「スーツが無くてもアイアンマン」アイアンマン3 もんさんの映画レビュー(感想・評価)
スーツが無くてもアイアンマン
字幕2Dで鑑賞
&
DVDで二度目の鑑賞
まず評価できるとこからいきます。
トニー・スタークという一人の人間にスポットを当てたのは評価できます。前二作+『アベンジャーズ』のせいで、スーツに捕らわれているトニーが苦悩し、そこから見事に立ち直るところは良かったと思います。
前二作と違い、マーヴェルの他作品の要素が一つも入っておらず、ちゃんとした『アイアンマン』映画になっていたのも評価できます。
また、キャスト全員(特にベン・キングスレー)の演技力が素晴らしかったと思います。
さて、悪い点。
まず、トニー特有のコミカルな部分が失われていたところ。中盤まではコミカルじゃなくても良かったのですが、立ち直っても対して変わらず、いつものトニーっぽくありませんでした。
ジョン・ファブローのトニーだったら、立ち直った後悪役に向けて皮肉めいたジョークを言うところでしょうがシェーン・ブラックのトニーには、それがありませんでした。
二つ目、スーツを弱く描きすぎです。ポンポン壊れていきます。
もう少し強く描いても良かったと思います。
三つ目、悪役。
あれだけマンダリンの強さ、恐ろしさをアピールしておいて結局ただのジジィだった。なんてあまりにもヒドすぎる。冷酷で恐ろしいマンダリンとトニーが戦う場面が観たかったので残念。
黒幕はピカピカするHOTな奴。
事前にエクストリミスの話を予告編でしていれば、映画を観たときすんなり受け入れられますが、予告編の雰囲気とまったく違いすぎてます。
僕と同じように「は?」となった人は少なくないはず
初めて観たときは、前作と雰囲気がまるで違ったのでうまく飲み込めませんでした。しかし、一度映画を観て、エクストリミスをきちんと消化してから観ると本作の良さが見えてきます。
僕はスーツがでると「おぉ!!」とテンションがあがり、壊れていったりすると逆に萎えます。
本作のラスト、スーツがすべて爆発するシーンはなぜか悲しい気持ちになりました。
そこで気づいたのですが、我々も今までのトニーと同じようにスーツに“依存”していたのです。
この映画に物足りなさを感じたみなさん、スーツに依存してはいませんか?(笑)
スーツがあるからアイアンマンではなく、着る人がアイアンマンという風に感じました。
いい形で物語が終わり、同時に新たな出発できたと思います。