ヘルプ 心がつなぐストーリーのレビュー・感想・評価
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人種問題という重いテーマを、家政婦や子守という目線で伝えることによ...
人種問題という重いテーマを、家政婦や子守という目線で伝えることによって 子守と子供という人種を超えた愛情を交えながら 問題提起している。 あえて主婦女性ばかり登場させることで白人至上主義の差別やいじめも重すぎず時にユーモラスに対抗し観ていて飽きない。 肌の色は関係なくメイドと白人の子供が大事に思いあっているのもとても良かった。 主役の作家からはあまり、強い決意や勇気が伝わらなかったのが残念
黒人の乳母に支えられていた
1960年代のアメリカ南部、白人の上流階級は黒人の乳母で成り立っていた。 乳母に育てられた主人公(エマ・ストーン)は、乳母の人生を取材し本にしようと思った。 尻込みする黒人女性の中で二人(ヴィオラ・デイヴィス、オクタヴィア・スペンサー)が取材に応じ、辛い過去を語ってくれた。 描かれている世界は、そんな昔ではない。
心から感動しました
静かな感動が胸いっぱいに広がりました 終盤には涙が止まりませんでした 1963年夏のワシントン大行進の前、6月のメドガー・エヴァース暗殺事件の前後 彼がテレビで顔が売れて暗殺に至ってしまうシーンがあります 舞台はミシシッピ州ジャクソン 最も黒人差別がひどい州のひとつです ケネディ大統領が大統領執務室から黒人の公民権についての演説を全米にテレビで放送しているのを黒人達がみるシーンも登場します しかしそれに黒人達は安堵するどころか、却って身の危険を感じる状況であったのを簡潔に表現されています 監督は男性ながら、女性の社会を通して黒人差別問題に切り込んで行きます それ故に差別の本質に一歩踏み込んだ内容になっていると思います エマ・ストーンは敢えて現代風の女性として描かれていますが、それ以外の登場人物は半世紀前の人びとをそのまま出演者させたかのようにリアルです 単純なハッピーエンドでは終わりません 戦いは続いているのです たったひとりの勇気 自分を危険に晒しても正しいことを行う勇気 それが差別を無くす道なのです エンドロールでのメアリー・J. ブライジの主題歌は楽曲の良さだけでなくその歌詞が本作の内容とリンクして心を打ちます 名作です グリーンブック、ドリームと合わせてご覧になって下さい
同じ人間だもの
黒人メイド女性たちと、それを使用している白人奥様達。 ほぼ女性だけで話が進んでいくのが、同じ女性として興味深い。 アメリカの中でも一番「人種分離法」が根強く残るミシシッピ州。 従来の映画だと、キング牧師の「公民権運動」をもとに差別撤廃を求める運動をするものが多い中。 「奥様から何を言われても、YESと言わなきゃダメ」とメイドたちは従順なところが、なんとも悲しい。 前半の「トイレ問題」。映画「ドリーム」でも出ていた、黒人は白人のトイレを使っちゃいけないっていう、バカげたルール。 トイレ一つしかないのに、どーしろっちゅうの!。 子供の時に同じくメイドに育ててもらった、スキーターが。 メイドたちの声をまとめていく過程。 そりゃあ、意見や文句を言ったら。メイドたち仕事なくすもんね。 スキーターの説得についに「あたしも話す。あんたも覚悟しな」。と、エイビリーンが腹をくくった場面がかっこいい!。 「もう怖いもんなんかない」って感じかな。耐え忍んできたものが爆発するというか。 そんな中で、他の白人奥様とちょっとずれてるシーリアを、メイドのミニーが「姉さん」っぽくカジノ色々教えていくシーンが、印象的でした。 ミニーをオクタビア・スペンサーが、いい味出していて。笑わせるシーンもあり、じーんとくるところもあり。こんなお姉さんがいたらいいなあって。オスカー受賞も納得。 ラストはちょっとビターテイストだったのも、また考えさせられる作品でした。
