「ヴァイオレンス特撮怪獣映画!」進撃の巨人 ATTACK ON TITAN ねこっちゃさんの映画レビュー(感想・評価)
ヴァイオレンス特撮怪獣映画!
「進撃の巨人」は漫画もアニメもヒットしていたから、興味はあったんだけど、結局今まで全く読んだことも見たこともなかったから今回の実写映画版が僕の「進撃の巨人」初体験でした。
原作を知らないから今回の映画と原作との差異は知らないけど、映画が始まった最初の印象は「スッゲェ、厨二病な感じ!これひでぇぞ…」だった。でも俺、厨二なのも嫌いじゃないんだよね(^ω^;)
本作の見所である巨人が人間を食べる捕食シーンはグロテスクで非常に残酷であり、アニメや漫画では味わえない実写ならではの生々しさがあると思う。まずテレビ放送は不可。苦手な人が見たら間違いなく強い嫌悪感を覚えちゃう人体破壊描写は日本映画ではよく頑張ってると思った。子どもの養育費のために調査兵団に志願したシングルマザーの女性隊員が巨人に捕まり、「死にたくない!」と叫びながら容赦なくそのまま喰われるシーンなんか、なかなか悪趣味である( ;゚Д゚)
キャラの話をすると、主人公のエレン役の三浦春馬くんが威勢がいいようで普段は強がってスカシてるけど、いざとなるとビビッて尻込みするヘタレっぽさは嫌だったな。この辺のキャラ設定は原作から改変されたものらしい。他にもメインキャラのミカサの設定や、映画オリジナルキャラの大量投入など、登場人物に関しては大きく変更があるようだけど、そこについては原作を知らないから解らない。
個人的に石原さとみのハンジというキャラが良かったな。評判を見てみると結構ハマり役らしいね。ああいうハジけたキャラは好きです。
一番の盛り上がりは主人公の三浦春馬が巨人化し、他の巨人をパンチやキックで撲殺するクライマックス。こんな展開になるとは想像してなくてちょっとビックリした。ここは面白かったかな。
しかし改めて考えてみるとこの映画には僕の好きな要素が数多く含まれている。巨人が人を襲って食べるというアイディアは「サンダ対ガイラ」のガイラがモデルになっているらしい。また、ピンチに主人公自身が巨人化して敵巨人を倒すという展開はウルトラマンの発想そのままである。この映画は平成ガメラの特技だった樋口監督が手懸けてる事もあるけど、特撮怪獣映画のテイストが多分に含まれた映画だといえる。
ただ、巨人を映すだけにカメラの引きが大きくて人体が喰われて飛散する様やら、千切れる手、足、首の描写やらがあまり直接的でないところは少し残念だったな(そんなところを期待するお前こそ残念な人間)。
なんだかんだいいながら、改めて思い返すと面白かったのかな。今回の実写版「進撃の巨人」は二部作ということで、前編を見たからには後編も見なくちゃね。