ウォーリアーのレビュー・感想・評価
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【”確執或る兄弟が、命懸けで総合格闘技大会のリングに上がった訳。”今作は、壮絶且つムネアツな総合格闘技シーンに没入してしまうジョエル・エドガートン、トム・ハーディの熱演に魅入られる作品である。】
■久しぶりにぶりに実家に戻ったトミー・コンロン(トム・ハーディ)は、総合格闘技大会「スパルタ」に出場するため、且つては酒浸りだった父パディ・コンロン(ニック・ノルティ)に自身のトレーナーを依頼する。
一方でトミーとは確執のあった兄ブレンダン・コンロン(ジョエル・エドガートン)も、娘の病気で逼迫した家計を立て直そうと、賞金を求めてスパルタへ物理教師の職を停職になりながらも、高額賞金の為にリングに立つ決意をする。
そして、怒涛の勢いで勝ち上がったトミーと、下馬評は低かったブレンダンは得意の関節技で勝ち上がり、決勝リングで相まみえるのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、序盤はトミーとブレンダンと且つて酒浸りだった父パディとの関係性が描かれる。ブレンダンは恋人で現在は妻のテス(ジェニファー・モリソン)と新しい生活を作るために家を出て、今や二児の父親として、学校で物理の教師をしている。
・一方、兄に置いて行かれたトミーは酒浸りの父の元、母を失い、海兵隊に入隊していたが誤爆により仲間を失い、無断で戦場を離れ偽名で暮らして来た。
・故に、トミーは父も兄も許せないのである。だが、格闘技に長けていた父バディの技だけを知るために彼をトレーナーとするが、敬意の欠片も見せないのである。
■今作がムネアツなのは、そんな二人が総合格闘技大会「スパルタ」に出場し、トミーは圧倒的な強さで勝ち上がり、ブレンダンは得意の関節技で強豪を倒していく試合のシーンの物凄さであろう。
特に、トミーを演じたトム・ハーディの鍛え挙げた肉体は凄いの一言である。
そして、ジョエル・エドガートン、トム・ハーディの熱演が今作をムネアツな作品にしているのは間違いないであろう。
<決勝に進んだ二人は、夫々の持ち味を出して戦う。それを見つめるテスと特にニック・ノルティ演じるバディの表情が良い。その眼には涙が滲んでいるのである。
そして、ブレンダンの関節技によりトミーは左肩を外されるが、果敢に向かって行くのである。それに対し、ブレンダンは”もういいんだ・・。”と言って彼に再び関節技を掛け試合を終わらせるのである。
今作は、観ていて壮絶且つムネアツな総合格闘技シーンに没入してしまうジョエル・エドガートン、トム・ハーディの熱演に魅入られる作品なのである。>
トム・ハーディの肉体美
格闘技映画として「上がる」要素を全部乗せした感のある一作
2011年初公開の本作、興行的な事情によるものなのか、その後幾度か特別上映という形で劇場公開を行って来ています。そのため2024年時点での鑑賞で、総合格闘技を題材に扱う時代的な必然性を感じにくいのは確かなのですが、家族の葛藤、戦う者たちが背負うもの、そしてもちろん試合場面の迫真性など、格闘技映画として「上がる」要素をふんだんに詰め込んだ物語の展開は定石を外すことがなく、今観ても十分エキサイトして鑑賞できる作品に仕上がっています。
本作が描いた、子供を世界チャンピオンに育てるという執念に取りつかれた父親像は、『アイアンクロー』(2023)にも通じるところがあるのですが、本作においてはやや同情的な視点で描いている(さらにその過去を物語として清算しているとは言いにくい)ところに時代の変化を感じました。
トム・ハーディは『マッドマックス怒りのデスロード』(2015)のさらに前の作品ということで、筋骨隆々の身体は確かに若々しいのですが、彼の背負っている過去の重さからか、常にある種の厭世感、粗暴さを漂わせていて、そこに実にハーディらしさが備わっていました。
制作当時ですでに格闘技映画の主人公としては年齢を重ねている(そしてやや柔和さが際立つ)感のあったジョエル・エルガートンですが、だからこそ元格闘家の高校教師、という役柄に強い説得力を与えていました。この二人の迫真の身体作りと訓練で、格闘場面に十分な迫力が加わっている点は特筆すべきところ。
とにかく父子、兄弟の関係を描いた物語となると、因縁の対決に回収しがちだなー、ということも強く実感した次第!
兄弟
2011年の映画だが、日本では劇場スルー、ラジオで町山さんが紹介していたので、当時レンタルで観た記憶
それから、配信で何回か観ているが、ラストでザ・ナショナルの曲のイントロが掛かる度に毎回必ず涙腺崩壊
アル中だった父親のせいで家庭崩壊した兄弟の恩讐を背景に、総合格闘技を通じて描く家族ドラマ
男兄弟というものはお互いライバルであり、複雑な感情があるもので、歴史が証明しているように殺しあいをするほどの関係
自分も一つ下に弟がいるが、仲がよかったのは小学生までで、中学に上がった頃には校舎ですれ違っても、お互い無視
高校生まで取っ組み合いの喧嘩をしており、今だに会うのは1年に1回、さすがに喧嘩はしないものの、会うと何かモヤモヤした感情が毎回湧き上がる、複雑な関係
とにかく、弟役のトム・ハーディが哀愁を帯びて心を閉ざす立ち技系の元海兵隊
兄貴役のジョエル・エドガートンはドリー・ファンク・ジュニアのような困ったチャン顔で、寝技を得意とするグラウンド系の高校教師
そこに、元アル中親父役のニック・ノルティ(コイツガ諸悪の根源)が絡み、親子三人の恩讐のドラマが…
ラスト兄弟マッチまで2時間、ひたすら地味~に展開するが、最後は号泣必至のドラマ
観客はオッサンばかりだけど(一人若いオネーチヤンがいた)オススメです!!
