劇場公開日 2012年2月17日

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「見終わった後の残念感が・・・」TIME タイム flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0見終わった後の残念感が・・・

2016年6月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

設定はむちゃくちゃ面白い。誰もが考えつきそうで考えなかった設定で、前半は期待感いっぱいで見ていた。
だが、後半からあれ?あれ?と思い始め、そのノリのままエンディングへ。
この残念感は何だろう。

結局、「残り時間=通貨」という面白い設定を出しながら、そんな通貨を使用するようになった世界の経済のあり方があまりに現実社会と似すぎていたため、話の展開に意外性がなくなってしまったんだろうな。
それは現代の資本主義の矛盾という問題提起を意識しすぎたため、根本的に異なる経済システムというものを考えない方向で話を作ってしまったような。

だから冒頭ではSFならではのセンスオブワンダーをたっぷり感じてワクワクするのが、後半ピタッとそれを感じなくなってしまう。その上目に付くのはありがちなテーマ性なので、そんなのは他の映画でやってくれよ、って思ってしまう。

現代社会と同じシステムなら、ラストの主人公の行動はそれこそ何の意味もないわけで、よけい虚しさが募る。

こんな面白そうなネタを考えておきながら、そのネタでこんな残念な映画を作ってしまったガッカリ感は半端ないよ。
SF好きにとっては無念の一言。

flying frog