「王様は。。。」マレフィセント mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
王様は。。。
「眠れる森の美女」のスピンオフというべきか、新しい視点で過去の物語を見直す。
ロバート・ストロンバーグ監督は、どうやら美術監督出身のようで、そう思って見ると、お城の造形や森の様子など見るべきものがある。
また、マレフィセントの飛翔シーンなどにも見るべきものがあって、空を飛ぶことの高揚感は表現されていた。
そういった映像を彩るものはそれなりによかったのだが、ドラマ部となるとこれがなかなか。
人間の男はそんなに信用できないか。
ステファンのありようは、なんの説明もないので、ただの凡愚にしか見えず、マレフィセントが彼に恋をする必然がまるで感じられない。森にはかっこいい男性はいないみたいだからか。
このステファンをきっちり描ければ、本作はもう少しレベルの高い作品になったのではないか。
ステファンのラストもディズニーらしくないし。
ディズニーということでいえば、こういう世界はやはりアニメのものだと思う。人が演じると生々しすぎる。
アニメーションという形態は、作り手が選ぶのではなく、実は作品それ自体の要請なのだ。
これから続々と作られる「実写版」が心配である。
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