「アイアンマンは不滅なり」アイアンマン3 クリッターさんの映画レビュー(感想・評価)
アイアンマンは不滅なり
マーベル・シネマティック・ユニバース第7作目にしてアイアンマン3部作完結編+フェイズ2の1作目。(ややこしっ)
巷では一部の原作ファンから改悪(主に悪役のマンダリンに関してだったかな…?)だと言うことで批判されたらしい。
しかし、自分はアイアンマン3部作ではこの3が一番好きだ。
アベンジャーズ1作目でキャプテン・アメリカがトニーに向かって言う「スーツを脱いだら何が残る?」に対してのアンサーが本作である。
ニューヨークでの戦いを経て、トニーは心身ともにボロボロになってしまう。
パニック障害を患ったり、不眠症に陥ったり、スーツ依存性になったりとまぁ彼らしくないが、それも仕方ないことだろう。
何せ、得体の知れない未知の宇宙人がいつまた地球に襲来してくるか分からない最中、とてもじゃないが普通にのほほんと生きてられる訳がない。
雷神も、超人兵士も、緑の人もいない中、彼だけが怯えながら一心不乱にスーツを作り続け、さらに謎の敵マンダリンと戦う訳だから、今回のトニーは前2作と比べて、試練の連続だ。(テイストも前2作と異なり、本作は少しダークさや緊張感、恐怖描写がちょろっとある)
Mark42が結構な頻度でバラバラになったりするけど、遠隔操作の構えがいちいちカッコいいのでつい真似してしまう。
特に自宅が強襲されてからのMark42装着シーンは作中屈指の名シーン。
超カッコいいぜ!!
本作の素晴らしい所は、トニーがスーツに頼らずに自らの知識で敵との戦いを通しながら、トニー自身がスーツがなければアイアンマンじゃないのかと言う答えを見つけることだ。
無論、答えはNOだ。
自身のトラウマはもちろん消えた訳じゃない。
いつまた地球が危機に晒されるか分からないと言う恐怖感はまだ心にある。
スーツは自分を包み込む繭だったのだろう。
自分はその殻を破り、新たに生まれ変わった。
だが、何があってもこれだけは決して変わらない。
「僕はアイアンマンだ。」
スーツ依存から脱し、これからもアイアンマン=トニー・スタークであることを高らかに宣言し、新たなスタートを切る、トニー・スタークの生き様に自分は感動した。
本作は音楽も素晴らしく、ブライアン・タイラーが作り上げたオリジナル・サウンド・トラックはシリーズでも指折りの完成度を誇ってる。
特にエンドテーマ曲「Can You Dig It」はアイアンマンの完結編に相応しい、最高のテーマ曲だ。
アイアンマン単独作はこれで終わりだが、彼がいる限り、MCUは光り続けるだろう。
アイアンマンは不滅だ!!