「パリ愛に溢れる映画」ミッドナイト・イン・パリ ソウさんの映画レビュー(感想・評価)
パリ愛に溢れる映画
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パリをこよなく愛する映画脚本家ギルは、観光でパリを訪れたある夜、1920年代のパリにタイムスリップする。憧れの作家・画家との邂逅に歓喜しつつ、黄金期のパリの街に心酔していく中で、ギルは婚約者がいるにも関わらず過去の時代の女性と恋に落ちる。
とにかくパリの街並みを美しく魅せている。昼の活気溢れる大通りから、雨の降る物憂げな路地まで、どれもが画になる代物であり、ギルの言い分はとても良く分かる。
またそうした街の美しさに劣らず、女優陣が誰も彼も美人で華やかである。作中のパリは現代にもタイムスリップした先にも美しい女性がおり、彼女らに惹かれる男性陣との恋模様が描かれている。ギルの婚約者(彼女も美人である)がラストに言い放つ「パリは恋の街なの 大人になって」というセリフは、美しい女性と恋愛で彩られたパリを見事に表していると思う。
ストーリーはタイムスリップと恋愛を軸に軽快なテンポで進んでいく。特に歴史上の偉人たる作家・画家たちは、いわゆる「キャラが濃い」人物として書かれており、彼ら彼女らとギルのやりとりを見ているだけで話に引き込まれていく。キレキレの詩的センスのまま会話してくるヘミングウェイなどは必見である。
街並み、女性と恋愛、面白い作家たち。これらが織りなす美しさと憧れに満ちたパリの魔力が存分に描かれた作品となっている。
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