「もうおしゃべりはいいから」ボーン・レガシー Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
もうおしゃべりはいいから
感想を一言で述べるなら、「長い」。 『ボーン・シリーズ』を書き続けてきたトニー・ギルロイ監督。 作品への思い入れの強さを感じる説明が多い前半。 つなぎにジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の写真を使うのも 外せない演出だと思っているようですが、私にはちょっと気が散る 邪魔なアイテムでした。
今回も“存在のないスパイ(アーロン・クロス)”のお話。 敵対するのは、自分を作り上げた信頼すべき国の機関。
アーロン・クロスを演じた ジェレミー・レナー。 『ハート・ロッカー(2008)』の時の 寡黙で心に闇を抱える男のようなキャラクターを想像していたのですが、意外とよくしゃべるし、意外と心を開くタイプで 必死になればなるほど「スパイに向いてないかも…」と感じさせました。 アクションは良かったと思います。
そんなアーロンをサポートすることになるマルタ博士を演じた レイチェル・ワイズ。 終始パニック状態だけれど、どこか冷静さも感じるのは 旦那がボンドだから?(笑) お色気を抑えてのヒロインというポジションは アーロンの男らしさを際立たせる効果を狙ったと思いますが、エンタメ好きとしては 物足りない。 『ハムナプトラ・シリーズ』もこなした人だから もっと見せ場があってもいいのにと思いました。
その他の出演者も よく見る顔ぶれ。 でも その配役が生かされないストーリー構成。 舞台をアジア圏に伸ばしたけれど新鮮さを感じ得ない。 監督に言いたい、もうおしゃべりはいいから ジェレミーをしっかり映して! もっと活躍させて! エンディングもベタすぎて、「見たことあるよ。。」とつぶやいてしまいました。
主演の二人は 画的に十分魅力はあるので、期待せずに観るならいいと思う 3.5評価。 ポップコーンLサイズは 必須アイテムです。