ミッドナイト・イン・パリのレビュー・感想・評価
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車に乗ってタイムスリップ
オーウェンウイルソン扮する小説家を目指しているギルと、レイチェルマクアダムス扮する婚約者イネズはイネズの親に付いて婚前旅行にパリへ来ていた。ギルは、夜道に迷ってホテルへ帰れずにいたら車で来た一行に誘われた。しかしそこにはヘミングウェイやサルバドールダリ、ロートレックが生きていて、どうやらギルはタイムスリップしたようだ。まるでタクシーの様に車に乗れればタイムスリップ出来るとするとそんな楽しい事はない。でも深入りしてその時代の人はな恋したらつらい事になるんじゃないかな。過去に住んでも今度は現代に憧れたりしてね。
パリに、1週間よりは1ヶ月!
古くはデュヴィヴイエ監督の 「パリの空の下セーヌは流れる」等の パリ賛歌の映画は多く、 この作品も冒頭からパリ賛歌を ムンムンさせているような印象だ。 NHKBS放映を機に3回目の鑑賞。 本来はタイムスリップ物は リアリティ欠如の最たる物語なので 好みの映画は多くはないのだが、 何故かこの作品については 徐々に好きになってきてしまっている。 リアリティ欠如はどこへやら、 ライト感覚で、主人公憧れのパリ世界へ 観客をも魅入らせる見事な脚本に思える。 ウディ・アレン作品も随分観たが、 ストーリー性に重点を置く作家ではないので 正直各作品を詳細に覚えてはいない。 また繰り返して観てみようと思うことも それ程なく「インテリア」は改めて、 と思っている位だったが、 この作品を契機に、また改めて彼の作品を 再鑑賞しなくてはとの誘惑に駆られた。 この映画では懐古主義の主人公に合わせ、 彼を過去のパリの世界へ連れて行く。 そして、更なる過去への ノスタルジーの連鎖反応的展開も見せたが、 アレンの確たる想いは時代に限定されない パリそのものに対してなのだろう。 それにしても、100年以上も前の場面でも、 セットではなく、ロケで撮影出来る パリの雰囲気は素晴らしいの一言だ。 私も観光旅行で、 パリに1週間滞在したことはあったが、 出来たら1ヶ月程で良いので住んでみたい との気持をかき立てられた作品でもあった。 2021.10.26追記 NHKの“100分で名著”を見ていて、 ヘミングウェイの「移動祝祭日」の 登場人物に似通っていたので調べると、 そもそもが、 この書籍をもとに製作された映画とのこと。 是非読んでみなくては!
真夜中のパリに魔法がかかる
2021年8月1日 映画 #ミッドナイト・イン・パリ (2011年スペイン・米)鑑賞 #ウディ・アレン がタイムスリップ映画?と言ってもファンタジーでとっても素敵な作品でした #フィッツジェラルド と #ヘミングウェイ と #ピカソ と #TSエリオット と #ダリ って同じ時間、同じ空間にいたんだ!
あの頃は良かった
主人公ギルは憧れの1920年代へ迷い込み、そこで魅力的な女性アドリアナと出会う。1920年代はギルにとっては黄金時代だが、当代のアドリアナは更に昔の1890年代こそが黄金時代だと言う。二人で1890年代へ迷い込むが、アドリアナはこの時代に残ると言い出す。これがきっかけでギルはこれまでの自分の行いが逃避であった事に気付き、きちんと現実を見て前へ進んで行こうとします。 ギルの憧れは逃避でしたが、アドリアナの場合は逃避というよりは自分探しであったように思います。迷い込んだ1890年代で“愛人”としてではなく、“服飾家”としての自分を必要としてくれる事が嬉しく、ようやく自分の居場所を見つけたと思えたのだと思いました。 どの時代の人もそれぞれに悩みを抱えていて、遠い“あの頃”に思いを馳せていたというのが面白かったです。昔の事は美しく見えるのでしょうか?それとも、当代の人はその時代ならではの良さに気付けないものなのでしょうか?コロナ時代の今も、あと100年くらい経てば“あの頃は良かった”と言われるようになるのだろうか...
