「苦悩と再起」アイアンマン3 しゅうへい(syu32)さんの映画レビュー(感想・評価)
苦悩と再起
「マーベル・シネマティック・ユニバース」第7作。
「アイアンマン」シリーズ第3作。
「金曜ロードSHOW!」で2回目の鑑賞。
コミックは未読です。
ニューヨーク決戦の後、トニーはさらなる強大な敵の襲来に常に怯え、危機感を募らせており、一心不乱にパワードスーツをつくり続けていました。つくっては改造し、つくっては改造し、眠れない夜を過ごす替わりにスーツづくりに励む日々…。パニック障害まで発症していました。
そりゃあそうやな、と…。核ミサイルを宇宙まで運んで、一時は地球に戻れないかもしれないというギリギリの状態に置かれたのですから、心身ともにボロボロになってしまうのも無理無いなと思いました。普通の人間なら、とっくの昔に壊れてしまってもおかしくないレベルのトラウマ…。ヒーローである前にひとりの人間だったのだと気付かされました。
そんな満身創痍のトニーに、アメリカ全土を脅かすマンダリンという謎のテロリストが襲い掛かり、さらにエクストリミスという強化人間まで現れ、惨事に巻き込まれたハッピー・ホーガンが意識不明の重体に…。そして、テロリストを挑発した報復で自宅を戦闘ヘリの攻撃で木っ端微塵に破壊された上、愛するペッパーまで誘拐されてしまいました…。
心の拠りどころとなっていたパワードスーツを破壊されて、辛くも逃げ延びた先の知らない土地で孤立無援の中、生身のままで自身の知恵と技術を駆使して戦わざるを得ない状況に陥ってしまいました…。これまであまり描かれて来なかった生身のトニーのアクションが堪能できました。
偶然出会った“ポテトボーイ”との交流を通して、困難に立ち向かう強い心を取り戻して行く様が秀逸。ホームセンターで仕入れた材料で即席の武器をつくり、単身マンダリンのアジトへと踏み込んで行く姿が勇ましくてカッコ良かったです。
驚愕の事実を知って困惑するも、持ち前の機転で脱出! アイアン・パトリオットを強奪されたローディと合流して、敵のアジトに殴り込み! 満を持して出撃するアイアン・レギオン! 敵味方入り乱れてのバトルに手に汗握りました。
大統領も巻き込んだ激闘を征して、スーツ依存から見事脱しました…。ひとりの人間として、また一皮剥けました…。本来の自分を取り戻し、パワードスーツが無かったとしても、「僕はアイアンマンだ」と決意を新たにして、見事復活を遂げたトニーの姿がとても男らしく、素晴らしい限りでした。
※鑑賞記録
2018/08/08:Blu-rayで鑑賞