「数千万円のデジタルカメラ」ものすごくうるさくて、ありえないほど近い タンバラライさんの映画レビュー(感想・評価)
数千万円のデジタルカメラ
で、全編撮影されている。このカメラは人物の顔のアップがとても得意である。カメラオタクの私が見ても フィルムで撮影したものとほぼ 区別がつかない 。とても美しいと思った 。ただ どういうわけか デジタルカメラはボケ味がシンプル というか、ボケの部分の味わいが出ない。カメラマンが それに気がついているので 全体に顔のクロースアップが多すぎて単調な演出になってしまってる。画面に人物の全身が映るショットは常に非常に短く、美しい風景のカットはほとんどない。ちなみにこのカメラマンは4回もアカデミー撮影賞にノミネートされて2回受賞している。この作品と 「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」
を比べてみるとデジタルとフィルムの味わいの違いがよくわかると思う。この作品だけ見ていると悪くない映像だと思っても、3度目の埋葬の方を見ると圧倒されるんじゃないかな。 もし されないとしたら、あなたはもっと素晴らしい モニターかプロジェクターを買うべきだ。もっとも、すでにフィルム用カメラは製造されてないけどね。悲しいことに。
ストーリーはそれほど素晴らしいものではないと思った。中盤と 終盤とに3つのエピソードがあるんだけど それらはあまりうまく溶けあっておらず 一つ一つのエピソードの完成度も低いと思った。この映画がうまくいったのは 少年の演技力とカメラマンのカバー力によるものだと思った。あと 音楽の使い方も上手かったね
9.11 がネタになっているからちょっと書くけど・・ あそこに 突入している飛行機が 皆さんにはリアルに見えるのかな? 見えるならもっと素晴らしい モニターかプロジェクターを買うべきだよ。
コメントする