夢物語
夢のようなお話。 歴史上の偉人たちに直接話を聞くことができたらどんなだろうかと想像するしかないけど、実際に会うことができ、指導を受けられるとしたら、夢の中でもいいから実現してほしい。 そんなお話でした。 ウディ・アレンはさいこう。 DVD買いました。
いつの時代でも懐古厨はいるんだね
知らないだけで、もしかしたら今も寄り合いの車が走っているかもと思わせてくれる雰囲気が最高 評価は人によって左右しそうだけどどこかのほほんとしていて日常系(?)が好きな人は好きそう ただ婚約者、てめーはダメだ。
雨の夜とパリのロマンチックファンタジー
「カイロの紫のバラ」のパリ版のような、ウッディ・アレン監督らしいファンタジー。 恋人の親、特に母親がウザすぎて笑った。結婚するということはあの母親ももれなくついてくる感じなのに、美人の恋人と結婚できるというだけで舞い上がっている主人公。他にも色々と見落としていて、男性だけど夢見る夢子だったw。まあ、だから夢見る時代にも行けたのかな。 ちょっと心寂しい夜に、こんな空想したら楽しいだろうなというような映画。 総じて、軽めでツッコミどころがあっておしゃれで楽しめた。
憧れの街、パリ
過去が魅力的なのはたくさんの"憧れ"があるから。 それって素敵なことじゃないですか。 そしてパリにはそんな"憧れ"がたくさんいる。 いいなぁ、パリ。 私もいつの日か、雨降るパリの街を歩いてみたいものです。
woody allenの映像って鮮やかで幻想的
ダリとかヘミングウェイとか出てきてうぉ!役者ってわかってるけど熱く世界観語ってる!感激ぃ!ってなった! やっぱり歴史で語り継がれるのはその時代の良かったこと悪かったことのハイライトだもん。みたことない時代に想いを寄せるのは当然のことなのでは。私も自分の父親が語るバブルの時代を羨ましく思うしみてみたいもの。 ギルがタイムスリップ先でアドリアナに胸を高鳴らせてるのみてフィアンセがいて何しとんねん!とイライラしていたけど終盤にそのフィアンセも浮気してたことにお前はもっとひどいことしてたんかい!とイライラはなくなり。 woody allenの映像って街の明かりとかお洋服の色とか鮮やかで楽しいな。もっと他の作品を掘り下げてみたい。
過去を美化するのはどの時代でも共通だから、結局退屈に感じる現代にも...
過去を美化するのはどの時代でも共通だから、結局退屈に感じる現代にも良いところはいくらでもあるんだと思った。 芸術の知識がある人はもっと楽しめそう
現在に不満は付きもの。憧れの時代にタイムスリップしたら、その時代を...
現在に不満は付きもの。憧れの時代にタイムスリップしたら、その時代を生きてる人は昔は良かったと言っている。自分に照らし合わせてみて、今を生きることに向き合うことにした主人公にちょっと勇気をもらえる。素敵な街並みに、ベルエポックじゃなくて良いからパリに行きたくなった〜
フランスは人を開放的な気分にさせるのか
ラストのキラキラ輝くエッフェル塔は綺麗だった。 婚約者と別れ、失意のなか、これからどうなるのか、と心配していたが、あのエッフェル塔が「そんなことは些細なことだよ」と囁いているように思えた。 その矢先、偶然通り過ぎた顔見知りの女と恋に落ちそうな予感をよぎらせて幕を閉じた。
TO LIVE IN THE MOMENT
『マンハッタン』のように、映画はBGMとパリのいくつの名所や町の広角レンズから始まる。最初の10分ぐらいを観て、『それでも恋するバルセロナ』のパリ・バージョンじゃないかと思ったが、やはり間違った。ウディ・アレン監督は今回同じように都市ーーかつロマンチックとして世界的に有名な大都市--を中心に物語を紡いだが、物語の展開は全く異なった。今回のテーマは、男女関係より、むしろ個人と時代の関係、あるいは自分が今の時代にいかに生きるのかのように私には思われる。それに対して、ウディ・アレン監督の答えは、「TO LIVE IN THE MOMENT」じゃないかと私は思う。
皆殺しの天使
単なるフランス観光映画かと思っていたら、とんでもない方向に向かってしまう。今まで観なかったことが悔しくてたまらない思いにもなったのですが、最近見た『皆殺しの天使』(1962)のおかげでルイス・ブリュエルにプロットを教えるシーンには大爆笑!ネタ的にはBTTFみたいですが、マニアックな作品でもあるので、その辺りはウディ・アレンらしさが出ていた。 簡単に言ってみればタイムスリップもので、フィッツジェラルド夫妻、ヘミングウェイ、ピカソ、ガートルード・スタイン、コール・ポーターなどなど有名人がいっぱい登場する。深夜12時の鐘とともにクラシックカーが現れ、飛び乗るオーウェン・ウィルソン演ずるギル・ペンダー。彼の書こうとしている小説の主人公も懐古趣味の店を経営するので、雰囲気はぴったりだった。