マレフィセントのレビュー・感想・評価
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ディズニー作品ゆえにマレフィセントの怖さの表現が…
マレフィセント【自宅鑑賞】
鑑賞日 2019 10/25
マレフィセント2に備えて初めて鑑賞。映画.comでの評価も⒊5とまあまあ…といった感じだったのであまり期待はせずに鑑賞。まず3匹の妖精たちは個人的に結局気に入っており、愉快でとても面白かった。ディズニー作品あるあるの「判定ガバガバな真実の愛」が結局はテーマで残念。R指定作品ではないのでマレフィセントの残酷さや恐ろしさがあまり伝わってこない。また、ディズニー作品にしてはCGがとても雑に感じた。
2019 BD/DVD 66
何がしたいのか不明
真実の愛を新解釈した秀逸メルヘン
「眠りの森の美女」をベースに独自の展開をみせるファンタジー。
アンジーのドはまり役としても話題になった。
白雪姫、シンデレラしかり、出会って者の数分で恋に落ちる王子様。夢見るにはあまりにも現代はせちがらすぎて、そんなメルヘンには到底浸れない。
最近のアメコミでも、バットマンやハルクなど心に闇を抱えたダークヒーローの方が、息が長い人気。高校生のスパイディだって、グウエンを亡くすなど心に深い傷を残す。
その流れを汲んでか、アナ雪、マレフィセントなど、今まで単純に「悪」として扱われてきたヴィランに理由付けがなされるようになった。
彼らもきっと、普通の人間と同じように傷つき、妬み、何か深い理由があって人を襲うようになったはず。
善と悪というシンプルな世界も時には必要だが、人間性を持たせたドラマはメルヘンに深みを与える。マレフィセントも一度は真実の愛を交わしたと思った人間に裏切られ、妖精としてこれ以上のない屈辱を受ける。結果として男の一番大事なものを奪うという復讐に酔いしれ、憎い本人ではなく無垢な子供を傷付けることになっしまう。
罪悪感を感じたマレフィセントは、呪いをかけた子供を自分自身で面倒みるはめになる。その時のアンジーの演技がいじましい。
秀逸なのは、呪いを解こうとしたマレフィセントが、自分の呪いに阻まれること。「覆水盆に帰らず」ではないが、やってしまったことは取り返しがつかないこと、そして人の強い恨みは本人が忘れても周りに影響を与え続けるのかもしれないと、改めて思う。
人を傷付けることや復讐することは自分も不幸にするという話は、子供が見てもわかりやすい。
そして男女の愛より母子の愛。新しいメルヘンの解釈は新鮮で、面白かった。
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いくつもの愛の形
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