「イルカにのった青年」グラン・ブルー 完全版 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
イルカにのった青年
私がリュック・ベッソンのファンになったのは、スタイリッシュなアクション映画としての魅力だったので、かつてこの映画を鑑賞した際にもあまりぴんと来なかった。そもそもどれだけ深く潜るかという競技は、絵的に地味だ。イルカと戯れたりするシーンは美しいが、ドラマ部分が弱い。
ベッソンのプロフィールを読むと、もともとダイビングのキャリアの方が先行していて、事故で断念してから映画へ進んだらしいから、この世界への思い入れはひとかたならぬものがあったのだろう。同系統の作品で言えば、海洋ドキュメンタリーの「アトランティス」の方が不純物がないだけ良作と思う。
音楽のエリック・セラとは一作目から(例外はあるが)近作の「ドッグマン」までずっとタッグを組んでいて、強固な絆があるんだなあと感心する。
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