劇場公開日 2012年9月1日

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最強のふたりのレビュー・感想・評価

全357件中、341~357件目を表示

4.0邦題は!?

2012年9月25日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

知的

この題名で観賞を躊躇していたが、見に行って大正解。題名にセンスは感じられないが、作品自体は映像、音楽、演出ともに十分楽しめる。そして、何より考えさせられる。今年の傑作の一つでしょう。

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スープレックス

4.0人は皆、希望に向かって生きようと日々より良い選択を考えている

2012年9月23日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

幸せ

まずファーストシーンの入り方がとても観客の好奇心を誘う作り方だと私は思って期待で、ワクワクドキドキした!「一体この二人は、この先どう関わりを持って行くのだろうか?」と心を掴むのが思わず巧い!!と叫びたくなる導入部から始まりカメラワークのセンスの良さで物語へとすんなり入り込んでしまった。 日頃フランス映画をあまり観ていない私は、このフィリップを演じるフランソワの事も、ドリス役のオマールの事も記憶の中に残っていないと言う事でも、すんなりと何の抵抗も無く、自然に物語の中へと引き込まれて観る事が出来た大きな要因で良かったのだ。 闘病+新しい友情=新たな希望というパターンの映画で、直ぐに思い出されるのが、J・ニコルソンとM・フリーマンの「最高の人生の見つけ方」を思い出したのだが、あの映画の場合は主演の二人の過去の作品の数々が重なり中々素直に物語に入れずに観た記憶があったのだが、そんな意味でも、本作は新鮮に観る事が出来たのは嬉しかった。 その一方で、私の個人的な事なのだが、私の職業は障害者の介護をしている関係で、フィリップとドリスの間に芽生える信頼関係と言うか、友情とは初めのきっかけは仕事を軸にして出来た関係ではあるけれども、その関係はやがて仕事を超越した人と人との繋がりへと発展して行き、二人を結び付ける間柄が二人の生い立ちの違いなどの総てを超越して、家族の物語を観ている様な錯覚すら覚える、その素晴らしい関係が描がかれている事が、誠に気持ち良く、そしてまた羨ましくも思えたのだった! チョコレートボールをドリスは食べながら、「健常者用のお菓子」とブラックジョークを飛ばしながら、フィリップの口へ中々チョコを入れてあげようとしない所など、本当にハラハラドキドキしてしまった! 私も仕事の現場でクライアントに対して、日頃から身体障害者に対する自分の気持ちは自分では特別な憐れみも同情も差別も持っていないつもりではいるのだが、果たして相手は自分の事をどの様に見ていてくれているのか正直気になる事件に最近遭遇したのだ。 数年来、介護を通して付き合っていると家族にも理解されないと言う悩みを相談される事も決して少なく無いのだが、その話しを聞いていると、身体が一部分は本人の思う様にならず他人の世話を必要とする事が有るのだが、決して人間的な価値や能力が劣ると言う事など全く無く、喜怒哀楽の気持ちも誰とも変わらないのだとしみじみ思うのだ。それ故、最近クライアントから、相談を受けた私は、こちらも相談を受けた時は、個人として相手の立場にとり最善と思われる事を話したのだが、私の意見に対してクライアントは直接反論はせずにブログの中で、「今日ヘルパーの一言に傷ついた」と書き込みをされたのだ。この時は本当にこの仕事の難しさを感じた。普通は相手の意見をどんな事があっても否定せずに、只只肯定する事が介護の基本なのだが、下手な同情や気休めを言っても相手が余計に先々傷つくと考えた私は、仕事の顔を離れて個人的な気持ちで話したが理解されなかった。この映画は実話を基に制作されていると言うだけに、そこに描かれているエピソードの数々は、真実の持つ力強さが有ったと思う。只それだから余計に冷静には観られずに自分と重ね合わせて観てしまった作品だが、秀作で有る事は言うまでも無い事実だ!

