「二度目の鑑賞で感動」ベニスに死す るーさんの映画レビュー(感想・評価)
二度目の鑑賞で感動
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若い頃にちらっと観た時は、タージオの美しさよりも、主人公のおっさん、化粧なんかして気持ちわるっ〜って印象が悪かったのですが、、、。
NHK BSにてじっくり鑑賞したら、あ〜私も老いたのね。もうすっかりアシェンバッハの気持ちがわかる、わかる。次はいつ登場するのかタージオ一家の出番を待つばかり。笑笑 高貴とクールの中にある彼の微笑みは本当に美しい。
そして、母役のシルヴァーナ、マンガーノの衣装と佇まいにもうウットリ。あの時代の貴婦人方は、あんなに大きなお帽子を被ったままお食事なさるのね、重そう〜笑笑。もう見せ合いっこの世界ですね、荷物になるだけなのに。(あ、それも下僕の仕事でしたか。)
アシェンバッハは一度、島を離れる事になり、手違いで荷物が誤送され、怒りまくってたのに、ホテルに戻る渡し船の中で、もうウキウキが止まらない笑顔になってゆく、わっわかるわぁ〜。
伝染病の事を、「失礼ながらマダムー」と助言する想像のシーンがとても素敵で良かったです◎
彼に触れる事ができたのだから。
娼家の少女が片足でドアを蹴って閉める動きに迫力あり、夜の合奏団の男のうるささと不気味さ、裏通りの街の汚さ。
美と醜悪の対比
美しいマーラーの曲と、アシェンバッハの切なさは迫るものがありました。でも彼は幸せなラストだったと思います。あんなに愛おしく思ってる人を眺めて亡くなるのだから。
改めて観て、とても良かったです◎
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