「トニーは何度でも立ち上がる」アイアンマン3 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
トニーは何度でも立ち上がる
『アベンジャーズ』から1年。地球の危機を救い、ヒーローとしての地位は揺るぎないものに…いや、そうではなかった。
あの戦いの後、トニーは悪夢に悩まされ続けていた。『アイアンマン』の設定自体SFだが、神様やエイリアンといった“次元違い”を目の当たりにしたのだから、誰だって価値観はひっくり返り、衝撃を受けるだろう。トニーとて例外ではなかった。
不安や発作を無理矢理払拭するかのように、以前にも増してスーツに依存していく。
そんな不安定な精神状況の中、過去の過ちがしっぺ返しとなって襲いかかる。加えて、最凶のテロリストも。
家を壊され、スーツも失い、愛する女性も窮地に。
そこには、かつてのトニーの面影は無い。全てを失った男の痛々しい姿があるだけだ。
人生の栄華しか知らないと思われがちのトニーだが、絶望的な状況からの立ち上がり方は強い。『1』でゲリラに拉致され、そこからスーツを作って脱出した時のように。『2』でリアクターのエネルギーの元素に体を蝕まれ、死の影から復活した時のように。
アイアンマン=トニー・スタークと言えば、金持ちでプレイボーイでナルシストで自己チューで天才という世間ズレしているが、人間臭い一面もまた魅力なのだ。
『1』『2』と比べると確かにハードな展開で、お堅く書き過ぎたが、映画はエンターテイメントとして充分楽しめる。
ヒーローが集結しなくとも一人で魅せられるぜ!…とでも言わんばかりに、迫力は前2作以上。脱着しながらのスーツの特性を活かしたアクションはユニーク、最大のハイライトである“アイアンマン軍団”には童心爆発。
ロバート・ダウニーJr.の二枚目半な演技はもはや絶妙。
安定したマーベル映画に今回も満足だが、残念な点が一つ。マンダリンだ。
ファンの間ではアイアンマン最大の敵と言われているらしく、名優ベン・キングズレーによる存在感たっぷりの悪役を期待していたのだが…。
結局、黒幕はアノ人物だし、ちょっと拍子抜け。
原作コミックでもこういう設定なのかな…?
ラスト、ある決断を下し、一区切りの『アイアンマン』。
『アベンジャーズ2』ではどう関わるのか?
恒例のエンドクレジット後の一幕には、あのヒーローと再会し、ゆる〜く笑わせる(笑)
近大さん、私もやっと見れました。
3Dでなかったのが残念なくらいおもしろかった。
今回の脚本秀逸でしたね。
飛行機から人を休場するシーンは実写で
DVDにはボーナスで撮影風景が入っていて感心しました。
また、スーツの一部を装着して戦うシーンや
リモートのアイデア、また、トニーの悩みの深堀等
良くあれだけ詰め込んで消化不良起こさなかったと
脚本家に天晴れをあげたい。
アベンジャーズ2への期待増しまくりです。