信念を貫く
奴隷として白人宅で働く黒人女性たちの実態を、1人の白人女性が一冊の本「The Help」に記して世の中に伝え広める物語。
幼少期に黒人から愛情いっぱいに育てられた経験があり、この女性は黒人に対する差別や偏見がない。そして、大人になり白人の黒人に対する差別や偏見を知る中で、記者としてこの現実を何とか変革できないかと試みる。その中で、友人や恋人、母親と衝突するのだが、自分が正しいと思うことを貫き、信念を曲げずにひたむきに行動する。
人間としての豊かさ、本当に大事なこととは何かを感じ取れる映画だった。
悪魔的なイジメ
安心して観られる映画でした。 ジェシカチャスティンが意外な役どころで、好演しています。 内容は逆にもっとドロドロ重くても良かったかも。 軽快であるからこそ、観れた重いテ―マなんでしょうけど。 最後に悪魔的と言われたイジメ。 人の中にある闇に光が当たって解決されて行くことを願います。
HELP
黒人差別という重たいテーマなのに対し、途中にユーモアを入れてたりする部分があるため重たくなりすぎてないのがとても良かった。 エマ・ストーンも、黒人メイドに幼少期育てられ、ミシシッピの黒人差別に対して疑問をもっていた。そして友人のメイドに黒人としての境遇、仕事のあらゆることを取材し、彼女はそれを出版する。 白人と同じトイレを使ってはならない、菌が映るから……… どんなに虐げられても、口答えしてはダメ。 黒人と白人を分離する嘘みたいな法律が成立していた時代。 そんなメイドたちの体験が語られていてとてもリアル感があった。 この映画では沢山いたメイドたちの1部しか私たちは見れてないが当時のメイドたちの中には比べ物にならないくらいもっとひどい経験をした人がいたのだろう。 私たち日本人にはあまり現実味がないが、だからこそ興味深いと思った。 最後のシーンはとてもジーンとして涙が出てしまった。他にもところどころ唸るような名シーンで涙がこぼれた。そしてメイドの役を演じて助演女優賞を受賞した女優さんの演技がすごく良かった。 是非見てほしい。
MeToo 虐げられる側の叫び
重い題材なのに軽快で笑える部分もあり、スキーターの勇気によって結束を固める。法的に人種差別が許されていた時代が終わる少し前の話。 一人一人の役割が現代人にも当てはまっているな、これは今話題のMeTooでもあるなと感じました。 他人を見下す事で自分の価値を上げる人、それに何の疑いもなく同調する人、価値観が曖昧なまま間違った事に目を瞑り蔑む側に付いてしまう人、声を上げる人、虐げられる人達。 異色だったのは、シーリア。この人物は誰にも縛られず己の信念を押し付けない、素直に受け止め只管直向き。この勢力が加勢したらどれだけ心強いだろう。あの夫婦とミニーの今後をもっと見たかったなあとも思えた。 いつの時代も、この作品に登場して来た人達の様な思想の違いで大まかな虐げる側、虐げられる側に分類されてしまう。個人個人が考えを変えていかないと声を上げないと、気づかない人はヒリーの様な真のレイシストになってしまうのだろう。
女同士のイザコザ.....
黒人に対しての人種差別、舞台はヤッパり南部での幼稚にも取れる陰惨な白人の考え方。 でもこの映画は強く生きる女性をメイドとして働く黒人女性の生き様を時にはユーモアも交えて描かれていて観終わった後に嫌な気持ちは残らない。 白人女性の専業主婦を滑稽にコミカルに演出して腹は立つが全ての白人が当たり前に差別を行なっている訳では無いのが救われる。 黒人メイド二人のキャラに応援の眼差しで楽しく過ごしている場面は微笑ましいしヌケた感じのJ・チャステインに癒される。 主人公のE・ストーンは魅力はあるが本を完成させる過程での葛藤など少し物足りなさも。 人種差別を抜きにしたら女性同士のブツかり合いのようで男は立ち入れない女の戦いが繰り広げられているみたいな!?
