佐賀のがばいばあちゃん

劇場公開日:2006年6月3日

解説・あらすじ

1980年代に一世を風びした漫才コンビ「B&B」の島田洋七が自身の少年時代をつづった同名ベストセラーを映画化。昭和30年代の広島。父親を亡くし、母親に女手ひとつで育てられていた明広は、佐賀で暮らす祖母のもとに預けられることに。極貧の厳しい状況にあっても、独特の人生哲学で気丈に切りぬけていくがばいばあちゃんとの暮らしの中で、明広はさまざまなことを学んでいく。主演はベテラン女優の吉行和子。

2006年製作/104分/日本
配給:ティ・ジョイ
劇場公開日:2006年6月3日

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映画レビュー

3.0 吉行和子さんを偲んで

2025年9月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

女優の吉行和子さん
2025年9月2日未明肺炎のため東京都内の病院にて90歳で他界
作家吉行淳之介の妹としても有名

監督は『冬物語(1989)』『日本のいちばん長い夏』の倉内均
脚本は『ワニと鸚鵡とおっとせい』の山元清多と原作者の島田洋七

粗筋
昭和30年代
広島で生まれ育った明広少年は生まれる前に原爆症で父を亡くしていた
歳の近い兄と母の3人暮らしをしていた明広だったがそんなある日に母の姉である伯母が佐賀から訪ねてきた
叔母が帰る際に母と一緒に駅のホームまで見送りに行った明広だったが汽車に無理やり乗せられてしまう
明広は伯母と一緒に佐賀に
なんやかんやで明広は佐賀に住む母方の祖母と二人暮らしをすることになった
女手一つで7人を育てた58歳の祖母
しかし明広の母はそれほどタフではなく都会で男の子2人を育てるには大変
そこで明広の母と伯母と祖母で相談して決めたことだった

原作の島田洋七は「がばい」を「すごい」という意味で使っている
しかし佐賀では本来「とても」という意味
大阪だと「めちゃ」
島田洋七は元々広島の人だから勘違いしてるんだろう

団塊世代ならノスタルジー
しかし自分は団塊ジュニアゆえに「こうだったのかな」と思うもピンとはこない
貧乏くさいがハートフル

1番の売りはやっぱり吉行和子
とにかく声がいいのよ

なぜか豆腐屋のおじさんに緒形拳
贅沢な謎のキャスティング
良い笑顔

ときおり三宅裕司が出てくる
どうせなら緒形拳はこっちに使うべきだったのではないか
逆だよ逆

配役
佐賀で一人暮らしをしていたばあちゃん(真佐子と明広母の母)に吉行和子
広島で水商売をしている明広の母に工藤夕貴
明広の母の姉の真佐子に浅田美代子
明広(成人)に三宅裕司
明広(中学生)に鈴木祐真
明広(小学生高学年)に池田晃信
明広(小学生低学年)に池田壮磨
スポーツ店主に島田紳助
大学の掃除夫に島田洋八
中学教師の中野に山本太郎
小2担当教師に保積ぺぺ
警官に吉守京太
看護婦に石川あずみ
豆腐屋のおじさんに緒形拳

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野川新栄

4.0 【戦後まもない日本の貧しき市井の民の、逞しさと優しさ。がばいばあちゃんの数々の名言が心に響きます。】

2024年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

<Caution!内容に触れています。>

■戦後まもなく、広島に住んでいた、父のいないアキヒロは、飲み屋を営みながら二人の男の子を育てていた、母(工藤夕貴)の元から佐賀の母の母、つまりはお婆さん(吉行和子)の家で暮らすことになる。
 母を恋する想いを抱きながらも、アキヒロは独自の哲学を持つ祖母と二人で逞しく成長していく。

◆感想

・今作は、やはりばあちゃんを演じた吉行和子さんの姿に尽きると思う。

・ばあちゃんは、傷心の中やって来たアキヒロに”ばあちゃんは、朝4時から働くから。”と言って、有無を言わせずに米の炊き方を教え、家の前に流れて来る所謂規格外品の野菜を喜んで拾う。
 その表情には微塵の暗さもない。
 まるで、貧乏を愉しんでいるようである。

■ばあちゃんの名言
・くらーい貧乏、明るい貧乏。うちは明るいびんぼうだから、よか。
・辛い話しは、夜するな。明るい昼にすれば、大したことはなか。
 他、数々の名言が散りばめられている。

 と言って、ばあちゃんがケチな訳ではない。アキヒロが、中学になった時に野球部の大将(主将)になった時には、一番高いスパイクを夜にスポーツ店を叩き起こして買ってあげている。

・アキヒロが、母恋しさに線路に行って広島はどっちか?と思っていると現れる謎のオジサン(三宅裕司)が、優しく見守っているのも良い。このオジサンは随所で現れるが、誰だか分かるよね。

■ばあちゃんの優しさ、佐賀のアキヒロの先生たちの優しさ
・アキヒロが、毎月届く母の手紙(今月は病気になってしまい、2千円しか送れません。)を読んで、いつもはご飯を2杯食べるのに、元気なく一杯で止めた夜に、アキヒロの枕もとに置いてあった大きなおにぎり。

・アキヒロの家にいつもやってくる豆腐屋のオジサン(緒方拳)が、アキヒロに”いつもの欠けた豆腐下さい。”と言われ、皆キレイな豆腐なのにわざと指で穴をあけて半額で売る姿。

・運動会の日に、広島から母が来ずに、独りで梅干しだけの弁当を食べようとしたアキヒロの所に”お腹が痛くなった。弁当を取り換えてくれ。”と言ってやって来る先生たちが持って来る豪華なお弁当。

<今作は、貧乏でも気の持ちようで、心だけでも豊かな暮らしが出来るという佐賀のばあちゃんの人生哲学や、佐賀の市井の人達の優しさに満ちた笑って沁みる作品である。>

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NOBU

4.0 見た。

2023年12月31日
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プライア

4.5 もみじまんじゅうぅ

2022年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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kossy

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