「素敵な余韻が続く素敵な物語でした」ミッドナイト・イン・パリ 緑のカエルさんの映画レビュー(感想・評価)
素敵な余韻が続く素敵な物語でした
ノスタルジーと文学と雨のパリを愛する男の物語。
結婚を控えて、婚約者の両親のパリ滞在に同行するところからスタートしていき、ふとしたきっかけでタイムスリップして自分の崇拝する芸術の黄金時代へと紛れ込みます。
このタイムスリップが実に現実的でもあり幻想的でもあり神秘的でもあって面白い。まったく「タイムスリップ」って意識が無いのですよ。
僕もこの主人公と同じように、昭和40年頃が日本の黄金期と思い込んでる手ですので、すごいストーリーに引き込まれていきました。
自分の愛する崇拝する芸術家達とつぎつぎに出会っていく様子はなかなか面白いです。
各芸術化のキャラクターを特徴的に演出されてますので、この手の話に敏感な人には結構面白いようで、劇場内もけっこう笑いが上がってました。
もともとウディアレンの作品って何かこう違和感もってどこが面白いんやろ・・と思ってたほうなんですが、今回の作品はなかなか一般受けしやすい素直な面白さに満ちてましたね。
僕はフランス映画とかフランス文化ってどちらかというと苦手なほうですが、この映画みてるとパリに行ってみたくなりました。
最初の婚約者には「雨のパリ」が理解されていませんでしたが、
物語のラストで主人公と感性を共有できるであろうニュアンスをたっぷり感じさせる素敵な女性と意気投合していくシーンで締めくくります。
やっぱり人生のパートナーは、心の感性を共有できる人であるって素晴らしいし理想ですね。
どこかで見た女優さんだなーと思ってたら007で凄腕の暗殺者役してた人でした!
でも、007の時も不思議な魅力を感じてたので、こういう役柄がいちばんぴったりしてる女優さんなのかな!
帰路につきながらも、一番最後のシーンがずーっと頭から離れなかったかな。
素敵な余韻を残してくれる美談でした。
できたら、パンフレットを先に買って一読しておくとより楽しめるかも!