原作を読みたくなりました
1960年代アメリカ南部。
黒人への差別が最後まで激しく残っていた地域のメイド達の心が解放されるお話。
念のため色々調べた。
当時は1$=¥360のため、日本円で給与額を調べると貧困層とは言えない…(価値3.9倍計算すると25万円台)
でも、182$×12ヶ月してもたかが知れていて、当時の平均年収は5,000$を超える層が一番厚いので、その半分以下の収入のために月に192時間も働いてると分かる。それも社会保障もなく、命がけの差別を受けながらね。
そんな中でエイビリーンが勇気を出すシーン、素敵。
ミニーも続く。彼女はやり過ぎるが笑、面白いから良いだろう。貧困街育ちの能天気美女シーリアはミニーに何の偏見も持たない。
彼女もまた、同じ白人同士なのに貧困街出身ということで差別を受けている1人。
結局人種じゃないじゃん、気に入らないのは差別という名のイジメの対象にするんじゃん。
ヒリーは、彼女自身も女性差別の犠牲者でもあるのに気付いてすらいない。エリザベスも、ジョリーンも。
作中、彼女達の旦那さんは見事なまでに出てこない。
家のことは女房に任せて(押し付けて)あるから、だろうな。
働いて自立することもなく、他人を攻撃して自分のプライドを保つヒリー。実はそんなヒリーに嫌な気持ちを持ちつつ、強き者に従うことしか出来ない、従属的なエリザベス。元々性格の悪いイビリ屋ジョリーン。
かなり最悪な友人しかいないユージニア…でも、エイビリーンやミニーとは友情も育んだよね。
コンスタンティンの解雇されてしまうシーンは、悲しくて堪らなかったけど、アレは娘のレイチェルも悪いよ。もう少し母親の勤務先で起きてることに大人の対応しないと。彼女はワガママだと思う。
アメリカ改革の娘の州代表と言いながら、恐ろしく保守派の会長に丸め込まれてしまうユージニアの母親の悲しさ。アレは現代でもあるあるだよね。
そして最後に、メイ・モブリーちゃん可愛かったけど…彼女もまた育つ過程で変な差別や偏見を抱いてしまうのだろうか。
是非ともそうならず、ユージニアのような聡明な女性になってね。
なんだ、今も全然変わってないんだ
と、人間性の本質は、世の中は変わっても基本的にはさほど変わらないんだということを考えさせられます(他人を見下すことで自分が上位にいるのだと勘違いすることとか)でも一方で、何かが違う、おかしいと声をあげる人、行動する人もいつの時代にも必ずいるはず、という希望も抱かせてくれる映画です。 黒人女優さんのみならず、エマ・ストーン、ジェシカ・チャステイン、キャリーのシシー・スペイセク、と芸達者な女優さんたちの演技力勝負も実は凄い、大変贅沢な作品。ご堪能あれ‼️
エマ・ストーンが可愛い頃の
ストーリーはシリアスで、人種差別がひどいころのアメリカ。 胸がスカッ!とする内容です。 たまたまその日の昼にジェシカ・チャスティンの主役の映画を映画館で見ましたが、この映画に彼女が出ていてすんごいグラマーでビックリしました!女優さんってすごい、、、。 差別でなにか酷い場面があるのかな?と思いきや、そういうシーンはないし、とても心温まる作品なのでオススメです。 個人的には、「バードマン」「ララランド」ではなんかギスギスギョロ目になっちゃったエマ・ストーンが、この当時はものすごく可愛かった!というのが収穫でした。そう、この子昔はこんなにかわいかったのよね、、としみじみエマのかわいさをかみしめることができました。
小学生のいじめ並
人種差別が酷かった時代のお話。 この時代に決して真実を言わなかったメイド達の強い決断。 日本人には(私の世代)考えられない、どうしても馴染みが無いですよね。 ただそれは映画を見れば充分伝わってきます。(彼女たちの扱い) 黒人と一緒の便器に座ると悪い菌が移るとかだの、小学生のいじめ並。 途中途中涙ぐむシーンがあったんですが、最後の最後でやられました。