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ryuu topiann

4.5『良い映画』

2012年9月19日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

フランスらしいジュテームと人生謳歌を散りばめ、 さりげない交流を通して、 前向きな"生"を響かせるドラマが素晴らしい。 エンディングから先に力強い感動の余韻が残る。 互いに輝きあえる気の置けない間柄となってゆくフィリップ&ドリスの 人間同士としての関係性が嬉しい。

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AKIRA

4.5人生が素晴らしいんじゃない。ふたりの関係性が素晴らしいんだ。

2012年9月16日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

自分、この手の映画って観賞前はちょっと身構えちゃうタイプです。 つか、評判聞かなきゃまず観ませんね。 だってねぇ。どうしたってねぇ。テーマ的に重くなりがちでしょ? 「車椅子の男性と介護人の友情」てトコからしてもう。 苦悩と絶望を滲ませながら物語は最後熱い涙を誘う、みたいな。それか真逆で本当絶望のうちに終わっちゃう、みたいな。 ま自分的最大公約数な考え方ですが。 んで、この『最強のふたり』ですね。 スラム育ちの介護人ドリスと、元健常者で車椅子の大富豪フィリップが主役という。 この映画は一体どうなのか?って話ですが。 いやぁ~、こりゃ全く裏をかかれました! イイ!凄くイイです! 何がイイって全く泣かせないのがイイんだな! 『お涙頂戴』じゃないんだもの! ずっと笑いっぱなし! 介護人ドリス君がもう最高!飽くまで健常者視点でありながら障害者に対して一切の色眼鏡持たないし一切の憐れみを見せない!そんな感覚すら持ち合わせてない! フィリップが「そのチョコ私にもくれ」と言ったら、それに対するドリス君の返しは「これは健常者用だ!障害者にはあげない!ウケた?冗談だよ!ほら!」てw これ普通アウトでしょ。 でも全然アウトじゃないんだなあ。そこに差別意識が全然ないから。 タブーをタブーにしてないし、オブラートにすら包まない。 しかも、普通ならドン底なこの現状を笑いに変えてる! あ~最高! 感動の涙なんていらない!笑っとけ笑っとけ! うん。 『お涙頂戴』路線になってたらね、それはそれでとてもイイお話になってたと思うし、それはそれでアリでしょう。 ただ、セオリー通りにその路線行ってたら「あ~とてもイイおはなしだった〜」で終わってたと思うんですよ。 そうしない話の運び方が本当に素晴らしかった。 そしてね、これは人生讃歌じゃないです。 生きる素晴らしさを滔々と説くってんじゃくて。 んー何て言えばいいのかな。俺らはこうしてるだけ!こうして楽しんでるだけ!みたいな。 ふたりの讃歌っていうか。 分かりますかねw分からないですよねwwまいっかwww いやいや、本当ねタイトル通りに、最強のふたりでした。

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ロロ・トマシ

4.0笑いだけで感動させる!

2012年9月16日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

平日なのに銀座の映画館は全回ほぼ売り切れ。健常者と障害者、大金持ちと低所得者、白人と黒人、初老と若者---全てが違う世界のふたりでも真の友人になれた実話を、お涙頂戴を一切排して笑いだけで描き感動させてくれた。 フランソワ・クリュゼの笑顔、オマール・シーの清んだ瞳のアンサンブルがとても幸せな気分にさせてくれる。 タッチはある意味ノーテンキなハリウッド調。例えばエディ・マーフィとダン・エイクロイドの「大逆転」に近い。 普通の映画作家が、この題材に取り組むとしたらもっとドロドロしたものになるがこの映画はあえて避けた事で、友情の素晴らしさというテーマが際立った。 これは凄い事で、奇跡に近い映画だと思う。

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じゅんぢ

4.0あざとくない

2012年9月13日
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鑑賞方法:映画館

 非常にあざとい題材ながら、あざとくなくなるようにとても注意を払って表現しているように見えた。特に車椅子のおじさんが、常に毅然としていてかっこよかった。主人公も風通しのいい人物で魅力的だった。しかしもっと大感動の涙を流すつもりだったので若干肩透かしだった。そこは敢えてお涙頂戴にならないようにしているようであった。二人の友情はとても厚いものであると感じられてよかった。

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吉泉知彦

4.0観てよかった

2012年9月8日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

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幸せ

あんな風な始まり方もいいなと思いました。(ちょっと面食らったけども。映画の最初のシーンって結構頭に残る場合がある。) けどそれはラストへつづくプロローグ的な位置づけだったから。 フランス語はよくわからないけど、表情とかでなんとなくわかるし、 伝わってきました。 ドリスも最初とラストでは顔変わっていたし。 いいと思います。 うわさ通り、笑って、じんわり泣けて。 ドリスは後に会社の社長になったらしいんですが、 それだけの人柄、器があったからなんだろうな。

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eigal

4.5実は社会的な弱者と強者の逆転がウケた?

