「本当の悪人は誰だ!?」アウトレイジ ビヨンド ソロモンさんの映画レビュー(感想・評価)
本当の悪人は誰だ!?
北野武さん初の続編もの。前作「アウトレイジ」はなかなかのバイオレンス映画でヤクザ同士の駆け引きも魅力的なものでした。
今回はそのバイオレンスを控えめにし、ヤクザ同士の駆け引きをもっと掘り下げたています。なので前作のそうした部分を気に入った方なら思う存分楽しめる映画だと思います。あと前作の独特のビジュアルも健在ですが、北野さんらしい笑いを誘うシーンはちょっと控えめです。
前作より増している要素があったり控えめにしている要素があったりと前作に比べるとパワーアップとは言えない感じです。個人的にはこれはこれでよかったとは思いますが。
登場人物も前作に負けないぐらい悪人ぞろいでよくここまで悪人面な役者さんを揃えることができたなあと思ってしまうくらいです。って役者さんに失礼ですが(笑)。
ただ加瀬亮さん演じる石原の性格に少々違和感を覚えました。前作ではあんなに冷静なインテリヤクザみたいだったのに、今回は何というかちょっと吠えすぎな気がします。大友に対しての焦りだとは思いますが前作の彼ならもう少し冷静に物事を対処する気がします。
あと北村と大友の関係が修復しているのも妙に気味が悪かっです。前作ではあんなに殺し合ってたのに(笑)
ともあれ映画としての完成度はとても高かったと思います。ラストも大どんでん返しはなかったものの本当の悪人ってこいつなんじゃないかなど考えさせられるものでした。
続編ものとしては文句なし、新参入者も楽しめる映画でした。
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