「障害者として、健常者として。」最強のふたり N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
障害者として、健常者として。
障害者独特の湿っぽさがない本作は「こんな夜更けにバナナかよ」を思い起こさせる。いや、時系列的に意識しているとすればバナナの方だけれど。
弱きを助け強気をくじく。あわれみからの善意。
しかしながら真のヒューマニズムとは、そうした上下関係とは無縁であることを見せつけてくれる作品だった。一方的に助けるのではなく、端々で描かれた助け合う二人に、障害者として引け目を感じる必要がないのは当然として、健常者としても無駄に気遣い、気を張る必要はないのではないかと考えさせられる。
絆はやはり、同等でいられるからこそ結ばれるものなのだ。
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