劇場公開日 2012年6月30日

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少年は残酷な弓を射るのレビュー・感想・評価

全47件中、41~47件目を表示

4.0いい映画

2013年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

こうした映画では少年がどうしてそうなったのかに、焦点が当てられがちなんだろうが、それを考えること自体を無意味とは思わないが、それを表現することは無理がでるように思う。男であればどこかしら彼にシンパシーを感じるところがあるだろうがそれはこちらの思い込みに過ぎない。なにより彼は架空の人物だからだ。人間よりもゴジラやエイリアンに近い。

少年は母に愛されたいがために一連の狂気じみた行動をとる、生涯こっちを向けとしか言ってない。非常に幼稚な行動ではあるが脅威的な行動力と意志力である。これを人として直に解釈するのはゴジラの感情について考えることと同様に無理だ。大切なのは、何をしたかではなく何を意味する行動かだ。

記号としての主人公は美しく残酷で強かだ、これはそもそも子供の象徴に思える。母は伝説とも呼ばれる人物だったが息子の為に仕事を中断した人物。全体を通した印象でしかないが、彼女は並みの人間ではないが子育てには不向きな人間なんだろう。そしてどう接したらいいのか分からずにいわばマニュアルをよく勉強して接する、しかしそれを子供に見透かされてしまっている。要は『本気でぶつかってこいや、おかん。』というわけだ、これの最終的な結論として母親を生身の人間に変えてしまうために、家族と仕事と友人などあらゆる社会的地位を剥ぎ取るために彼は事件を起こすのだ。はた迷惑なモンスターだ。

ただそのはた迷惑なモンスターは間違いなく母の子であり、母からすると端ではない。ゆえに彼女は愛情を注がざる得ない。少年刑務所での面会のシーンでなにもしゃべることがない、というのはある意味でなにも用意していないからこそ出来ることで彼の目的は達成された。その後大人の刑務所に行くことにおびえる彼は普通の人間だ、それは母を必要としない人間になったということと、目的の為にモンスター化した人間が役目を終えて、元に戻ったということ。

解釈はいろいろと出来る、映画はそこが面白いという人もいる、しかし、この映画の本当の魅力は主演の二人をはじめとする全役者の超絶的な演技と、緻密で大胆な映像の構成力・演出力によるものだ。だから少年犯罪の映画だからと肩肘を張らずにただ映画の美しさに溺れていればよいようにも思う。

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病気の犬

2.0子供に対する両親の愛情が伝わらない、その理由も理解出来ない

2013年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

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ryuu topiann

4.0子育てに悩む方にはヒントがあるかも

2013年1月14日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

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POCO

3.5母強し。

2013年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

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おにっち弐号

2.5共犯者に、救いはいらない

2012年8月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

冒頭から、否応なしに引き込まれる。
赤と白がごちゃ混ぜになった異様な世界。カメラはゆっくりと混沌に近寄っていく。蠢く白いものは肉の塊…ではなく、半裸の老若男女だ。では赤は?彼らは血まみれで苦悶しているのか?…と思いきや。様々な顔がクローズアップされ、彼らは狂乱し、恍惚としていると分かる。どうやら、スペイン・バレンシア地方の収穫祭、トマト祭りのひとこまらしい。群集の中には、一際この刹那を謳歌していヒロイン・エヴァがいる。これが人生の絶頂期であると、当時の彼女は知るよしもない。
原作は上下2巻でかなりのボリューム。それを無理なく2時間に収めており、監督との好相性もあって、幸運な映画化と言える。一方で、物足りなさも残る。特に、父親の存在。原作では、子煩悩な自分に酔い、妻も子も理解しようとせずに溝を深める典型的にダメな父親だった。そんなつまらない分かりやすさが排除されている点はいいが、もう一声、と欲を言いたくなる。せっかく曲者俳優ジョン・C・ライリーを起用しているのだから、存在が薄いだけではない父親として、物語に波紋を投げ掛けてほしかった。
自転車に乗れるようになったり友達になったりするのと違って、親になるには意識的なものが必要だ。言葉を発しない、なぜ泣くのかわからない幼子を相手にするには、いつもいつも自然体、ではもたない。(むしろ、テンション高め、がちょうどよい。)そして、親子は互いを選べない。自分でよいのだろうか、という不安や恐れは、頭の隅にいつもある。気持ちが揺れているときに子に話しかけると、素っ気なくすれば悪い親、優しくしても「よい親」を演じているような居心地の悪さを感じてしまう。そんな後ろ暗い気持ちまで、子は察しているのではないか、と思うとさらにやりきれない。わかっているよ、それでもいいよ、とでもいうように、健気な笑顔を見せられると、なおのこと。
そんな「演技」を拒んだエヴァとケヴィン。相反し、青い火花を散らしながらも共犯者的な関係を深めていく。そんな緊張感が、ラストで一気にほぐれるのは、個人的には残念だ。最後まで彼らを・観る者を突き放し、淡々と語り抜くのが、この物語にふさわしかったのではないか。エヴァほどではないにせよ、語り始めた以上、観る者に対しても刃を突き立てる気概がほしかった。
また、高校での惨劇にまつわる日本語字幕にも、若干の疑問がある。大写しになる体育館のドアに手書きの貼り紙があり、「individual」にアンダーラインが引かれている。これは、ケヴィンが「個性的・特殊な能力に秀でた生徒を表彰するための最終選考会」として被害者たちを誘き出したことを示していると思われる。貼り紙の内容を字幕で示せば、彼が無差別殺人をしたのではないと伝わったはずだ。
さらに、ふと思ったこと。日本でリメイクするなら、迷わずケヴィンは染谷将太。不敵さはもちろん、黒目部分の多さも通じるものがある。ティルダ・スウィントンに匹敵する、絶叫や激情に流れない母親は…たとえば、黒木瞳か。ちょっと、いや是非とも観てみたい。他人事で終わらせるには、この物語はあまりにも生々しく、痛々しいのだから。

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cma

4.0少年の気持ちが最後までわからず…

2012年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

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peanuts

3.0オシイ!

2012年7月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

チョット期待と違った!でも子供を持つ親は見て欲しい!すべての親と子供が上手に 生きれる訳ではない。極端かもしれないがこんな関係も可能性あり?私は事件の後、彼女のように生きられるだろうか?映画的にはチョット残念な作品だが考えさせられた。主演の彼を始め俳優陣はいいねぇ!

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気狂フェリーニ