オワリ
役者が良かった
映画としてはイマイチだけど…
映画としてはイマイチだけど、なんだか記憶に残りそうな作品。
オクタゴンで闘う総合格闘技の映画って、俳優がやるのはめちゃくちゃ難しそう(下手っぴに見えるというか、素人臭さもろ出しになっちゃいそう)という先入観だったが、それはなかった。表情のアップ。激しく動くカメラワークでスピード感を出して、パンチキック含め技のひとつひとつは動きが激しくてなんだかよくわからないという撮り方は、成功していたと思う。少なくとも俺は、それらしく観ることができた。
とはいえ、ラウンドの短さ感や、総合格闘技好きの人はガッカリな感じなんだろうなあという感じは、しょうがないんじゃないかなあ。
父と二人の息子、兄とその妻、弟と彼が守りたい人といった関係もなるほどね〜と思った。よく考えたな。
惜しいのは、それらと二人が格闘技する理由がそれほど深く結びついてない点。
金がいる。格闘技は得意だ。だから、やる。それだけで、それ以上のものがないんだよなあ。
ただ、ボクシングを含む格闘技は、それでいいのかもな。腕に自信があるから、それで稼ぐ。当たり前なのかも。俺がそれにピンとこないのは、腕に自信があったことがないからなのかもしれない…
と反省してみたものの、やはりその点で求心力を欠いた映画なことは否めない。同じ破綻の瀬戸際にいても、昼の明るさの下に描かれる兄と、常に夜の暗さの下に描かれる弟といった対比を初め、やりたいことはわかるのに、どうにもとっ散らかってる感が半端ない。結果として、「何が言いたかったの?」だわ。
でもきっと、俺の心には残る。殴りあってる感じがちゃんとする映像だったから。ただその点だけに尽きるが。
おまけ1
2011年といえば、サブプライムローンが破綻して2年。ある日、家を取られる人が続出した中で、この映画に親近感を得た人も多かったのかもね。
おまけ2
あ、気づいたら、1111レビュー目だ。なんか縁起がいいかな。皆さんと、楽しくコメントやり取りしてるうちに、こんなところまで来た。みなさんへの感謝と共に、自分が誇らしいわ。
ラストがトミーに救いがなさすぎる
トミーは孤独で悲しみしか味わってないのに、お兄ちゃんが勝つのががっかりする。お兄ちゃんの方は妻や娘がいて幸せに暮らしているし、自己破産をしない為に戦っているっていう利己的な理由でしか戦ってないのに対して、トミーは自分のためじゃなく、亡くなった友達(兄弟)の家族を養う為に戦ってて、そこに救いがないところが胸糞悪い。生徒がみんなで試合を観ることで寄付金集めにもなるとか伏線貼ってたのに勝つなよ。負けても救われる奴が勝つのがクソッタレって思う。
でも試合中のスラムとか寝技の演出や会場の雰囲気やセットとかがすごくこられてて見応えがあった。ラストの救われてないのに、多くかたらずに終わるところ以外は楽しんで観れる。あと親父は全く許せない。
コテコテのファミリードラマ
兄弟の戦いではなく他人同士の戦いじゃいけなかったのかな?やはり戦う相手と何か共通の繋がりがないと上手くストーリーが書けなかったんだろうか?題材が面白いだけにファミリードラマになってしまって残念だ。 私はファミリードラマって安直な設定だと思う。それは主人公の動機を説明しやすいから。何のために戦うの?家族のために。みたいな。話がちょっと行き詰まるとすぐファミリードラマにしてしまう。まあビジネス的にファミリードラマにしたらハズレが少ないかもしれないが映画ファンとしてはもうファミリードラマは見飽きたよ。
監督はザ・コンサルタントという映画も取っている。私は、その映画の方がこの映画より好きだ。しかしそちらの映画にもやはり兄弟の絡みのテーマが全体の中で結構大きめに扱われていた。この監督は兄弟の話しか書けないのかな?普通、ネタ被りは避けようとすると思うんだが。 まだ何作も作ってないのにネタがかぶっているとなると才能が既に枯渇しているんじゃないかと疑わざるを得ないな。
世界ランキングとかそういうのに全然入ってないアマチュアがテレビで報道されるようなメジャーな大会に出てしまうとか、ストーリー設定に無理がありすぎる。
最高に強くて、たまらなくナイーブ
闘う理由
まっとうなMMA映画
ドラマ展開はベタベタだが二人の兄弟の肉体の説得力が凄まじく(特にトムハーディ)、役者であそこまで本物の格闘家に近づけるのかと感心した。体格差があるのに同じ階級だとか、観客の盛り上がりがトーナメントを通じてあまり変化がないとか、気になるとこも無いわけではないが、決勝タップ寸前に兄ブレンダンが弟トミーに言った「アイラブユー、トミー」はやっぱ感動した。
ただただカッコいい
決勝戦がイマイチ!!
寡黙なトム・ハーディの見事な体つきと、昔と顔が変わらないニック・ノルティが特に印象的でした。「これは男の中の男の為の映画だ!!」、「★5間違いない!!」と思いながら釘付けになって観ていましたが、決勝戦だけ盛り上がりませんでした。そこまでは、ある程度の予定調和は許せたのですが、主人公補正がおかしいです。しかし水準以上の面白い映画で、幸せな時間を過ごす事ができたのは間違いないです!!
傑作ながら日本未公開
引力がハンパじゃない
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