過去の話でありながら、現代にも訴える黒人差別
南部の黒人差別を家政婦の目線で描いた作品で、アメリカの社会問題の1つとして根深い題材でありながら作品としては暗く重たいものになっていない点が評価できるポイントだと思う。 主題は黒人差別でありながら別の社会的問題にも置換できる内容で、マイノリティを排他的に扱うのではなく「個性の尊重」として受け入れていこうという強いメッセージがこの作品から感じられただけで観る価値があったと思う。また登場人物のほとんどが女性だというところに、陰湿さや嫉妬深さがより増長させる結果になっているところもなかなか面白いなと感じた。 オクタビア・スペンサーやジェシカ・チャステインなど脇も名優が揃っていていい芝居をされているが、ジェシカのキャラがこの作品にいいスパイスを与えていて、結果的にそこが作品全体の「救い」になっている点は脚本上なかなか巧妙だと思えた。 作品を観ながら同じ差別問題を描いた「フルートベール駅で」をふと思い出したので、また久しぶりにそちらの作品も見返してみようと思う。
キャスリン・ストケット原作の小説を映画化。
主演は、エマ・ストーン。 時代は、1960年代前半のアメリカ南部。 主人公の”スキーター”は大学を卒業し、故郷のミシシッピー州ジャクソンに戻ってきた。 地元の出版社に就職しコラムを任されたが、家事に関する知識がないので、実家のお手伝いさん(ヘルプ)のコンスタンティンの助言を求めようとしたが、実家に彼女の姿はなく・・・。 不審に思いながらも、友人の家のお手伝いさん、エイビリーンに話を聞く。 色々話してるうちに、お手伝いさん達の置かれた立場などに疑問を抱くようになる。 自分自身も、29年間従えてくれたコンスタンティンを育ての母だと、大切にしてきた。 それなのに、母親にコンスタンティンの行方を聞いても話を濁すばかり・・・。 そんな中、同級生でリーダー格のヒリー(ブライス・ダラス・ハワード)が黒人は汚い、黒人と同じトイレは使えないと 外に黒人専用のトイレを作るとこを提案。 それを見ていたスキーターは、お手伝いさんの苦労話を一冊の本にしたいとエイビリーンに頼むが、報復を恐れ、口を閉ざしたまま・・・。 ある嵐の日に、トイレに行きたくなった ミニー。 外のトイレには行けず、室内のトイレに(ある意味~わざとw)入ったことでヒリーの怒りを買い その場で解雇されてしまった。 そのことをきっかけに、エイビリーンは スキーターの取材に応じることを決める。 中でも、シーリア(ジェシカ・チャスティン)の存在が ヨカッタです! もともと健気な役どころなんだけど、肌の色なんて関係なく 対等に接している彼女を見ていると、一筋の光が射しているようです。 エイビリーンの親友、ミニーが またいい味出してます。 解雇された後~ヒリーの所にチョコレートパイを持って行きますが ヒリーに・・・・・・・・ あ、ここは秘密です。 ミニーは、意外とハッキリモノ言う性格のようで面白かったです。 ヒリーの母親役に リリー・スペイセクも出演してますょ。 146分と カナリ長尺ですけど全く長さを感じませんでした。
考えさせられる作品です
難しい歴史的な、社会的な問題についてをわかりやすく描かれており、重すぎずでもとても考えさせられる作品でした。 役者さんの演技がとても良いですね。 後半は涙なしでは見られません…本当に感動しました。 ラストは少し悲しいけど、でもスッキリしたラストでした。 オススメです!
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