キリング・ショットのレビュー・感想・評価
全13件を表示
もしもタランティーノ作品だったら
すでに、指摘があるように、タランティーノ映画の模倣ですが、私は楽しめました。
むしろ、酷評した人たちに問いたいのは、仮に本作に何らかの形でタランティーノが関わっていたとしたら、その評価はがらっと変わるのではないのかということ。
クレジットされていないだけで、映画はタランティーノそのものでした。
「上手にマネていたけど、おしかったね。」という評価が、「さすがはタランティーノ。見せる演出は衰え知らず」という評価にとって変わるのではないかな。
2013.3.29
裏チャーリーズ・エンジェルといったような設定だが、オープニングはタランティーノ風味
女3人組の一人カラ(ニッキー・リード)が女店主に射殺されてしまうのだ。そして時間を遡って描かれてゆく。オープニングでもそうだが、つまらない会話を繰り返し、いきなり本題に入るという展開は何度もある。
3人組のうち、ドーン(デボラ・アン・ウォール)とカラは異父姉妹。冒頭のセックスと騙しの会話といい、ユーモアたっぷりのY談といい、何かと酔った宴席で使えそう。そして、時間軸はまた冒頭に戻り、今度は怪しげな男にドーンが射殺されてしまう。一方、ウィテカー演じる警官殺しロニーが絡んでくるのだ。
面白い編集も中盤まで。もともと面白くない麻薬王の手下たちの殺し合いを過去に遡りながら描いているだけ。結局は3人組は前回の失敗(どんなのか知らないが、200万ドルの穴を開けてしまった)の汚名挽回するために奮闘するものの、結局はメル(ウィリス)が彼女たちを殺せとビリー(シェー・ウィガム)に依頼していて、そこへメルを裏切ろうとしていたロニーが助けに入るという構図。まぁ、ロニーがずっとテス(アッカーマン)に惚れていて、影ながら見守っていたというエピソードは面白い。登場人物の名前紹介も『夕陽のガンマン』からの流れなんだろうけど、使い古された手法。タランティーノ風の作りは嫌いじゃないので、今後に期待をこめて3点。
ちなみに最後は、生きていたテスがメルを殺して逃げてしまった・・・
盛り上がりどころが分からない。
初めの殺し合いのシーンでドキドキしましたが、驚いたのは最初だけでした。
後はひたすら、過去と現在の回想シーン。
そして、騙し騙される3人の駆け引きもグダグダ進みます。
何かもっと突発的な事件があれば面白かったかもしれませんが、何も起こらず、女が金を持ったて逃亡するという、呆気ない終わり方でした。
つまらない
15分くらいで、これはダメだ。つまらない。と思ってやめた。最近はつまらないと思った瞬間に見るのを止めます。見放題だとありがたいです。
なんで公開したんだと思うくらいつまらない映画がたまにある。
なんだかな~
銃を向け合っているのに緊張感の会話がダラダラつづいてさっさとみんなくたばれとしか思えなかった。
フォレスト・ウィテカーが女に花を見せて告り始めた時は腰が抜けるかと思った。また、警官を襲って警察官の振りをする意味がさっぱり分からなかった。
せめて冒頭か何かに女連中が見事な仕事ぶりをしているような場面を描いてテンションを上げて欲しかった。タランティーノの出来損ないみたいな残念映画。
纏まらないサスペンス。
豪華キャスト競演のクライム・サスペンス…だと
期待して観ると、あらら勿体ない~!となる作品。
寂れたダイナーで起こった銃撃戦の顛末。
冒頭で登場する三人の美女(?)の運命やいかに。
時間軸が行ったり来たり、
同じシーンが何度も繰り返されたりと、
よくある手法をテンポ良く使っていると思いきや、
どうも話が面白くならないんだな~、これ(爆)
F・ウィッテカーなんか気味悪さ全開で独壇場なる
場面を演じるけど、そういった俳優個々の見せ場、
キリング・ショット(このタイトルもねぇ)なだけに
そういうシーンは面白かったと思う。でも、全体の
話が纏まらない、ナニ結局、何がしたかったワケ?
という総纏めを、いよいよB・ウィリスが解き明かす
…って期待しちゃいましたけどもねぇ^^;
おやおや、ブルース君、アナタもですか。。。
スタイリッシュと話の繋がりってのは無縁なのか?
と思ってしまう昨今のこういった作品。
よくある話と手法を用いて、どんだけ面白く描くか
を競うような作品なのかと思って観ると違うんだわ。
監督のやりたい放題(いや、それはそれで合っている)
にただ付き合わされている感じ…オチとかそういう
従来の置き土産を期待していると、完全に肩透かし。
面白いというより、その場その場のセンスを魅せて、
ホラどうだ?いいだろ?凄いだろ?って感じなのね。
今作で主役を張ったM・アッカーマンは圧巻の演技。
冒頭ですぐ、分かっちゃいますけどね^^;
彼女の抱える疑心暗鬼、不安と信頼が綯交ぜになる
ラストまで、彼女の表情に絞って観ていくのがお薦め。
(しかし可哀想なのは、あとの二人。あのシーンばっか)
ブルース・ウィルスとフォレスト・ウィテカーが遊んでる
原題の「Catch.44」の“Catch”って何だろう?
