「リプリー、ラスト・サヴァイバー・オブ・ザ・ノストロモ」エイリアン Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
リプリー、ラスト・サヴァイバー・オブ・ザ・ノストロモ
1979年7月21日公開初日に新宿プラザ劇場で「エイリアン」と遭遇した。あれから45年、「エイリアン:ロムルス」観賞を機に、BDで再観賞(TV他で何度も観ているけど)。
画面中央に縦線が1本、また1本。5本の線が並びそして、それが変化すると「ALIEN」のタイトルが現れる。当時は斬新だった。
宇宙貨物船ノストロモ号は7人の乗員と2000万トンの鉱石を積んで地球へ帰航中。のはずだったが、冷凍冬眠から覚めたクルーは自分達が地球付近では無く、発信者不明の信号を傍受した制御コンピュター”マザー”により進路を変更され遙か彼方の宇宙にいる事を知る(クルーが宇宙船内なのにタバコを吸いすぎるな、45年前には電子タバコの発想は無いね)。
しかし、2000万トンの鉱石積載した宇宙貨物船ノストロモ号ってどんな大きさなんだ?しかもクルーが7人、効率がいいのか、ウエイランド社がケチなのか。ヤフェット・コットーとHDスタントンはボーナスの話ばかりしている。
発信元の直径1200kmの小惑星に着陸し、調査すると卵状の中にいた見たことの無い生物にJ・ハートが襲われる。船長T・スケリットは宇宙船に連れ帰るが、リプリー(S・ウイーバー)はエアロック解除を感染等防止の観点から拒む(この対応は正しい。彼女は規定どおり24時間隔離を主張する)が、アッシュ(I・ホルム)が解除して船内に入れる。アッシュはリプリーが分析した信号はSOSでは無く警告のようだという報告を着陸し調査に向かったクルーに連絡しないなど不審な動きをみせる。
顔に張り付いていた生物は切除しようとすると強烈な酸を放出し、宇宙船の床を2階層通過してしまう。これでは剥がす事は出来ない。生物は顔に張り付いたまま脱皮し、シリコンを吸収しているとアッシュが分析するが、いつの間にか顔から剥がれて死んでしまう。しかし、生物はJ・ハートの体内に卵を産み付けており、内蔵を食い破って現れるが船内に逃げてしまい、脱皮を繰り返して巨大化した生物(エイリアン)はクルーを次々と襲い始める。
アッシュが人類が初めて遭遇した地球外生物にこだわりを見せる中、リプリーはマザーにチャットでウエイランド社の指令を確認する(キーボード入力やブラウン管調のモニターなのが1979年だな)。ウエイランド社の指令は「生体標本の持ち帰りを最優先し、乗員等は場合により放棄してよし」というものだった。
このことで(編集ミスか?リプリーは既に鼻血が出ている)アッシュと小競り合いになるとリプリーはアッシュに殺されそうになり、止めようとヤフェット・コットーがアッシュを倒すとアッシュは壊れる。彼はアンドロイドだった。彼の最後の一言は「君たちは生き残れない」
アッシュが牛乳(若しくは白い液体?)を飲んでいるがその理由の説明がない。例えば、8マンが特殊タバコをすっているのは超小型原子炉を冷却するためだ(例えが古いぞ)。
壊れたアッシュは白い液体にまみれている。牛乳のはずはない。アンドロイドなら飲まなければ良いだけだ。
エイリアンを船内に残し宇宙船ごと爆破しようとするが、シャトルに乗り移る前に残りのクルーはエイリアンに殺られる。自爆装置を起動して間一髪シャトルに乗り移ったリプリーはノストロモ号が爆発するのを見る。やっとエイリアンを葬ったと安堵するリプリーだったのだが、・・・。
無音の演出が凄いと思った。宇宙の静けさが感じられ、無駄に音楽を付けずに怖さが十分に感じられる。この時点(初公開初日時点)では、エイリアンに関する情報があまり無かったので、不気味さが最高に感じられた。完全変態の宇宙生物も45年前は相当新鮮だった
最後の通信が「ノストロモ号の他の乗員は全員死亡した、6週間後に銀河系に到達するので回収を期待する。リプリー、ラスト・サヴァイバー・オブ・ザ・ノストロモ」だった。
「おいで、ジョーンズ」どこへ行くか判らない猫を宇宙船内で飼っててもよいのかな?
太陽系どころか銀河系の外かい、遠いにも程がある。ということはロムルスも銀河系外にあったという事になる。「エイリアン2」でリプリーが地球に戻るのが57年後の設定だとすればあと37年。1と2の間のケイリー・スピーニーのエイリアンシリーズはまだ作られるのか。
当時、大阪梅田にあったOS劇場で見ました。
確か日本で2カ所ぐらいのシネラマスクリーンの当時珍しい全席指定席、入替制でした。
例のチェストバスターのシーンで観客がビクッと浮き上がったり、隣の人にしがみつく所を2回目で確認したりする性格の悪いガキでした。
Mr.C.B.2さん、共感ありがとうございます。
この映画は恐怖の演出という点では素晴らしいです。
ギーガーの悪夢のデザインをはっきり見せないのも良い。
貨物船なんで最新機材じゃない、むしろボロい感じの装備も納得。
自爆装置を「手順通りに操作したのに解除できないのは何でよ」って叫ぶリプリー。ぼろい機械に悩まされるのは未来になっても同じやろなあと妙に納得してました。