「この二人だからこそ。」ワン・デイ 23年のラブストーリー オイラさんの映画レビュー(感想・評価)
この二人だからこそ。
一番大切な存在だとお互い感じながら、恋人ではなく親友という関係を選んだ男女のお話。
大学卒業22歳からの23年間のエマとデクスターにはそれぞれの生活があって、仕事で悩んだり、別々の土地でそれぞれ別のパートナーとの暮らしを持ったこともあった。
けど、ボロボロに傷ついた時に求めてしまうのは「親友」である彼・彼女の支え。
…って言えば美しいけど、異性として惹かれ合う気持ちがある二人なもんだから複雑なのね。
正直、自分の経験を思い出してかなり共感しちゃいました。
自分の気持ちを殺していることは分かりながら、自由な彼を誰より厳しくも優しく見守ることを選んだエマは、
「それが出来るのは私だけ」という自信や使命感や、小さな幸せを感じてもいたはず…とオイラは思うんだ。
そのくせ時々、デクスターへの想いを抑えきれない表情を見せるエマ。
こう言葉にすると、「切ない」とか「もどかしい」を通り越して苛立たしくなりそうなもんだけど、
アン・ハサウェイ演じるエマの、自分を律しようという気持ちと、デクスターに対する真面目な愛情とのブレンドがホントに絶妙なんだ!
ジム・スタージェスが演じるデクスターもそうだったな。
身勝手でチャラチャラふわふわした情けない「放っておけないダメ男」の部分が全面に出ていながら、嘘の無い素直でチャーミングな男性でもあった。
エマとの関係から成長した姿は、大らかで頼もしかった。
愛情って、ストレートなばかりが美しいとはオイラ思わない。この物語のような遠回りの愛情を讃えようとも思わない。
ただ、この二人には必要な愛情のカタチだったんだな…と感じたよ。
魅力的な二人・風景・ファッション・音楽…美しい映画だったな。
チキチンッ♪
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