないこの作品は何故か中途半端で、理解出来ない作風である。むしろこの家庭では成るべくしてケヴィンは殺人犯に育った気がする、何とも悲しく哀れな物語で作者の意図には着いて行かれなかった。
子育てに悩む方にはヒントがあるかも
キーワードは弓と鍵。
子育ての難しさを色濃く表現した物語。
「欠点」を修正し、回りと同じ様にしてあげる事、導く事が親なのか、「個性」に選択肢を見出し、背中を押してあげる事が親なのか、非常に難しい問題。答えはないのかもしれない。
この物語の母親は前者。親が親で在り続けなければと強く思えば思う程に、子の心の錠前は増え続けていく。そう、導くとは一歩間違えれば相手の心を無視して自分の理想を歩ませる、もう一つの母親の人生になりかねないと言う訳です。愛とは難しい。
そして錠前ともう一つのキーワード、弓。
これは少年にとって唯一「与えられた」
選択肢の自由の具現化。ただ少年がこの唯一の「自分」を使って望んだものは、この抑圧からの開放。
少年は親に対し「後者」を望んでいたのでしょう。
子は当然の様に親は何でも知っていると思っている。親は当然の様に理由などなくても子はついて来るものと思っている。
目線を合わす大切さ。
この悲しい愛の平行線に、最後幸せが訪れたなら、僕は星を六つでも七つでも付けたかったです。
とても深く悲しい愛の物語でした。
母強し。
いい作品を観ました。満足です。
2年で出所してくる自分の子とこの母親はこれからも暮らしていけるんでしょうか?ラストシーンで親子で抱きあい関係を確認できた感じですが、この親子の行く先はとてつもなく暗く未来がありません。犯罪被害者の家族同様、犯罪加害者の家族 大量殺人を犯した家族のあり方ってどうしようも無いですよね。
育て方がということになるんだろうけど、そこにそんなに大差はないような気がしますし…………。こんな子が出てくるのは複雑なんでしょうね。いっそ病気だったの方が理由がついて楽なんですかね。
この母親がこれからも強くいられるように願います。
少年の気持ちが最後までわからず…
面白かったです。
生まれた時から母親になつかず、成長してからも母親に反発する少年。
この状況をただの反抗期と見過ごす父親と、少年をひたすら慕う妹、家族それぞれがバラバラな感情なのにひとつ屋根の下でずっと暮らしていかなければならない必然性。
ついに、少年は母親以外の家族と級友を惨殺して刑務所へと送り込まれます。
ラスト、刑務所に母親が面会に行ったときに‘ずっとわかってると思ってた…’と少年は母親に告げました。
なんで少年はもっと自分の感情を母親に言わないんだろ?素直にいろいろ話せばこんなことにはならなかったということ?家族ってなに?と思わされました。
それにしても、シャンテ…ここは芸術作品しかやらないという油断感がありますがとんでもないですよね(いい意味で…)。ハウスメイドとかこれとか、内容的にはかなりグロい作品を、シラッとプログラミングされています。テルマエロマエもなんかここで上映する作品でない気がするし‥。これからも何上映するのか楽しみです。
全14件を表示