2012年9月7日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

とにかく面白い。久しぶりに笑った。 お金は自由になるが身体が不自由な中年男と、身体は動くが移民の出で貧困な黒人青年。そんなまるで違う環境の二人が、いつしか心の交流を持つようになる。そんな話だぐらいのことは観る前から察しがつく。予告篇から作風も読める。ところが、そんな詮索など微塵もなく吹き飛ばされるのがこの作品。ひとつひとつのエピソードが際立っていて、しかも主人公ふたりの人生観に直結し、周りの人間も巻き込んで笑いの渦をつくる。 本音でぶつかることがイヤミにならず、互いのハンディキャップを笑い飛ばす原動力になっているのがいい。これは主役ふたりの上手さだ。 とくに黒人青年・ドリスの歯に衣着せぬ物言いが気持ちいい。 フィリップの教養や趣味を笑い飛ばし、詩のような手紙に「そんな文章を喜ぶ女がいるのか?」と毒づく。 粗野だが迷いや落ち込みを笑いに変え、怒るときはマジに怒るストレートな生き方をするドリスの方が、金持ちのフィリップよりも肩入れしやすい。 フィリップにもう少し感情移入できたなら泣ける1本にもなったのだろうが、残念ながら自分とは環境が違いすぎる。ひとのいい紳士だが、この作品ではイジラレ役だ。いつのまにかピアスまでしている。泣けなくても笑いだけでじゅうぶん元を取る。 フランスでこの作品がヒットしたのは、案外に社会的な弱者と強者が精神的に逆転する小気味よさが大衆にウケたのではないだろうか。王政をひっくり返したお国柄だ。 人間ドラマにアクションを自然に織り混んだ脚本、話に引き込むカメラワークと無駄なカットがない編集、すべてが洗練されている。 ドリスがちょっかいを出す秘書マガリと、ドリスの優しさを見抜く年配の助手・イヴォンヌが、作品に幸せを含ませている。

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マスター@だんだん

3.5最強のふたり

2012年9月7日
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鑑賞方法:映画館

笑える

幸せ

 映画としては良く出来ているが、汚い部分がなにひとつ描かれていない、彼は、いったいいくらの報酬で、あれだけいやだったクソの始末までもを受け入れたのだろうか、金がすべてでは無いにしろ、帰る家も無いような彼に、お金は必要不可欠なものだったはずだ、ある程度の報酬を得て、初めて二人が打ち解けるものがあったのでは無いだろうか。  実話を元にしているにしろ、キレイ事すぎるのが不満。

