「尻尾の先までシェーン・ブラック」アイアンマン3 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
尻尾の先までシェーン・ブラック
海辺のトニー・スターク邸がヘリで襲撃されるシーンに物凄い既視感があったのは今回監督・脚本にシェーン・ブラックを採用した効果によるもの。そこはまるっきり『リーサル・ウェポン2』だし、トニーが拉致されるシーンは『リーサル・ウェポン』、ラストの船上バトルも『リーサル・ウェポン2』・・・要するに主人公が拉致されて脱出してからアジトに乱入する話といえばシェーン・ブラックです。前作ではハードロック主体だったサントラをバッサリ切り捨てたのも思い切った英断。その効果もあってか『キスキス、バンバン』みたいなノワール感も漂っていました。
さりげなく細かいギャグもかなり気が効いてました。トニーの大ファンを自称するTVマンが「これ見て下さい!」とトニーの似顔絵タトゥーが入った自慢の腕を見せた時にトニーが「誰、それ?スコット・バイオ?」とシレっと訊き返す自虐ギャグが解るのはアラフィフだけだと思います。
ということでMCU作品としてはかなり異色の作風ですが、シェーン・ブラックの作家性がギッシリ詰まった傑作です。
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