赤みがかった映像も過去にスリップすると古びたフィルムのようにさらに赤みが増すというのもオシャレだ。 ピカソやモディリアーニ、ヘミングウェイとも愛人関係にあったアドリアナ(多分架空の人物:マリアン・コティヤール)に惚れてしまったギル。婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)のことも愛していたけど、2人とも愛することはできるんじゃないかと楽観的に考えてしまう。時代が違うからどうのこうのと。友人ポールとも親密になっていたイネズのことが心配にならない時点でアウトですけどね。 過去から過去へ。ベル・エポックの時代。懐古主義も度を過ぎると、どんどん過去が良くなって見える。しかし、医療の問題など未来には確実に便利な面がある。ギル以上に懐古趣味だったアドリアナに愕然・・・馬車の登場もgood 笑いの要素と英米文学の歴史、美術史を楽しむ作品。相変わらず政治ネタもあるし、プロットよりも細かなところに笑ってしまう。探偵もブルボン王朝まで行ってしまったみたいだし、オチもしっかりつけているところが凄い!レイニーデイを観てこの作品を思い出すのも致し方ない。
パリは麗しい~
誰かに勧められて借りて観た。 パリの観光案内かと思わせるような、美しく麗しいパリの風景。 芸術の都チックな切り取り方で、映像だけでも見ごたえありそう~ なんて見始めたら、なんかこのセリフの多い映画の感じ、観たことある・・・ そうだ、監督がウディ・アレンなんだよね。 主人公は本人かしらん!?なんて想像しながら観るのも面白いかも。 超シャレオツなバック・ツー・ザ・フューチャーか!? そして得られたものは・・・ 全編美しい映像で音楽がノスタルジックで素晴らしい。 いつかまたパリを訪れたい。 パリに+0.5★ 40年前とは変わっているとしても、おおよそ残しているであろうフランス人って、凄いわ。 日本とは文化の違いを感じるわ。
間違いなく傑作だ
ベル・エポックというシャンパンがある。花柄の模様のボトルに入っていて、大変に美味しいシャンパンである。フランス文学科出身者として薀蓄を書かせてもらうと、エポック(epoque=フランス語、女性名詞)は時代、ベル(belle=フランス語、形容詞beauの女性形)は美しいという意味で、直訳すると「いい時代」ということになるが、パリでベル・エポックというと、19世紀の終わり頃を指す。マルセル・プルーストが「失われた時を求めて」を書いた時代だ。ちなみにフランス語の名詞では太陽が男性名詞、月が女性名詞、愛が男性名詞、死が女性名詞である。戦争(guerre)は女性名詞だ。 本作品にもベル・エポック時代が登場するが、主人公ギル・ペンダーが憧れているのはベル・エポックよりも少し下った1920年代あたりだ。その頃パリにいたスコット・フィッツジェラルドは様々なプロフィールを持っていたようで、本作品では大変に明るい前向きの愛妻家だが、映画「Genuis」(邦題「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」)では、真面目で暗い性格に描かれている。生活費のために短編ばかり書くと、ジュード・ロウ演じる主人公トマス・ウルフに指摘を受けたりする。本作品の明るいフィッツジェラルドにはトム・ヒドルストンがよく似合う。 実際のヘミングウェイはいざしらず、本作品では世間一般が理解している豪放磊落な作家そのままだ。サルバドール・ダリもルイス・ブニュエルもエキセントリックなイメージを崩すことなく、寧ろ誇張して登場している。このあたりは知る人ぞ知るで、笑える人は笑えると思う。知らなくても雰囲気を味わえるので問題なし。 パリに在住する文化人たちは大抵が哲学的だ。対してギルの婚約者イネズの友人であるポールは知っていることを並べ立てるだけの男である。衒学的な人物だなと思ってみていたら、その後「Pedantic」という言葉が登場したので思わず頷いた。台詞を言ったのがサルコジ大統領夫人のカーラ・ブルーニというのも面白い。 数日間の物語の到る所にウディ・アレンの才気煥発なアイデアが鏤められていて、どの場面を切り取っても楽しめる。マリオン・コティヤールが当時の美人として主人公の相手役を務めるが、この百年で美人の基準はあまり変わっていないようだ。 総じてウディ・アレンらしい細部にこだわった作品で、全体としても面白いし、ディテールも愉快な場面ばかりだ。主人公の最後の決断には快哉を叫びたくなる。間違いなく傑作だ。7月日本公開の「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」も楽しみである。
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