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zand

4.5火と水が、木と土に。

2012年9月6日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

「最強のふたり」は、本当に最強だった。 これが、実話を基にしているのだから、嬉し涙、感激の涙もも出るわ。 原題は、「アンタッチャブル」。 ケビン・コスナ―の映画を思い出すけれど、ちょっとニュアンスが違う。 調べてみた。 ≪アンタッチャブル≫とは、 1、批判の余地のない 2、比類ない 3、触れることのできない という意味。 また、名詞では インドの不可触賤民のこと。 不可触賤民とは、奴隷のまだ下の人の事。 上流階級の人は、手を触れても汚れると言って呼んだ蔑称のこと。 大富豪(これが、とんでもなく大富豪なんだな。すごいお屋敷の見学に行きたいくらい)のフィリップと職もなく毎日生きていくだけでも大変なドリス。 私など不完全もいい所の人間だから、友人や知人、はたまた見知らぬ他人様の良き所を、吸いこんじゃえ~と思っている。 それは、大富豪でも同じだった。良き人に出会えたなら。 事故で顔と首しか動かないフィリップは、自分の介護者に、気まぐれでスラム街の青年ドリスを選んだ。 ドリスの自由奔放な言動に振り回され、いつしか人生の楽しみを見出す。 フィリップは、気まぐれとはいえ、差別しなかったし、ドリスは、貧しくてもユーモアを持っていた。 そして二人は、人間にとって大切な思いやりを持っていた。 二人にとって、お互いは、「批判の余地のない」「比類なき」友人となった。 二人の友情には、他人は「触れることのできない」物を感じた。 最初は、≪火と水≫に見えた二人も、いつしか≪木と土≫に変わったようだ。 いえ、二人が、それぞれ育てたのかもね。 それと、女性陣。 イヴォンヌとマガリ―の二人。 この二人が、実は、フィリップとドリスの二人を、うまく成長させていたのかもしれない。 二人は、欧州の経済問題や現実を背景に、ユーモアや思いやりが、人間それぞれが持つ困難を、笑いに変え、前向きな気持ちにしてくれた。 最後に、二人のモデルとなった人物の紹介が少しだけある。 見逃さないで。

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りりー

4.5ヒューマンでコミカルないい映画

2012年9月5日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

知的

ヒューマンでコミカルないい映画であった。実話に基づいたストーリーらしいが、巧みな脚本、出演者の自然な演技、テンポのよさなどによりあっという間に2時間が過ぎた感じがした。映画好きの大人には必見ものとして推薦したい。

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chakurobee

4.5ドリスはいいヤツだ

2012年9月4日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

原題のIntouchables は触れ合わない2つの世界と言う意味だそうだ。それを聞いて納得した。 バリに住む大富豪のフィリップと、郊外の団地に住む貧困層のドリスは、その格差から触れ合うことのない2人のはずだった…。しかしドリスがフィリップの住み込み介護ヘルパーに採用されたことで2人の生活は変わっていくのだ。 ドリスはフィリップにマッサージをし、抱き抱えて車に乗せる。まさに触れ合っている。 生への意欲を無くしていたフィリップがドリスといるときだけはホントに楽しそうに笑っている 。そのことに気がついてからはもう泣ける泣ける。ドリスはいいヤツだ。 フィリップとドリス、互いに背負った人生も、育ちも生活も趣味も、まるっきり違う。でも互いに無いものを持ち合わせている。 そしてラストシーンでもドリスはフィリップが自ら触れることを止めてしまった"あること"を取り戻すのだ。 笑えて、泣けて、心が温かくなる本作は、なんか人間っていいな…そう思える作品でした。

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harukita

3.0‘興行NO1!'ってほどではないような…

2012年9月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

確かに見たあとに幸せになります。 実話ということで、‘人生って捨てたもんじゃないな…’と感じるはず。 実話に元ずく話とあるけど、この映画の中では‘いいこと’だらけの話だけど、もっと大変なことはなかったのかな〜、と考えてしまいました。 それにしても、これだけ生活環境の違う二人がここまで信頼をお互いに勝ち得たのは素晴らしいことには違いありません。 人生の中でここまで必要と思える相手がこれから出てくるかな? 正直、‘興行NO1!'と言われるほど大満足ではありませんがホッと幸せにおはなりますよ。

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peanuts

4.5これぞ映画!「映画って良いよな」と素直に思えます

2012年9月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

できるだけ多くの映画ファンの方に観ていただきたい映画なので、ネタバレはしません。 心と頭を真っ白にして何も考えずに、とにかく観てみてください。 ヒーローが活躍するわけでもなければ、スカッとするアクションもありません。不思議なファンタジーの世界に連れて行ってくれるわけでもなければ、ドキドキする恋愛もありません。 しかしこの映画を観終わった後、ほろっと涙がこぼれます。 不思議な清々しさが残ります。 それは、この映画が“作り物”に思えないからです。単に「本当にあったお話」の映画化という以上に、自然な日常を描いてみせてくれるから。うそっぽくないのです。 スラム街出身の若者が出てくることで卑猥な言葉や違法な部分も出てきますが流れの中で自然にであり、嫌悪感はありません。ただP12にはなってしまいましたが・・・・。 今までの仏映画の印象は、妙に文学的で難解でどうにも面白くない、といういわゆるステレオ的な印象でしたが、この映画は違います。しっかり娯楽作品となっています。 騙されたと思って、是非観てみてください。 純粋にお薦めします。

