「ハードボイルド(固茹で)かと思いきや全体的に半煮え」アウトロー 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)
ハードボイルド(固茹で)かと思いきや全体的に半煮え
ありゃ、ありゃりゃ、予告編で予想してた内容と全然違う。
どこからともなく現れて、独自の捜査で真相を暴き、
法的に裁けない黒幕を闇のスキルで葬り去るみたいな、
ひとり必殺仕置人な映画だと思い込んでいたのに。
いやまあ大体のスジはそんな感じなのだが、そこまで一匹狼でも無いしハードボイルドでも無い。
狙撃される人々をスコープ越しにナメていく序盤のシーンは緊張感があるし、
アナログ感バリバリのカーチェイスも良いのだけれど……
今どきの映画にしてはアクションシーンが大人し過ぎて物足りないし、
サスペンスとしてのスジはそこそこ面白いのに、展開が冗長。
『観客の意識の一歩先を行く』のが面白いサスペンス映画だとするなら、
この映画は観客にぴったりと歩調を合わせてしまっている。
1.25倍速くらいで観たら面白いだろうなあ、と鑑賞中にずっと考えていた。
また、『ユーモラスなシーン』というか『ユーモアを加えようとした痕跡』が
ちらほら見られるのだけれど、これがイマイチ笑いに繋がってない気が。
掛け合いのテンポやタイミングが悪いかなあ。
今のってジョーク……だよね……と随所で戸惑ってしまう感じ。
それらでかえって物語のテンポが落ちているように思える。
あと、キャラクタについて。
予告編では「俺はヒーローじゃない」なんてセリフが印象的だったけど、
これ、思いきりヒーロー映画だったんすねトムクルさん。
会う女性会う女性がみんな主人公の顔を見てウットリしたり、
銃の保管番号を勿体ぶった感じでわざわざ後から答えたり、
過剰にヒロイックに見せようという感じを受ける演出の数々が、見ていてちょっと気恥ずかしい。
大御所ロバート・デュバルもいきなり出てきたと思ったら、
自分が殺されるかも知れない戦いにあっさり参加。
いくら軍人どうしの連帯感が強固だからと言っても、流れが唐突過ぎないかなあ。
謎の男ゼックも、登場こそ威圧感たっぷりで素敵なのに、
以降は大した見せ場も無く、結局大物っぽい雰囲気を醸し出しておきながら、
そもそも何者だったのかよく分からないまま、小物っぽく退場してしまって脱力。
見応え十分な役者は揃っていたと思う。だが、
作り手がその役者の見応えのみに頼り過ぎていて、キャラ設定が薄弱になってないかしら。
以上!
ハードボイルド(固茹で)と思いきや、全体的に半煮えな印象。
ちょい厳しめの2.5判定で。
<2013/2/10鑑賞>
きびなごさ~~~ん!!
お久しぶりで~す!
レビューの投稿が随分なかったので、実は、心配していました~。
諸事情により、米国にいらっしゃったのですね。
6週間も! ちょっと羨ましいぞ。。。
安心しました!! ほっ。。。
お疲れ様でした。
そうですよね~。
このトム、中途半端でしたよね~。
良かった、一緒で。
そうそう、ドリームキャッチャー、覚えています。
たまたま、悪い夢を捕まえてくれるという、アメリカ原住民の品を
お土産に頂いて、「良かった~~~。。。」
なん~んて思ったことを思い出しました。
また、お時間のある時には、ぜひ、投稿をお願いしますね。
レビューを読めることを、楽しみにしています。
(返信のお気遣いは、ご無用です)