「NO MORE 時間泥棒」TIME タイム ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
NO MORE 時間泥棒
んー。んー?
アンドリュー・ニコルらしくないですよね?
らしくないっていうか、アイデアはいつものニコル節全開で秀逸だと思ったんですよ。
『時間が通貨の役目を果たし、腕に残り時間が表示され、時間が途切れたら死亡。生きる為には時間を稼がなければならない』つー未来社会のルール構築なんて流石面白いな~、と感心してたんです。
そこは問題ないと思うんです。ただ何つーか、それだけに頼り切った物語運びだったなー、と。
ハッキリ言ってしまえば「雑」。
何でもっと丁寧にストーリー語れなかったかなー、ていう。
そういう未来社会だから管理だってキッチリ行われてなきゃならない筈なのに、どうにもセキュリティが甘いし、時間銀行の警備もやたらザルだし、それにあと貧困層の描写。
真っ先に時間切れで死んでくんだから時間奪うぐらいの暴動が起きたって不自然じゃないだろ、とか、貧民の嘆く姿が何だかぼんやりしてて本当に切迫した雰囲気醸してないよなあ、とか。
もっと色々細かく描写出来た筈なのに、それをしてない。敢えてなのかどうなのか分かりませんが。
勿体ないなー、と。
敢えてそうしたなら“今回は俺流のアイデアで以って純粋な娯楽アクションに仕上げてみたぜ”ってことなんでしょうかね?
まそういう向きで観るのだったら悪くはないと思うんですが。
アマンダ嬢のルックスは目の保養になったし。カーチェイスもなかなか見応えあったし。
ただねえ。
ほら、アンドリュー・ニコルですから。もっと凄いの期待してしまう訳ですよ。
『トゥルーマンショー』や『ガタカ』や『シモーヌ』級のやつを。
次回作、期待しとります。
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