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ひまじん三太

4.5コメディ映画を標榜しない笑える作品

2012年9月1日
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鑑賞方法:映画館

笑える

コメディと銘打った作品はどれも動きがオーバーでわざとらしい、と思うのですが この映画の笑いどころは、さすがフランス映画といったところでしょうか。 会話のエスニックジョークが効いてます。 劇場でも笑い声が上がっていました。 どんな会話にもセンスが光る光る、とても好きです。 どのように障碍者と向き合うか、 もちろん映画のままの行動を喜ばない人もいるでしょうし、単純には言えません。 しかし、こんな風にお互い信頼し合え気の置けない相手が見つかれば、幸せ。 良い映画です。 幸せな気分になれました。

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いずる

5.0肩の凝らず、爆笑しながらホロリさせてくれるいい作品でした。しかも介護については奥の深いメッセージが込められていたのです。

2012年8月25日
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鑑賞方法:映画館

 本日は、東京独女サイトの24時間以内にプログにレビューアップする試写会に参加しまして、せっせとカキコしています。多少独女さんのクライアントを意識しましてヨイショ気味のコメントになることをお許しください<m(__)m>  フランスで大ヒットした背景には、社会福祉に関心の高いお国柄にあって、本当に障害者の立場に立った介護とは、至れり尽くせりがベストではないということに一石を投じた作品だったからと思います。  健常者の優しさは、時として障害者にとって、屈辱にも似た鬱陶しさを感じるさせてしまうようです。本作を見れば、首から下に障害を負ってしまった大富豪フィリップが、介護のプロのアシストには、次第に顔を歪め、近づくことも忌み嫌うようになるのに、スラム街出身で無職の黒人青年ドリスを雇ったときは、その開けっぴろげで、友達感覚で接してくる態度には、無礼だと憤慨しないばかりか、ニコニコととても愉快そうな微笑みで応じていたのですね。  介護の訓練を受けてしまい、プロとして意識を伊達に持ってしまうと、ついつい障害者を障害者として対応してしまいがちになるわけです。健常な意識を持った障害者にしてみれば、そんな対応が嫌でたまらないわけですね。  本作が気がつかせてくれることは、障害者やドリスのような不幸な境遇を囲っている人と接する時は、安易な同情心を見せないこと。自然体で、他の友人と分け隔てなく接してあげることが真の優しさなんだということを強く感じました。  冒頭に登場するのは、ドリスとフィリップがスポーツカーで爆走するシーン。警察に捕まっても、フィリップの病気をネタに難なく逮捕を免れて、パトカーに病院まで先導させてしまうほどのはったりをふたりは楽しんでいたのです。ドリスはスラム街にいただけにアンモラルを楽しむことには長けているけど、フィリップにとっても、ちょうどいい息抜きだったのです。  ドリスを雇う前は、恐らく介護経験のゆかたなプロに、徹底的に管理された息の詰まる生活を強いられてきたことでしょう。前任者がことごとく短期で首になったり、退職していくのも、フィリップがどこかで耐えられなくなってキレてしまうことが原因だったと思われます。  最初は、ゆく当てもなさそうなドリスを、慈悲の気持ちから助けてあげたつもりだったフィリップであったのでしょうけれど、実は救われたのは、フィリップの方だったのかも知れません。  ドリスが来てからというものの、冒頭のスピード違反は朝飯前。ふたりの間でマリファナを吸ったり、シモネタで盛り上がったり、大富豪としてはあるまじきアンモラルが横行するようになったのです。でもそれは、フィリップにとって病人扱いされる日々から解放され、自由を満喫できたのです。  妻の重病と自身のパラグライダーの事故によって半身不随に身になった久しかったフィリップ。ドリスがやってくるまでは、自身も障害者として、未来への希望を閉ざしていたのかもしれません。けれども社会の最下層にあっても逞しく生き抜こうとしているドリスと出会って、人生を楽しむことの大切さを思い出したのです。そして、ドリスの粋な計らいで、新たな恋までチャレンジしてしまうのですね。(実話の方は、もっと凄いことに発展していました。)  前科のあるドリスに、フィリップの友人たちは警告するものの、フィリップの人を見る目は確かでした。破天荒なところもあるけれど、フィリップの娘やその彼氏にきちんとけじめをつけて躾けるなど、折り目正しい青年だったのですね。  ドリスとフィリップの雇用関係を超えた絆の深さには感動されられたものの、下手にお涙頂戴ではなく、さらっとしたコメディタッチで描いたのは正解でした。要所に爆発するドリスのシモネタ攻撃には、何度も爆笑してしまいました。特にクラッシックの名演奏のドリス流解釈は抱腹絶倒ものです(^^ゞ  この芸術に対しては、音楽ばかりでなく絵画についてもウィットに富んだエピソードが描かれていて、爆笑してしまいました。  フィリップが意味不明の抽象画を高価な値段で買い上げるのを見たドリスは、自分も真似して適当な抽象画を描いてしまうのです。それをフィリップは知人に高値で売り飛ばしてしまいまうのですね。素人とプロの書いたものがボーダレスで、違いがよく分からなくなっている現代美術に対して、強烈な皮肉を込めたシーンだったと思います。  ヒューマンドラマとしては肩の凝らず、爆笑しながらホロリさせてくれるいい作品でした。しかも介護については奥の深いメッセージが込められていたのです。その意味深な部分を、美しいピアノの旋律がドラマアップしてくれました。  ドリス役のオマール・シーの軽妙で勢いのある演技もいいけれど、フィリップ役のフランソワ・クリュゼの顔の表情だけで、役柄の心理を的確にメリハリをつけて表現する演技も素晴らしかったです。  ヒューマンドラマはアクションがないから退屈で苦手という人にも、気軽に笑えるお勧めの一本です。