調べてみたら、“Catch-22”がジレンマ状態を意味する言葉としてよく使われるようだ。それにブルース・ウィルス演じるマフィアのボス、メルの愛用拳銃44口径リボルバーS&Wの.44マグナムを引っ掛けたのだと察しがつく。
さて本篇だが、一切、何の状況説明もないまま話が進む。
しかも結末の山場のひとつを先に見せてしまうという大胆な構成だ。見せては過去へ、また見せては過去へを繰り返す。そうして過去との時間差を縮めながら、観る者に状況を把握させていく。
しかも、その山場たるや、タランティーノばりの派手さで容赦ない。
予告篇にもあるとおり、ただのいつもの仕事と思い込んでやってきた女3人のドラッグ・ディーラーが、あっという間に撃ち合いに巻き込まれてしまう。
単なる偶然のトラブルか? それともマフィアのボスにハメられたのか? 信じていいのは誰?
真夜中のダイナー(レストラン)を舞台に銃を向け合ったまま動けない。
あっちを信用するか、それともこっちにするか、まさににっちもさっちも行かないジレンマ状態だ。
観る側が最後の謎を残して状況を把握したとき、睨み合った男女もまた精神的に極限を迎える。
ダイナーの外から、窓の曇りガラス越しに幾つもの閃光が光る。早く中の様子を知りたいと思わせる演出は中々のものだ。
馬鹿オヤジっぽい喋りのブルース・ウィルスと、常軌を逸した感のあるフォレスト・ウィテカーふたりが演じることを楽しんでいる。
対する女優陣は、3人が揃って、やっと一山なんぼといったところだ。
肝心のブルースの出番が少ないのが不満
小地蔵は、タランティーノが嫌いです。
本作は、そのタランティーノ要素たっぷりの、でも所詮タランティーノもどきで終わった作品でした。
そのタランティーノらしさとは、冒頭のとりとめのないガールズトークの意味のない会話に、色濃く出ています。
そして、何度も同じシチュエーションにカットバックする時間軸のリフレインのくどさ。ガールズトークしていた3人娘が強盗に早変わりして、店の女主人に銃を突きつける午前3時の時点に何度も戻りながら、少しずつ前後のエピソードをネタバレしていきます。 そして、銃を突きつけたあとは、新手の介入者が乱入して三すくみで銃を突きつけあうという不条理な関係が描かれるのです。
なかなか意外性のある展開で、観客をアッと言わせたいのはわかります。でも三すくみとなってしまった混沌とした状況が、どうしてこうなったのか、登場人物たちの思惑と動機が凄く解りにくかったです。たぶんラストのネタバレを一回見てから、二度目で事件が起きる事情を観客なりに再確認しなければならないでしょう。一度目の鑑賞では全く先が読めず、謎が深まるばかりでした。
ところで、たぶん本作を見ようと思う方のお目当ては、ブルース・ウィリスのアクションではないでしょうか。
ところが主演にしては出番が遅く、前半は謎の男として、顔の一部しか露出しません。しかし派手なアクションはなく、至近距離からの銃撃戦のみです。ブルースにしては役不足な感じです。最近彼の出演作は、『エクスペンダブルズ』を除き、アクションもサスペンスも冴えないものばかり。だいたいアクションも避けているのか、派手なものは皆無になってきています。年齢的に仕方ないとは思いますが、性格俳優への転進に意欲的なジャッキーとは違ってブルースの場合は、今後の展開が見えてきません。
ともかく本筋は、冒頭に出てくる3人娘は、ボスのメルのパシリと成り、麻薬密売や
窃盗に当たってきたのです。最近シマを荒らす奴がいるので、麻薬売買の現場を押さえろと指定された郊外のパブに向かっただけなのでした。けれども約束の時間が大幅に過ぎても麻薬の密売人は現れず、痺れを切らした3人娘は、事情を聞こうと女店主に銃を向けたのです。けれども女主人によって瞬く間に3人のうち2人が殺されます。残ったひとりは女主人を殺害したものの、今度はハブのコックのビリーと銃を向けあったまま腹の探り合いをする様に。ビリーはビリーで、ボスのメルから仕事にしくじった3人娘の殺害を依頼されたというから話はややこしくなります。一体メルの真意はどこにあるのかさっぱり分からなくなりました。
そこに輪をかけて、3人娘を追ってきた殺し屋が登場。保安官を撃ち殺して偽警官に成りすまして3人娘を追ってきた意図は意外なものでした。
この殺し屋もメルの片腕だというからややこしい。しかもこいつが狙っていたのは、コックが受け取る3人娘の殺害の報奨金目当てだったのです。さらにこの殺し屋の正体は、3人娘の生き残ったリーダー格テスをメルを引き合わせた自称“配達人”のロニーでした。ロニーはテスに恋心を抱いており、ビリーからカネを奪って逃げようと持ちかけます。けれどもテスは完全にロニーのことを忘れてしまっていて、殺し屋の言葉にただ迷うばかりでした。さて、こんな3すくみ状態の結末はいかにといのが、本作のクライマックス。 ここでお気づきの通り、ボスのメルはあくまで黒幕で、そんなに本筋に絡んでいないのですね。こんな企画によくブルースは出演OKしたものです。
まあいい面は、銃撃戦が派手で見応えあるのと、テスの強気ぶりが、無理無理なストーリーを強引に引っ張っていくことです。そして、本作でブルース以上に存在たっぷりなのが、“配達人”のロニー。本作ではいろいろな顔を見せてくれます。殺そうと近づいた保安官に見せる小心な一市民としての顔。一瞬で男の腕をひねり上げる殺し屋としての顔。そして、保安官に成りすまして、テスたちをねちねち職質するストーカーとしての顔。ロニー役のフォレスト・ウィテカーは、本作でまるで別人のように変わる七変化を見せ付けてくれました。
この3すくみ状態の緊迫感を評価すべきか、それともチトオチに無理があるところを非難するのか、見た人の評価が分かれてきそうです。
全13件を表示