「最後には夫婦愛を感じる(ドキュメンタリーではない)」明日の記憶 佐々木さんの映画レビュー(感想・評価)
最後には夫婦愛を感じる(ドキュメンタリーではない)
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認知症の介護は認知症の方の性格によってはもっと過酷であるが、これは映画だ。
恐怖におののき・陰鬱になるなら他のドキュメンタリー物を観れば良い。
渡辺謙演ずる佐伯雅行はエリートサラリーマン
次第におかしくなっていく自分への焦りや恐怖や嘆きは凄く良かった。
介護の点で行くと妻の頑張りは中々にリアル。
ただ、夫が高給取りならば蓄えはある・異常事態があれば施設もそこそこ良い待遇の民間で十分行ける。
付き添いの妻も夫に爆発したり、やりきれなさを感じながらも夫に寄り添い続ける。
最後は”情”だけかと思ったが、お互いに想い合う気持ちが残っているラストがとても救いになる。
観客視点で良かったのは
渡辺健演ずるサラリーマンが50代男性の仕事人である事。
視点を変えれば
『観客である自分』・『自身の父』・『現在の夫』
『年齢的には祖母祖父からの子供』
になるかもしれない。
どの立場でも他人事にならずに近寄れると思う。
もし、気持ちに十分な余裕があって、引きずられないのなら十分にお勧めしたい。
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