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流山の小地蔵

4.5最強のコンビネーション

2012年8月24日
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鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

幸せ

 本国フランスで大ヒットを放ったという作品。予告編だけ見るとそんなにすごい作品にも見えない。だが見てしまったら最後、絶対に席から離れられない。  何よりも主演の2人のコンビが最高だ。フィリップは程よい堅苦しさがあって、基本的には笑わない。だがこの彼の無表情さが時には笑いを、時には涙を誘う。それとは正反対にドリスの表情はコロコロ変わる。フィリップに障害があることをまるで忘れ、多くの失敗をする。それだけならまだしも、障害者をネタにした冗談をフィリップに向かって言い放って笑い転げるのだ。(日本だったら議論を呼ぶレベル。)だから彼の存在こそがこの映画の要と言っても過言ではない。しかしそんなドリスにも実は重いバックグラウンドがある。だから一筋縄ではいかず、根は良い奴だから、余計に重く感じられる。この2つの相反するものを見事に調和させているところがこの映画の優れた箇所だろう。  彼らの周囲も愉快な人物ばかりだ。特筆すべきなのはフィリップの助手、イヴォンヌだろう。ドリスが入れ込むマガリと違い美人でも何でもないが、味付け程度の彼女に比べイヴォンヌはずっと映画に貢献している(現にセザール賞にノミネートされた)。  惜しむべきは所々詰めが甘いことだろう。本来ならばもっと掘り下げるべきドリスの過去や、彼の家族など宙ぶらりんのままの伏線が多かった。この点をもう少し上手く描ければ、感動も大きかったかもしれない。もっともフィリップの問題は解決するのだが。  しかしどんな人でもこの映画のことは嫌いになれない。オープニングのEW&Fの"September"で始まる軽快なドライブシーンから、静かなクラシックを奏でるシーン。これらの挿入曲の使い方は巧みだし、とても印象的だ。何も言わないのに感情をはっきりと読み取ることができる。  できれば、というより絶対に見に行って欲しい。これほど満足できる映画もそう無いだろう。 (2012年8月10日)

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キューブ