劇場公開日 2012年8月24日

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プロメテウス : インタビュー

2012年8月20日更新
写真:アマナイメージズ
写真:アマナイメージズ

ノオミ・ラパス 初対面から感じていたリドリー・スコット監督との深い絆

「エイリアン」「グラディエーター」のリドリー・スコット監督が“人類創造”の謎に迫るミステリー超大作「プロメテウス」が8月24日に日本公開。過酷な運命に立ち向かう新ヒロインに大抜擢されたノオミ・ラパスが語る、スコット監督との絆とは?(構成・文/編集部)

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「この役を手に入れようと、躍起になっていたということはなかった」と、ラパスは言い放つ。巨匠“サー”・リドリー・スコット監督最新作のヒロインという、女優なら誰もが望むはずの座にも関わらず。

デビッド・フィンチャー監督のリメイク版も記憶に新しい「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のリスベット役で、全世界的な注目を浴びたラパスが、スコット監督と会ったのは「約1年半前」だという。

「ちょうど別の作品の打合せのためにロサンゼルスに滞在していたときに、マネージャーに『ミレニアムを観て、この機会に会いたいという人がたくさんいる』と言われたの。その中の1人がリドリーのオフィスのプロデューサーだった。でも、そのミーティングにリドリー本人が同席するとは思っていなくて。ミーティングが始まるわずか数分前になって初めて『リドリーも同席する』と言われ、“これはすごいことになった!”と思ったわ(笑)。そこで彼がやってきて「『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』」は3回も観て、とても気に入ったんだ。ぜひ君と仕事をしたい」と言われたの」

だがそれでも「まさか実現するとは思ってもみなかった」といい、1カ月後の「君に私の次の作品の主役を演じてもらいたい」というスコットの連絡を受け、「彼が本気で言っているのだと実感できるようになるまで、何週間もかかった」。

果たして、数々の傑作を生み出してきた“完璧主義者”とのコラボレーションにプレッシャーはなかったのか? ラパスは、監督との“絆”を強調する。

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「彼と初めて話した時にもう、“自分自身でいることができる”というのは分かっていたの。彼とはとても正直な会話をしたのだけれど、すぐに気持ちが通じ合える人と出会うというのはなかなかないことだと思う。でも彼と初めて会った時に、私が言葉で説明しなくても、彼は私の心の中を見通していた。いちいち話を最後まで聞かなくても理解し合えたのよ。私たちの間には絆があるので、彼が私にどのような方向で演技をしてもらいたいと思っているかが手に取るように分かる。そんな深い絆というのを彼と初めて会った日に感じていたわ」

そして事実、スコット監督は「君は何も証明しようとする必要はない」とラパスに全幅の信頼を寄せ、「これまでの出演作を観ているから、君の実力は分かっている。君なりのやり方でそのまま演じてくれればいい」と伝えたという。

ラパス演じる科学者エリザベス・ショウは、地球上の遺跡に残されたヒントを人類の創造主=エンジニアからの招待状と信じ、宇宙船プロメテウス号に乗り込んで未知の惑星に旅立つ。だが、そこでは、想像を絶する過酷な運命が待ち受ける。

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ラパスは、「彼女はリドリー・スコット監督の作品に出てくる象徴的なヒロインだと思うわ。彼女にはもろく壊れやすいナイーブな側面がある一方で、必要な瞬間に闘志が芽生えてサバイバル本能が働き、それ以降はタフな戦士へと変化していくの。彼女の人間性、感情を持った女性であるというところはすばらしいと思う。ロボットではなく、漫画的なキャラクターでもない。そして、感情を持たないアクション・ヒロインでもない。本物の人間なの。そして彼女には信仰があり、神を信じているので、それによって強くなる」とショウを分析する。

「私にとっては、そのようなキャラクターを演じることができるという贈り物は、今までで最も嬉しかったプレゼントね。彼女はいくつもの層を持つ複雑なキャラクターなので、彼女の立場になって考えるのは楽しかったわ」

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