「観た私の心も凍えてしまう映画だった!」THE GREY 凍える太陽 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
観た私の心も凍えてしまう映画だった!
「う~ん、言いたい事は解るのだが・・・?」果たして映画として評価出来るのだろうか?
と言うのが正直なこの映画を観終わった時の感想だった。
この映画を私は試写会で観ていたので、好きに成れなかったその気持ちを素直にレビューにする事に無料で映画を観ていて、その作品に対して酷評を書く事に罪悪感を憶えてしまい、その後、結局中々レビューを書けずにこの2カ月を過ごしていたのだ。
通常ならば、1800円を払い映画を観ているのだから、無駄なお金を他の人が払わなくて済む様につまらない作品は、酷評するのが、親切で良いのか、しかし映画は、一人一人感性が違うので、同じ作品でもみんなが同じ評価で無い事を思えば、正直に感想を述べても良いのかも知れないが、しかし自分の書いたレビューを読んだ人がもしも、その酷評を読んでその映画を観るのを止めてしまう事が有ったとしたら、大いに迷ってしまうのだ。
今は経済の低迷で、映画界全体が冷え込んでいるのに、自分は映画によって人生を楽しく過ごして来たけれども、その映画産業に対して申し訳ない気がして、自分がレビューを書いている、その意味と、書いた内容に対する責任とは何だろうか?と考えさせられる日々だった。
さて本題のこの作品の感想なのだが、何故私が好きに成れないでいたのかと言えば、主人公の生き様の根底にあるものがハッキリと描かれていない事だった。何度も回想シーンで、愛する女性との死別らしきシーンが登場し、そしてまた幼少期に父親からは愛情をたっぷりと受ける事無く大人になった事が画描かれるが、しかしその経緯が不明なのだ。
つまり現象だけが描かれるだけで、そこに至るまでの人間性が全く描かれていない点が不満だったのだ。しかもこの手のサバイバル映画で、一人ずつ登場人物が減って行く場合は、
主人公は生き残るので、話の結末は見えているにも関わらず、2時間観客を引っ張るには、このテーマではネガティブでやりきれないのだ。
リーアムを起用していながら、この程度の映画では残念な作品としか言いようが無い!
「赤ずきん」のようなお伽話では無い、リアル狼の逆襲からのサバイバル恐怖体験映画と言うところなのだろうが、尺が長いし、変化に乏しい。
まあ、人生で、ある日突然起こる不慮の事故で人々はどの様にサバイバルし、どの様な行動と判断を下して行くのかと言う点を一人ずつ減って行く人々を描く中で、もし自分の身に現実に事故が起きたなら、自分はどう生きる事を選ぶのかと考える参考にならなくもないのかも知れないが、しかしこの映画敢えて観る必要性を感じる事が無い映画だった事を明記しておこう。
しかし、映画は一人一人嗜好の差が有るので、観たい人は観て確かめるのも一つの方法だろう!さてあなたなら、どう評価するのだろうか?