我らが愛にゆれる時のレビュー・感想・評価
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子供への愛を取るか、伴侶への愛を取るか
“三大映画祭週間2011”上映作品
もし、一人愛娘が
不治の病に侵されたとき、
唯一の道が社会倫理に反する
かもしれなくても、親として、
助けようとするかどうか。
みなさんなら、どうしますか?
そんな問いかけが
今作のテーマになっています。
・バツイチの奥さん
・現在の旦那さん
・前夫との間に産まれた一人愛娘
・バツイチの前の旦那さん
・現在の奥さん(スッチーで若く綺麗)
愛娘が白血病に。
助かるには移植しか道は残されていない。
しかし両親とは型があわない。
そんなとき、医者が母親に告げる。
「妹か、弟が、産まれれば、型が一致する確率が高い」
母親は意を決し、
現在の夫と、前の夫に、
衝撃の決断を伝えるのであった・・・。
◇ ◇
注目すべきは、
大人の苦悩を描いているだけでなく、
パッと見、なにも知らないようにうつる、
娘が、自分の身に起きている出来事に感づき、
周囲の大人たちを気遣う様子を、細かい心の
揺らめきまで映しきっていること。
“愛”は
親から子への一方通行でなく、
子から親へもそそがれている。
そして、たとえ、
血の繋がりはなくとも、
“愛”の形に違いはない。
それは、社会通念上、
許容するのが難しい一線を
超えてしまったとしても同じ。
“愛する”がこそ、
相手を赦し、理解しようとする。
“愛する”がこそ、そろって
“愛”を守り、育もうとするのです。
☆彡 ☆彡
“派手”と“地味”
“原色”と
“上流”と“下流”
住む世界の対比、
女性の流産体質といった、
デリケートな内容も組み入れながら、
男性監督・脚本とは思えない、繊細な
タッチで、話は構築されていっています。
『北京の自転車』繋がり、客演で
大好きな、カオ・ユアンユアンもサプライズ出演❤
『海洋天堂』と同じく、
喜びのあまり、スクリーンを
見つめながら、一瞬、フリーズしてしまいました(苦笑)
“子”を取るか
“夫”を取るか
そして、もう一つの選択肢
“両方”を取るのか
“愛”とは
“社会モラル”とは、
本来、天秤に量れないものを、
比べた作品でございました。
重めの作品ですが、
良作だと太鼓判を押させて頂きます❤
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